バトコノマサミカ
バトコノマサミカ
やあ、ご機嫌いかがかな。
前回は半分が死神で、半分が「漂うもの」の異才な死神の話をしたね。
彼女は今も飼い犬の躾に追われているよ。
尤も、彼女が飼い犬と意思疎通ができなかった頃に比べたら全然マシだが。
ところで、彼女もなかなかの精神も持ち主だろう?
普通は身体の半分が化物になってしまったら発狂して自殺してしまうものだ。
少し前のコード10がその状況になっていたら、間違いなく自殺していただろう。
彼は普通が好きだからな。
しかし、彼女はそれに絶望しつつも向き合って、犬を飼いならした。
それは誰もができる業ではない、彼女だからこそできた業だ。
徳を積み、業も積む。
そんな彼女だからこその業だ。
精神というものは人間に密接にかかわっている。
その人間が生きてきた環境、人間関係などでその者の精神は染め上がっていく。
だから最悪にポジティブな人もいれば、最高にネガティブな人もいる。
個々其々、十人十色。
そんな慰みしかない言葉を作り出して、人間はそれを肯定しようとしている。
私も個々人は大事だと思っているが、そのせいで政治の傾きや犯罪が起きてしまっているのは忍びない。
私は人類創造を間違えたのか?
そうやって悩んだ瞬間もあった。
しかし、変人や変態や、未知の生物がいるからこそこの世は面白いのではないか。
数ある大事件も、私にとったら単なる出来事にしか過ぎない。
さて、なぜ急に精神論なんて語りだしたかというと、今回見てもらう死神は少しおかしくてな。
常に可笑しいのか、ずっと笑っているのだ。
そんでもってお菓子が大好きな可愛らしい幼女である。
このフレーズ、どこかで聞いた事があるだって?
ああ、私もそんな気がしていたのだ、どこだったかな。
しかし、よくよく考えてもらおう。
あの時、コード01ではなくコード03が出張ったのは本当に指示だけだったのか?
少なからず自分が管轄する死神の利益になる接触だったのではないか?
彼女はそういう女だ。
3人分の不幸を受けても何食わぬ顔で生きる、人格破綻者。
そんな女が管轄する死神もまた、精神異常者である。
ロリィタの可愛らしい服装で街を歩き。
大好きな棒付きキャンディーを舐めながら。
可愛らしい瞳で獲物を狙う帰国子女の話だ。