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【コミカラ二巻出たよ】スライムは最強たる可能性を秘めている~2回目の人生、ちゃんとスライムと向き合います~  作者: 犬型大
第二十一章

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お試しアワアワ2

「ほれほれ、背中向けて!」


「はいはい」


 ジケはピコに促されて、お風呂用に防水加工した背もたれのない小さい椅子に座る。


「ゴシゴシ……どうですか、おきゃくさーん」


 ピコはサボンの香りの石鹸タオルを手に、ジケの背中を擦って洗う。

 ジケの前にはキーケックが座って、さらにキーケックの前にはユディットが座ってそれぞれ背中を洗い合う。


「もうちょっと強くてもいいかな?」


「まかせとけぇい!」


 洗ってもらうのも意外と気持ちいいものだ。

 普段背中なんて自分じゃ洗うのは難しいので、こうしたことも面白いなと思った。


「会長!」


「ん? どうした?」


 突然ユディットが立ち上がる。


「自分にもお背中流させてください!」


 石鹸タオルを握りしめたユディットは真剣な顔をしてジケの目を見つめる。

 何かと思えば、ユディットもジケの背中を洗いたいということだった。


「お、おお……じゃあやってもらおうかな」


 多少ユディットの勢いに押されるものの、別に背中を洗うぐらいなんてことはない。


「どぞどぞ」


 ピコがジケの後ろから退けて、ユディットが代わりに膝をついて座る。

 ユディットは何とも真剣な眼差しでジケの背中を見つめている。


「それでは失礼します!」


「おひょっ!?」


 ユディットが意を決してのファーストタッチ。

 思ったよりもフェザーな触り方に、ジケは思わずゾワゾワとして声を漏らす。


「す、すいません!」


「もうちょっとしっかり……お願いするよ」


 優しすぎるのもまたくすぐったいのだとジケは知った。


「で、では!」


 今度はしっかり背中にタオルを当てて擦る。

 ピコよりもぐっと押される感じはあるものの、別に痛くもなくて心地いい。


「僕も」


「……キーケック?」


 キーケックがクルリと体を反転させる。

 ジケに背中を向けた状態だったから、反転させるとジケと向かい合う形になる。


「洗うよ!」


「ちょっ……前から!?」


 キーケックは石鹸タオルをもみ込んでアワアワにする。

 そして前から手を伸ばして、ジケの体を洗い始めた。


「ピコちゃん巷で噂の小説の話を思い出すよ……こういうのは……なんだっけ?」


 前後から洗われるジケを、フィオスを抱えたピコが眺めている。


「うーん……思い出せないねぇ」


 男性同士の濃密な友情を表す言葉があったはずだとピコは首を傾げる。

 そんなものの何がいいのかと思っていたが、目の前にしてみると意外と悪くないのかもしれないと感じていた。


「お、終わりだ!」


 背中だけならともかく、前後から挟まれると何だかくすぐったいやら何やらでジケは限界だった。


「ハァハァ……おかげでピカピカになったよ」


 床に手をついてジケはぐったりとする。

 前から人に洗ってもらうのはなかなか慣れないものである。


「最後は……頭を洗ってみようか」


 体は洗ったものの、頭はまだ洗っていない。

 髪の毛に関しては、石鹸が意外と合う合わないというものがあるということはジケも知っている。


 体は洗っても大丈夫そう。

 ならば最後に髪を試す。


「頭もお任せください!」


「僕も!」


「私も!」


 ジケ大人気。

 椅子に座ったジケを三人で囲んでみんなで頭を洗う。


「いや! 落ち着かないわ!」


 みんなが洗いたいというものだから一度受け入れてみたものの、三方向から髪を洗われるのはすごく変な感じだった。

 そんなこともしつつ頭から足まで全身洗い上げた。


「うん……悪くないな」


 しっかりタオルで体を拭いて乾かす。

 拭いた後も体はほんのりと香っている。


 皮膚も綺麗になったという感じがしていて、かなりさっぱりとした。


「ジケ君、サラサラになったね」


「んん? 確かに……」


 心配していた髪の方だが、ゴワゴワとするようなこともなく、むしろいつもよりも柔らかくてサラッとした感じになっている。

 まだちょっと濡れているけれど、このまま乾かしても問題はなさそうだった。


「二人もいい感じだな」


「ええ、全く問題ありません」


「キレイ!」


 ユディットもキーケックも髪も体も石鹸が合わなかったということはなさそうだ。


「それじゃあ……ピコちゃん!」


「ほい?」


 湯気でしっとりとしたピコは少しだけボリュームダウンしている。

 尻尾も含めて毛がふかふかしているタイプなのでしょうがない。


「女の子たちを呼んで来てくれるか?」


 男が試したなら、次は女の子だ。


「……まさかピコちゃんとお風呂に入るつもり!?」


 ピコはわざとらしく自分の体を抱きしめる。


「別に俺は入らないよ!」


 女の子たちにお風呂に入ってもらうが、さすがにそこにジケは入らない。

 ちょっと頭の隅でお風呂の光景を想像してしまい、ジケは顔を赤くする。


「ジケ君のえっち〜」


「ピコ!」


「あぁ、怒った!」


 ピコは走って逃げていく。

 きっと言われた通りに女の子たちを連れてきてくれることだろう。


「お風呂のお湯も張り直してもらおうか。ユディット、新しいタオルを用意して」


「分かりました」


「キーケックはまだ試作品石鹸タオルを量産頼むぞ」


「任され!」


 こうして次のお風呂の準備をしているとピコがエニたちを連れてきた。

 エニを始めとして、ミュコ、リアーネ、タミとケリとジケ周りの美人どころが揃ってる。


「これからみんなにはお風呂に入ってもらいます! ……んな顔すんなよ」


 ジケの宣言にエニは怪訝そうに目を細める。

 ミュコはちょっと顔を赤らめているし、タミとケリは素直にお風呂だと喜んでいる。


 リアーネはニヤリとした顔をしている。

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