ありがとう
勇気のだいすきなはんばーぐを食べ、
勇気と一緒にお絵かきしたり、
折り紙したり。
勇気との幸せで大切な時間はあっとゆうまに
過ぎていった。
『ママー、公園で遊びたい!』
【え…、もう暗くなってきたからお外はやめとこ…?】
『やだやだやだ!お外で遊びたい!』
【勇気…】
昔の私だったら、
言うことを聞かない勇気をひっぱたいて…
いや、
もっともっとヒドいことをしていた…
でも今の私は、昔の私と違っていた
【勇気わかったわ…でも暗くなり始めてるから公園に行っても少ししか遊べないよ?】
『うん!いーよ!早く公園行こ!』
勇気はものすごく嬉しそうな顔をして、
外へ駆け足で出た
【勇気のあんなに嬉しそうな顔、初めて見たかも…】
私も遅れて外へ出るが、
勇気はどこにも居なかった…
ふと、
腕時計を見ると針は止まっていた。
私はうつむき、部屋へと戻ると、
テーブルの上に勇気のお絵かき帳が置いてある
私はそのお絵かき帳を、
1ページ、1ページ、
見ていった。
最後のページだ…
さっき、公園に行こうとする前
勇気がコソコソ書いていたページだ…
〖ママありがと〗
私と勇気が手をつないでいる絵と、
勇気からのメッセージが書かれていた…
涙が溢れ出た
溢れ出て溢れ出て止まらない…
勇気……
ママの方こそ……ありがとう……。