切ない別れ
「ど、どどどど、どういうことだ...ええ。闇魔法って最弱
じゃなかったっけ?..ん??....さっきの威力は一体なんだ。
あんなの、勇者様しか打てないはず....この子はいったい..」
ああ、少しやり過ぎたかもしれんな....
っていうか、打てたな。だがしかし、少し威力は落ちてるか?
グラードはルカの方をチラリとみた。ソコには驚きのかおと
疑いの目が見えた。それからは質問責めされてしまった。
何とか無事に魔王ということがバレずに家に戻ってはこれたものの
まだ、ルカからは疑いの目をむけられている。
許してくれ。天使よ。試したかったのだ。
それからは2日間、疑いの目をかけられながらも大人しく過ごしてくれた。
しかし、4日も経つと疑いの目も晴れ、今までどうりに過ごすことに成功した。
実に良かった。一生疑いの目をかけられたまま過ごしていたらと思うと、
.....ううう、ヤダヤダ。
それからは何事もなくただ、普通に生活をしていた。
~6年後~
ルカさんとの出会いから今日で6年という長い期間だった。
今日でお別れだ。
その理由として、彼女が卒業してしまうこと、そして俺が
12歳となり大人となったからだ。
悲しいがしかたないことだ。しかし、ここを離れるのはルカさんだけだった。
そう。めでたいことに、俺は騎士学院に特例を頂いたからだ。
まあ、騎士学院を首席で卒業した人にここを買うと言われたのだから
断れるはずもない。
ホントにどこまで優しいんだあの天使は。その天使がいなくなると
思うと泣けてきちまう。最後に思いを伝えよう!!
「ルカさん.......えっと....長い間本当に......ありがとうございました!!!」
「グラード.....こちらこそありがとな。君のおかげで楽しい学院生活だった
よ。私はここから離れるけど。グラードはきっとここに入学するんだぞ」
勿論だ。
「ホントに、ありがとうございました。」
「分かった。きっとまた、ここに来るさ。じゃあ、ありがとな」
俺はルカさんが見えなくなるまで手を振った。
ああ、可愛かったな.....
よし!!次は俺の番だな。入学してルカさんのところに行ってやる。
騎士学院に入学するには、ある条件が必要だった。まず12歳以上であること
そして入学試験で合格することだ。
この入学試験では戦闘や魔法などの基礎知識を判定することになる。
そして、入学試験は10分後に始まろうとしていた。
~10分後~
「さあ!!ここにいる受験者の皆よ!!騎士学院、入学試験を開始する!!!!!」
「「「「「「うおおおおおおおおおおお!!!!!!」」」」」」
うわっ!すげえ人!2000人くらい居るんじゃないかこれ。
「では、Aクラスの皆さん!!こちらです」
あちこちでクラスが呼ばれる。ちなみに俺Dだった。
「Dクラスのみなさん!!こちらです」
お、呼ばれたな。よし!!がんばるか!!!
「では、Dクラスの皆さんには実技試験をおこなってもらいます。
この木刀で相手と戦ってください。相手を殺した場合反則となり
不合格となります。殺さない程度に本番同様戦ってください」
ええ。死ぬとかあんだ。なんだこの試験。
ただの殺しあいじゃんこれ。
グラードは少し不安なところもあった。しかし、それは死んでしまう
とかではない。殺してしまうのではないかという不安からだった。
「では、次、アリス ミスカリア 対 リカルド ビクライ 」
「始め!!!!」
どれどれ、お手並み拝見といこうか。
まず、先制を仕掛けたのはアリスといった女だった。彼女
は胸はないが赤毛の可愛い女の子だった。年は15くらい
だろう。
右に蹴りをぶちこんだ後、木刀で相手の脛と男の子の大事なところ
を3回ほどぶっ叩いていた。
っすーーー!!!!いたそーーーーなかなかえげつないことしてんな
顔のわりに合わないことしてさ。戦わなくて良かったー。
もう、戦意喪失してんじゃん、相手。辞めてやれよ。
相手が可哀想に思えてきた。
「うう!!ギブギブ!!!負けた負けた!!」
「....しょ..勝者!アリス!」
うわ、先生も少し引いてんじゃん。




