第49部 躁うつ病という名の厄介者~beginning~最終章 コルコバードの丘から
リオのカーニバル・・・世界各国からダンサーが集まる
現地リオデジャネイロは、リオのカーニバル一色に染まる。
気が付くと俺は侍の恰好をし、このリオのカーニバルの雰囲気に呑まれることなく
気が付くと乱入していた。それも一人で・・・
本物そっくりな着物おもちゃの刀を身に着け、
何かに憑りつかれたかの様に陽気に
踊りだす!
ニュースではブラジル警察当局は逃亡を続ける
イタリアンマフィアのボス、ヴィンセント容疑者(56)を
ブラジル北東部レシフェで逮捕したと、発表した。
同容疑者はブラジルで偽名を名乗り偽りの身分証明書、予防接種記録証明書、
納税証明書や納税登録番号選挙人登録書を持っていたという・・・
ヴィンセントは今後アメリカに強制送還され殺人を指示した罪で
終身刑を言い渡されるだろう・・・
奴はまた法の網を潜り抜け、のうのうと、過ごすのだろう・・・
仕方がない・・・だが復讐を忘れたわけではない・・・
しかし・・・いずれ奴は自然に地獄に突き落とされるであろう・・・
私は気持ちの変化に戸惑いを隠せないでいた・・・
復讐など意味がない・・・もうどうでもいい・・・
一週間後・・・リオのカーニバルが終わり、私は、病室のベッド居た
狂った脳細胞と躁状態は影を潜め、あの時の止まらない異常なまでの高揚感と儚い
躁状態の自分は既に終わりを迎えていた。
私は気が付くと日本に強制的に帰国させられた・・・
あの夜の出来事、リオの夜・・・そして・・・サンバのリズム
自分の脳のリズムはイマイチだが・・・
私は遂に途轍もない鬱にLOWに入ってしまった・・・
出口が見えない暗闇の世界に・・・
全てが違うこの感覚、脳細胞の変化に驚愕する
身体も言うことを聞かない・・・
これが激鬱というものなのか・・・何の気力もなく
只々呆然と天井を眺めるだけ・・・
彷徨う死神・・・もう生きてる価値などない・・・
その姿は変わり果てた、ただの廃人・・・
しかし時が経ち、私は少しだけ元気を取り戻す
しかし本来の自分ではない・・・こんなはずでは・・・
もう一人の自分を呼び続けたとしても応答はない
私は元気などない・・・このまま死んでしまいたい・・・
そして、わたしは穏やかな海から蜃気楼をみた・・・
済まないロベルト・・・
約束は果たせそうにない・・・
そして、何故か私は突如意識を失う