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人類滅亡前に転生させられた『遊び人』だけど!  作者: ろぼろぼ
第2章イルディア編
20/30

花の女子寮・タロット少女

ここは歴史ある名門イルディア女学園、その広大な敷地内の片隅にある女子学生寮。 


全寮制をしくこの学園の生徒達は、下は下級貴族から上は王族に連なる者まで身分の差に関係なく等しくこの学生寮で生活している。そして、ここ最近その女子寮内を頻繁に走り回る幼児の姿があった。


新しく領主令嬢(クリスティーナ)付の奴隷となった幼児(ルカ・バウアー)である。


そして彼が走りすぎた後に柱の陰から姿を現す少女が一人。


その少女は肩まで伸びた重い黒髪に学園指定のジャージを着用し、その服の裾からは白いパンツを覗かせると言う貴族の子女らしからぬだらしのない格好をしている。


「ふふ、どこが王国最狂なのかしら?あんな子供に怯えてばっかみたい」


彼女は幼児の行動を観察し、その噂の大半が尾ひれのついた与太話であろう事を確信していたのだ。


幼児は格闘も魔法も出来無いと。


そして胸元から取り出したタロットカードを一枚引きニコリと笑う。


「ほ~ら、やっぱり彼の正体は……」


取り出されたカードは『愚者(フール )』であり、その意味は、夢想・愚行・落ちこぼれ、そして描かれているのは道化師(あそびにん)である。


彼女の占いでは必ず幼児は遊び人であると出ており、この占いと自身の鑑定眼に彼女は絶対の自信を持っていたのだ。


そして幼児の噂にも怯える事も一切なかった。


彼女の父親は大貴族の命を山賊から救った英雄として騎士に取り立てられたが、現実の父親は山賊の仲間であり彼等(なかま)を売って成り上がっただけの人物であった。彼女にとって他人の話す噂ほど信用のならないモノはなかった。


だからこそ彼女は、この強面の先輩(カミーラ)達が怯える無能な幼児を自分が成り上がる際に利用できると考えていた。


そう、この学園には将来を約束されたカードで例えれば最高の領主令嬢(キング)元王女(クィーン)が揃っているのだから。


「精々、無能なりに私の役にたってちょうだいね♥」


そうこう観察していうちに彼女は、幼児が頻繁に夜の街に通っている情報を手に入れ、羞恥心で顔を真っ赤にしつつも意を決して大人のお店に出向くのである。そこでは幼児と店員が如何わしい商談の話をしていた。


「へへ、ルカの旦那!漸く完成しやしたですぜ、例のオリハルコン製の貞操帯が…一度つけたが最後、神や悪魔でも二度とはずせませんぜ」


どうやら幼児はタダのお使いらしく大人の玩具の話をしており、少女は一気に肩の力が抜けた気分に陥る。正直、貴族の退廃した性文化には興味も無かったし、その汚れた世界に自ら関わり合いたいとも思っていなかったのである。


しかし呆れて寮へ帰ろうとした所で彼女は自分の行動の不用心さを思い知る事となった。


貴族の学園指定の|ジャージで夜の盛り場をウロウロするなど飢えた若い男達に絡んでくれと言っているようなものなのであった。彼女とすれ違った二人づれの男達は、腕を抑え大袈裟に痛がりながら骨が折れたと騒ぎたて彼女を路地裏へと連れ込んだのである。


「へへっ、イルディア女学園の生徒さんなだ~。良い家のお嬢様なんだね~。」


ガラの悪い男達を前に怯える少女。


ドシャン!、とその時少女の前の男が弾け飛ぶのである。


少女は思う今度は本当に骨折しているだろうと。大事なパーツが取れているのだから。


目の前に現れたのは黒い中華(チャイナ)服の女性であり、少女の鑑定眼が男達より遥かに危険な人物だと告げていた。


「邪魔よ、どきなさい!」


中華(チャイナ)服の女性は、まるでクッキーを砕く様な気軽さで少女を掴むもう一人の男の腕も砕くと、


「貴方、女学園の生徒さんなんでしょ、私をそこまで連れいってくれないかしら」


と告げる。少女は恐怖にさらされた子羊の様に身体を震わした。チンピラに絡まれてたら本職のヤクザに捕まった気分であったのだ。先ほどの二人は、ただ私に道案内をさせる為に骨を砕かれ大事な体の部品(パーツ)を失ったのである。嵐の様な暴力であり暴君であった。


そして寮に着き解放された時には、肩の力が抜け落ちて思わず腰から床に崩れ落ちたのである。



その翌日の深夜に少女が漸くショックから立ち直ろうかとした所で、寮の裏庭での衝撃の光景を見る事事となる。


昨日あれ程の覇気を放っていた中華(チャイナ)服の女性が跪き卑猥に幼児の足を舐めていたのである。またそれ所じゃなく奥にもう一人居るのは、領主令嬢であるクリスティーナであり中華(チャイナ)服と同様に卑猥に腰を高くあげ幼児の前に這いつくばっているのだ。そして幼児が座っているのは椅子ではなく、元王女派閥の寮生である。


「ハハッ…これは、もう王国最狂の通名どころじゃないわ……ね」


少女は信じられない光景に目眩を感じつつタロットカードの暗示の真の意味を理解した。


『愚者』のカードは、ゲームでは数を持たない切り札のバウアーカードとして使われる、トランプの道化師(ジョーカー)と同じものであった。


輪廻した数を表すと言われる数字を持たない唯一のカードであり輪廻の関係から外れた存在。




領主令嬢(キング)元王女(クィーン)道化師(ジョーカー)には負けると言う事なのだろう。






そして少し先の話になるが翌年に貴族子女達を中心とて結成される


『黄金の薔薇十字騎士団』


に少女は喜んで志願する事となる。自身の成り上がりの為に・・

何しろ、そこにはキングにクィーンそして何よりジョーカーまで揃ってるのだから。

この騎士団は、団長を領主令嬢(クリスティーナ)、副団長を元王女(カミーラ)とした騎士団だが


一部の者からは黄金の薔薇十字騎士団(ルカ・バウアーぐん)と呼ばれるようになるのである





☆☆☆☆☆☆☆☆☆


今日も女子寮の赤い絨毯の廊下を走り回っているルカ・バウアーです!

気温も暖かくなり春本番が近づいてきました!

いやー王蘭(ウォンラン)さんが先日来られまして、再び性剣張型(エクスカリバー)を片手に頑張っております。王蘭(ウォンラン)さんは一旦、王国に戻って家族に無事を伝えてくれるそうです。


今は丁度、男爵家御令嬢のエマとルームメイト達との動物さんごっこを終え部屋を飛び出した所です。

次に向かうは金髪の縦ロール・クリスティーナとのお馬さんごっこ(プレイ)でしょうか。

いえ、その前に部屋で放置している寮母と王女派のゲルダさんの縄を解きに行きましょう。

もう半日あのままです。


あとカミーラさんは好感度(パラメーター)が上がりが悪いので、もっと特殊な性癖を追加して・・・・


いやー効率よく好感度(パラメーター)を上げたいのですが時間が足りません!



今度履歴書を書くときには特技に乗馬と書こうかと思ってる幼児でした。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


エマ・ベルトン男爵令嬢


今日もルーくんが来ました。

今日は子豚さんごっこをしました。

私もルームメイトも皆んなで

下着でブーブー言ってました。

ルーくんは、豚は下着も着ない物だと言ってましたが・・・・

そんなの恥ずかしすぎます!


そして最後にご褒美だって・・・

もう、あんなの入らないよ!




☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


カミーラ・ラ・イルディア侯爵令嬢(元王女)


くそっ、あの幼児がまたきやがったから

思いっきり尻を蹴って追い返してやった!


へん、他の女みたいに落とせると思うなっての。


でも、あの幼児匂い嗜愛(においフェチ)がどうのと言って

クリスティーナの汚れたパンツなんて置いていきやがったけど・・・・

何考えてんだ?



試しに手にとって嗅いでみると、


少しすえた匂いに笑いが出た。


あのお嬢様結構、体臭がキツイかったんだなと。

そして彼女を征服した様な満足感に下半身がついあつく・・・


えっ、いやいや。あたしにそんな趣味ないって


えっ・・・・そんなわけ




☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


春の何気ない一日でした・・・



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