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【古井編④】僕は辞めまっしぇん!
イ軍キャンプに、昨年で引退した鉄人こと鉢元が視察にやって来た。
「今年で辞めるんだろ」
と、同郷の後輩、古井に対するイジリは健在で、しょーもない掛け合いを展開し、ネタに困るマスゴミを助けたものである。
「辞めねえっす! 鉢元さんにそんな事言われたら、辞められないっすよ…///」
「いやいや、辞めた方がいいって。若い奴らが育ってきて、古井よりは打ちそうだしさ」
「そんな風にハッパかけられたら、俺マジで頑張っちゃいますよ///」
そう、これは鉢元なりの、自分を粗雑に扱ったイ軍への復讐なのだ。高年俸な割に急激に衰えつつある古井は、チームに取って不良債権以外の何者でもない。少しでも早く引退させたいところに、古井を無駄にやる気にさせる、鉢元のこの煽りである。
「鉢元氏ね」
イ軍関係者の気持ちが意味も無く一つになった出来事であった。




