その3
場所で言えば車で10分程度の場所なのである。
一颯はピーと共に訪れて話の流れを聞き
「なるほど」
と答え
「警察へ連絡を入れた方が良い」
と警察へ入れて、現状となっているのである。
その直後に犯人から電話があり
『警察を呼んだな、次におかしな真似をしたら娘の無事の保証はない』
と通告が入ったのである。
それから30分。
時刻は夕方の6時を迎えようとしていたのである。
一颯は不意に立ち上がると周囲を見回し始めた。
それに主の耕作は
「あの、何かあったのですか?」
と聞いた。
一颯はそれに
「あ、いや」
一億という大金は普通早々準備できないので何かいい案が無いかと
「こういう場合は最大限出せる金を考えてネゴシエーションしていく方が良いなと思って考えている最中です」
と答えた。
加子はそれに耕作を見て
「ねえ、義兄の一郎さんにお願いしましょう」
3000万なら都合してもらえるわ
「だって本来は貴方が受け取るべき遺産だったんですもの」
と告げた。
一颯は耕作を見ると
「宛てがあるのですか?」
と聞いた。
耕作は溜息を零すと
「あ、ええ」
俺の工場は父が持っていた会社の中でも一番零細の会社で黒字を出している会社は兄がとったんです
と告げた。
「俺が大学で電気工学を学んでいたというので赤字の会社も機械を作る会社だと言って」
その上で資産も半分の筈が兄は自分の受け持つ会社の売り上げが土台だと理屈をつけて
一颯は腕を組むと
「なるほど」
と言い
「こういう緊急事態なので頼めるなら頼んだ方が良いと思いますが」
と告げた。
「命に代えられないので」
加子は泣きながら
「貴方!」
と耕作を揺さぶった。
警察の人々も耕作を見た。
耕作は携帯を手にすると
「わかりました」
と答え兄の一郎に電話を入れたのである。
耕作の兄の一郎は話を聞くと
「一億は自分の子供でも難しいが3000万なら用意できる」
ただ準備するのに時間は欲しい
と返したのである。
一颯はそれを聞くと
「では、一億はどうしても難しいと会社の経営状態などを説明して3000万まで値段を下げるように説得していく方向にした方が良い」
と告げた。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




