プロローグ
初投稿、説明多めです。至らぬ点も多々あると思いますが、温かい目で見守っていただけたら幸いです。
それは、ある日突然起きた。
「魔法」の発現。
科学や常識を超越した、神話やつくり話でしか存在しないと考えられた未知の概念。
余りにも唐突に、そして平等に発現したそれにより、世界はパニックに陥った・・・
のが普通だろうがそうはならなかった。実際にパニックになったのはほんの数ヶ月程度。それからしばらくすれば、「魔法」と共に現れ、「魔法」と同様あらゆる人々に与えられた「魔力」を人々が使いこなし始めることで、生活はより豊かに、便利に進化していった。
10年も経てば、「魔法」は体系化され始めた。さらに、「魔力」はエネルギーとして運用され始めた。既存の科学技術と合わせて使用することであらゆる分野において技術革新と言っても遜色のないほど進化した。
そんな「魔法」と共に登場したものが「ジョブ」である。
RPGゲームのように、様々な職業、「ジョブ」が存在し、「ジョブ」を持っている者同士で戦うことができる。最初は身体に「魔力」を循環をさせることで超人的な動きができること、金属に「魔力」を注入することで加工性が極端に下がり、頑丈になり、軽くなる。その性質を利用し、アニメのような戦い(大抵命懸け)をするという遊びから始まった。
だが、魔法が体系化されるにつれ使用する武器や道具、技が強力になり、戦いによる被害も大きくなっていった。そのような被害を防ぐための対策として同じ「ジョブ」の者が集まり組織を立ち上げたり、法整備が行われたりた。しかし、力を欲した組織が違う組織を襲撃して降伏させ、無理矢理吸収、合併する事態が多発した。政府も対応しようとしたが、すでに組織の力で押さえつけられており、具体的な対応策を打ち出せなかった。
その結果、表面上は平和な世界だと言われつつ、その裏では、組織間の睨み合いや抗争が続く、弱肉強食が常識の世界となった.
そんな世界では、そのジョブに就いているものが少ないジョブの組織は、大きな組織に吸収されるか、援助を引き出して肩身の狭い状態で細々としていくしかなかった。
しかし、そんな世界でも諦めない者がいた。
「サムライ」、厳島武人。
そんな世界を変えるため、青年は日々奔走する・・・
「あ~暇だ~。」
爽やかなそよ風、小鳥のさえずり、晴れ渡る青空。組織間の争いなど知ったことではないというほど平和な草原。そこでだらしなく寝っ転がっている青年、厳島武人である。
「(都会じゃ組織間の争いだとか、財閥令嬢の失踪とかいろいろおこってるけど、こっちはなーんにもおこらない。何か面白いことねえかな。)」
そんな益体のないことを考えていると、声がかかった。
「おにーちゃん!」
視界に突然齢10歳程度の少女が現れた。
「なんだ、神美か。」
少女の名は水沢神美
3日前迷子になっていたところを武人に保護された。
明るく、人なつっこい感じの美少女だが、正直、大きな声で”お兄ちゃん”呼ばわりは恥ずかしいのでやめていただきたい。
「なんだ、じゃないでしょお兄ちゃん。今日は村の方に行くって約束したでしょ?」
「・・・そうだったな。」
完全に忘れていた。
「もうっ早く行こうよ。」
「はいよっと。
俺はまだ知らない。神美、迷子を助けたのがきっかけで、あんな大変なことになるなんて。




