表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/100

【シリアス】いつかまた二人で笑える日まで

【お題:白色 テーマ:病室の眠り姫 文字数:500字】

 ミナのお見舞いに行くたび、悲しくなる。

 日に日に痩せこける彼女を見ていると、いつかこのまま消えてしまうんじゃないかって、不安になるから。

 元から色白だった肌は、今や病室のベッドと同化していて。

 なのに私が来た途端、彼女は身体を起こして、頬にえくぼを浮かべる。


「新しい友達、できた?」

「うん。……ミナのおかげで」

「そっか……。よかったぁ」


 ミナの安堵の顔が、私には切なかった。

 それからクラスの様子を伝えるたび、彼女はあははって笑ってくれた。

 だけど、その笑顔が昔よりやつれているようで。

 胸が苦しく締めつけられる。


「あはは……。……ごめん、ちょっと横になるね」

「……痛いの?」

「……ちょっぴり」


 彼女は苦しげに顔をゆがめて、だけど必死で笑っていた。


 ――ミナは、学校の楽しさを教えてくれた、大切な人。


 なのに、私からは何もしてあげられなくて。

 歯がゆさが、私を叫ばせた。


「待ってるからっ!」


 もう涙を止められなかった。

 彼女の命の火が、消えてしまわないように。

 白くこけた手をぎゅっと握りしめて。


「私っ、ミナのこと……ずっとずっと待ってるからっ!」

「……うん」


 力なく頷いた彼女は、笑顔のまま瞼を閉じて。

 ゆっくりと、眠りについた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちらは「徒然なるままに500文字小説」の姉妹作品(現在連載中)です。
500文字よりほんの少しだけボリュームが増えています。
よろしければ、ぜひこちらもお楽しみください。
【徒然なるままに1000文字小説】
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ