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【シリアス】天使と悪魔の違い

【お題:砂糖、光、悪魔 テーマ:天真爛漫 文字数:468字】

「パパ見て! お砂糖のお菓子! 低級悪魔の友達からもらったの!」


 少女は真っ白な翼をパタつかせ、手持ちの袋から一つ、お菓子を頬張った。

 それは、現実を知らない者の表情。

 幸せ一色の顔だ。俺にはとても真似できない。

 

「はい! パパもおひとつどーぞ!」

「……」

「……パパ? どうしたの?」

「あ、いや……何でも」


 俯かせた俺の顔を、彼女は目をぱちくりさせて覗き込む。

 その瞳は雲一つない、青空のように澄んでいて、

 思わず濁った眼を逸らしてしまう。


〝地獄に捨てられた天使は二度と天界に戻れない〟


 ……真実を知れば、彼女は一生笑顔を作れなくなるだろう。

 それでも、告げねばならない。それが俺の宿命。

 俺は天使を育ててはいけない、罪深き悪魔なのだから。


「……なあカレン」

「なぁに?」

「実はな……俺は、おまえの本当の父親じゃ」

「知ってるよ」


 その言葉に、俺はハッと顔を上げた。

 そして、彼女は澄んだ瞳を、にこりとさせて言う。


「でも関係ないよ。翼の色が違っても、パパは私のパパだもん!」


 その笑顔は、地獄で生きる者にとってはあまりにも眩しくて。

 幼い天使の放つ光に、俺は静かに顔を伏せた。

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