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それからのはなし

八尺様は俺を見ていた。




歌い終わった。




八尺様は俺を見て……




俺を見つめ……




やがて、ゆっくりと後ろを向き、そのまま立ち去った。






俺が歌ったのは子守唄だった。




俺はずっと考えていたのだ。


八尺様の正体について「山窩ではないか」という説がある。


俺はそんなわけはないと思っていた。


山の怪異ではあるかもしれない。しかし霊的な存在であることは間違いないと確信していた。


山窩であれば実体を持った山の民だ。地蔵によって土地に封じられる事実自体が八尺様が山窩ではないことを示している。


では、八尺様とはなにか。




八尺様が地蔵によって封印されているのはなぜか。


地蔵菩薩は子供の守り神とされる。




八尺様は白いワンピースだったり、喪服だったり、留袖だったり、野良着だったり、色々な服を持っているのはなぜか。


亡くなった子供に供えられた服ではないか。




八尺様の被害には子供が遭うことが多いのはなぜか。


子供だから、同世代を遊びに誘う方法を知っている。




八尺様が渦人形を持ち去ったのはなぜか。


人形遊びしたいお年頃なのではないか。




八尺様は親が成長を願った……身長的にいささか成長しすぎたにせよ……子供の霊なのではないか。


それが俺の結論だった。




夜は更けていく。


手首の痣は消えていた。




「またこいよ」


「待っていますからね」


「もう面倒はごめんじゃがの」


朝の光を浴びながらじいちゃんとばあちゃんと櫛井さんに見送られバイクにまたがる。


また、この家に来ることができる喜びを感じながら挨拶をして走りはじめた。


この集落への出入りも自由だ。


浮かれながらバイクを走らせる




なんか道がおかしい気がする。


結構広めの道路を通っていたはずなのに、いつの間にか道幅も狭く、ガードレールは錆びだらけ。道路もあちこちにヒビが入っている。危ねぇな。


ヒビの部分からは雑草が生えていて、管理されていないような雰囲気だ。


まぁ、そういう道なのかもしれないとしばらく走り続けるが対向車もないまま30分以上走った。これはおかしい。


いったんどこかにバイクを止めて確認したほうがいいかもしれない……そう思っていると前方に看板が見えてきた。


ドライブインの看板で、何台かの車が駐車されているようだ。




ドライブインのやつだー……






おしまい☆

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