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恋して動く君の時間  作者: 茉莉レイ


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第12話 人生で初めてのスーパー

「莉亜羅トイレ借りていい?」


「うん! もちろん!」


「ありがとう!」


 そう言い香恋は部屋を出た。


「アイサ。さっき家に来た変な人達心当たりあるの?」


 私はずっと気になっていた。

 本当はすぐにでも聞きたかったが、香恋が来たため聞けなかった。


「心当たりはないが前から定期的にあんなのに狙われていたんだ」


「昔から? 昔っていつ?」


「いつだろうな、詳しくは覚えていないな」


「そっか。その人達は何のためにアイサを狙ってるの?」


「懸賞金目的か、人体実験目的だろう」


 スケールが大き過ぎて脳内で処理し切れなかった。


「え? どういうこと?」


「さっきも言ったが私は普通の人間じゃないんだ」


 真剣な表情でそう言っていた。

 襲われる前は冗談だと思い笑っていた。


 けど今は違うと思い、私は真面目に聞くことにした。


「アイサの言う通りなら、アイサは地球と共に生まれて姿形変わらず今日まで生きてきたってこと?」


「そうだな、それで合ってる」


「え、じゃあ——」


 私の言葉を遮るように香恋が帰ってきた。


「あれ、何の話してたの?」


「え、あ! うん! 香恋が可愛いって話!」


 私は焦りながら誤魔化すようにそう言った。


「アイサちゃん本当?」


 まずい、そのままの事実を言われたらどうしよう!

 

「ああ、本当だよ。可愛いよ香恋」


 え?!

 アイサは空気を読むことを覚えたのだろうか。


「か、可愛い?! なんか恥ずかしいけど、ありがとう」


 それにしてもアイサは褒め上手だな。

 香恋ってこんな表情するんだ。


 香恋は湯気が出そうなほど顔を赤くしていた。照れていたのだ。


「可愛いよ〜香恋!」


 私は追い打ちをかけた。


「莉亜羅まで〜! 嬉しいけど恥ずかしいよ!」


「いつもの仕返し!」


「もう!」


 いつもは言えなかった可愛いという一言を言えた。

 これも全部アイサのおかげなのかもしれない。


 そんなことを考えていると通知音が鳴った。


「あ、お父さんからだ」


 香恋が泊まることを許可してくれた。


「お泊まり良いってお父さんが言ってくれたよ〜!」


「良かった! ありがとう!」


 香恋は笑顔でそう言った。



 あれから3人で映画を見たり、会話をしたりと楽しだ。

 時間は19時を過ぎていた。


「ただいま〜」


 お父さんが帰ってきた。


「おかえり〜!」


「お父さんとお母さん明日から土日月で実家帰ろうと思うんだけど、どうする?」


「私は家にいようかな」


「分かった。ご飯代だけ渡しておくよ」


 そう言い1万円をくれた。


 私は部屋へ戻った。


「2人とも聞いて! 明日から3日間お父さんとお母さん実家帰るらしくて、家誰もいないんだって! 香恋も一緒にいる?」


「邪魔にならない?」


「全然そんなことないよ! 3人で楽しもうよ!」


「そう言ってくれるなら、そうしようかな。あ、けど着替えが——」


「大丈夫! 私の服着れるよ!」


 香恋と私の身長はそこまで変わらないためサイズは問題ないはずだ。


「そ、そっか! ありがとう!」


 香恋は少し頬を赤くし、笑顔でそう言った。


 

 土曜日の朝になった。


「じゃあ、莉亜羅お留守番よろしくね」


「3人で仲良くするんだぞ〜!」


「うん! 任せて! 行ってらっしゃい!」


 そう言い私は両親を送り出した。


 今日から3日間楽しみだ。


「今日はお菓子作りしようよ! アイサ甘いもの好きだし!」


「お菓子作りか! それはいいな、甘い物を食べたい!」


 アイサは乗り気であった。


「あはは、お菓子作りか……」


「どうしたの?」


 香恋はあまり乗り気じゃないように見えた。


「実は私料理下手だし、お菓子作りなんてしたことないの……」

 

 そういうことか。


「3人で協力すれば大丈夫! アイサ料理得意だしさ!」


「自分で甘い物を作ったことはないがな」


 アイサはそう言った。

 私もバレンタインくらいでしかお菓子作りをしたことがないが、スマホで調べながらならできるだろう。


「分かった。頑張ってみるね!」


 香恋も賛成してくれた。


「2人はどんなの食べたい?」


「アイサちゃん決めていいよ」


 私の問いかけに香恋はそう答えた。


「ん〜そうだな〜、シュークリームとかはどうだ?」


 確かにオシャレで美味しくて、良いんだけど……


「ちょ〜っと難しいかもね!」


「確かに難しいかもな」


 自分から聞いといて申し訳ないと思ったが、最初に3人で作る物だから成功したかった。


「レアチーズケーキとかはどう?」


 私も数回作ったことがあり、初心者でも作りやすいと思った。


「レアチーズケーキ良いな」


 アイサがそう答えた。


「香恋は〜?」


「私も好きだよ!」


 2人とも賛成してくれた。


「よし決定! じゃあまず材料あるか確認してみるね」


 冷蔵庫や、棚などを確認した。


「チーズと生クリームとレモンがないな〜」


 ビスケット、砂糖、ゼラチン、バターはあった。


「じゃあ私買いに行ってくるから2人は待ってて!」


 私はそう言った。


「それは申し訳ないよ。私が言ってくるから2人がお留守番してて」


 香恋はそう言ってきた。


「ん〜じゃあ、3人で行く?」


「私は家で休んでるから2人で行ってきていいぞ」


 私の問いかけにアイサがそう答えた。


「アイサも行くよ」


「わ、分かったよ……」

 

 寝転がっていたアイサの手を引っ張り起こした。


 

 準備を済ませスーパーへ向かった。


「私スーパーには初めて来たな」


「え、そうなの?」


 私と香恋は口を揃えそう言った。


「ああ、色々な食べ物が並んでるんだな」


「スーパーも結構楽しいよ! 料理好きのアイサなら楽しめるよ!」


「別に料理好きという訳ではないんだがな」


 楽しそうに見えたのにと思ったが口に出さなかった。



 必要な材料と今夜の晩ご飯の材料、ジュースなどを買って家へ帰った。

読んでいただきありがとうございます!


ぜひ、面白い、先を読んでみたいと思っていただけましたら、リアクション、ブックマーク、コメント等していただけると励みになります!

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