19/100
【シリアス】いつかまた二人で笑える日まで
【お題:白色 テーマ:病室の眠り姫 文字数:500字】
ミナのお見舞いに行くたび、悲しくなる。
日に日に痩せこける彼女を見ていると、いつかこのまま消えてしまうんじゃないかって、不安になるから。
元から色白だった肌は、今や病室のベッドと同化していて。
なのに私が来た途端、彼女は身体を起こして、頬にえくぼを浮かべる。
「新しい友達、できた?」
「うん。……ミナのおかげで」
「そっか……。よかったぁ」
ミナの安堵の顔が、私には切なかった。
それからクラスの様子を伝えるたび、彼女はあははって笑ってくれた。
だけど、その笑顔が昔よりやつれているようで。
胸が苦しく締めつけられる。
「あはは……。……ごめん、ちょっと横になるね」
「……痛いの?」
「……ちょっぴり」
彼女は苦しげに顔をゆがめて、だけど必死で笑っていた。
――ミナは、学校の楽しさを教えてくれた、大切な人。
なのに、私からは何もしてあげられなくて。
歯がゆさが、私を叫ばせた。
「待ってるからっ!」
もう涙を止められなかった。
彼女の命の火が、消えてしまわないように。
白くこけた手をぎゅっと握りしめて。
「私っ、ミナのこと……ずっとずっと待ってるからっ!」
「……うん」
力なく頷いた彼女は、笑顔のまま瞼を閉じて。
ゆっくりと、眠りについた。




