その4
一颯は店のことを知っており
「なるほど、高級割烹で有名な店だな」
というと
「行こうか」
と歩き出した。
4人は人々が注目するなか足を進め、大手門を出ると堀に添ってある遊歩道を歩き出した。
その時。
鳥の声と共にピーが飛んできたのである。
「キケーン、コノ人、車ドーンスルヨ」
ヨケテー
一台の車の上をクルクル回って鳴いていたのである。
それを理沙が
「その車、暴走車になります!」
気を付けてください!!
と叫んだ。
大翔は春彦の前に出て車の方に足を踏み出すと
「武藤さん!」
と呼んだ。
一颯は車が入れない対面の細い路地に足を向けると
「おい、そこだ」
と二人に呼びかけた。
武藤譲も大手門の側から駆けつけると春彦と伽羅の腕を掴んで路地に一颯と飛び込むと正面に立った。
春彦は大翔を見て
「羽田野!」
無茶はやめろ
と呼びかけた。
大翔は頷くと車の窓から顔を出して
「黙れ!糞鳥が!!」
計画が狂うだろうが!!
とギアを入れようとしてた男の横手のドアを開けると男の手を抑えてニューラルにしたままサイドブレーキをあげて、驚く男を引き摺り出した。
男は慌てて
「畜生!せっかくのバイトが」
と呟くと
「こうなったら邪魔するやつは轢きまくってやる!」
と叫び、車に戻りかけたが大翔は男の急所を突くと気絶させた。
一瞬の出来事である。
周囲では人々が驚いて垣根を作り遠巻きにどよめきながら見守っていた。
が、直ぐにパトカーが到着すると警察官が
「今、通報があって」
と告げた。
それに大翔が上を飛び回っているオカメインコを見て
「あのインコがこの車が暴走すると言って」
この男がそれに計画が…とか叫んでアクセルを踏んでギアを入れようとしていたので危険を感じて引きずり出しました
と説明し
「すると轢きまくると叫んで戻りかけたので気絶をさせました」
と付け加えた。
周囲の人々もその声と叫びを聞いており
「ええ、そうです」
「私も聞きました」
「俺も」
「怖いわ」
と告げたので警察は車をレッカーして、男をパトカーに乗せ
「後で詳しくお聞きするので連絡先を」
と言い残して立ち去った。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




