その4
ピーはそのまま一颯の頭に止ると
「ワタシ、ホムズ、リサ、モリモリ」
イブキー、ワトン
「ラブリー」
と鳴いた。
…。
…。
伽羅はそれに
「モリモリってよく食べるってことかなぁ」
と呟いた。
春彦は「違うと思う」と苦笑して
「自分をホームズと言っているからモリアーティ教授じゃないか?」
と言い駆け寄ってきた坂路理沙を見た。
理沙は困ったように一颯を見ると
「ごめんなさい、突然飛んでいったから」
と告げた。
一颯はふぅと息を吐き出し
「かまわねぇよ」
と言い、三人を見ると
「こいつ、おこめ探偵事務所の事務員の坂路理沙、それでこのインコがピーな」
と告げた。
春彦は微笑むと
「一色が何時も助けてもらってるインコと事務員さんか」
俺は島津春彦
「よろしく」
と告げた。
理沙はハッとすると
「島津家の人間なんだ」
それに一颯君もハンサムだと思ってたけどこの人は美形タイプだ!
と心で叫び
「は、じめまして」
坂路理沙です
と頭を下げた。
伽羅は笑顔で
「俺は松野宮伽羅」
君可愛いねー
「今度、モデルになって」
と言いかけて、一颯に
「松野宮…お前、ほんとーに相変わらずだな」
と突っ込まれてハハッと笑って誤魔化した。
大翔も「まったくだ」と言いながら
「俺は羽田野大翔」
宜しく
と言い
「ここで話すのはな」
とりあえず、店へ行こうか
と促した。
「良ければ、坂路さんも」
理沙は首を振ると
「あ、私は仕事中なので」
と言い
「ピーちゃん、行くわよ」
と呼びかけたが、ピーは顔を背けたまま一颯の頭から離れることはなかった。
一颯は「もーいい」というと
「ピーは連れて行くから後頼む」
と理沙に言って歩き出した。
伽羅は笑って
「でもそのインコ頭いいな」
モリアーティ教授とか分かっているんだからな
と告げた。
4人は理沙と別れると店へと向かった。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




