第十一話「髪を切ればイケメンってどんな髪型やねん!?」
あり得ないものを目にした。公園で出会ったキノコ君がとんでもない美青年だと言う事実に。
「私、夢でも見ているのかしら.......」
私も実は自分が何を言っているのか良く分かっていなのだけれど、アレは魔性、又は神性の何かだ。今でもあの光景を鮮明に覚えている。髪が靡き優しい微笑みを浮かべていた。
「.........」
あれだけ美人なのに何故、あの様な髪型をしているのか疑問で仕方がない。だけど、あの様子からして素顔を知っている人は私だけ。
(なぜだろう、その事実が途轍もなく嬉しい。)
早く会いたい........会ってもっとお話がしたい。その一言に尽きる。目を閉じれば常に先程の光景を思い出す。
「早く明日にならないかしら。」
【あ~あ、こっちは気づいてないのにあっちは気づいちゃいましたねぇ。】
【まぁ何れは気づかれてしまう真実だ。遅かれ早かれと言う奴であろう?】
「転入試験、殆どの科目90点以上...........人は見た目によらないと言うことか。入学おめでとう。」
このハゲ親父教頭、マジでしばきたい。
(だが、先ずは学園に侵入成功!負け犬ヒロイン、そしてメインヒロインを落とせば俺の勝ちだ。)
※前髪は既に小鐘島を落としている事に気づいていない。
「ねぇ転校生が来るんだって。」
「えぇそれ本当!イケメンだといいなぁ〜。」
階段の影から廊下をチラチラと覗く。
(いやぁ、プレッシャーが半端ないっす。)
転校生への期待感マックスやん、こいつら。誰やねん、転校生がイケメンや美少女って定義付た奴。
【勝手に期待して勝手に残念がるところが人間の醜さを表していますわよね♪】
【人は常に自身の欲の為に動く。神もまた然り。】
お前達は常に自身の欲望を満たす為に動いている様に見えるのですが。
「お前ら教室へ戻れー!ホームルーム始めるぞー。」
「「はーい!」」
よ、よーし.......俺もどさくさに紛れて教室に入るしかない!
「ねぇ"ジョン"______貴方、そんなところで何やってるのよ?」
誰かに声を掛けられ思わず叫び声を上げてしまう。
「うぎゃああ!?ってなんだ小鐘島か。いきなり驚かせるなよ。」
小鐘島小雪がそこにはいた。
「何がうぎゃああ、よ。ふふ、それと転入おめでとう。」
「サンクスセッ○ス。そう言えばアンタのクラスって何処なんだ?」
「セック......貴方ねぇ!」
下ネタに反応を示す小鐘島。
「はぁ.......まぁ良いわ。私のクラスは貴方と同じよ。それと、此れからよろしくね"ジョン"。」
この女、さっきから馴れ馴れしく名前呼びにしてくるな........。
「名前で呼び合いたいならそう素直に言えばいいんじゃないかな"小雪ちゃん"。」
顔を紅くしぷるぷると身体を震わせる小鐘島に優越感を感じる。
「あう//..........キノコの癖に生意気よ!」
負け犬ヒロインの癖に生意気よ!




