第6話 実技試験※
前回のあらすじ
重力魔法を乱用した。
※話が飛びます。ご注意を。
あといつもの如く話がぐちゃぐちゃ...。
※5月22日、第5話の変更に伴い、修正しました。
...それから三ヶ月ぐらいすぎただろうか、
俺たちは寝る前に家が壊れない程度の魔法を使って魔力を全部消費することにした。
あんにゃろ簡単そうに言ったがこちとらさいしょ妹がぶっ倒れて3日寝込んで大変だったんだからな...。
まあ、そのおかげでけっこう魔力が増えたが...。
....ん?魔力が増えたかどうか何で分かるんだ?だって?
ああ、それは、道具屋が魔力を測ってくれるんだ。意外と安い。
ちなみに俺が測ったらERROR表記になった。何でだよ...。
なぜ俺らがこんなことしてまで魔力を増やしたかというと
実は今日は実技試験があるのだ。
....え?お前、とんでもなく魔力多かっただろって?
念には念をと言うだろ?
そんなことを思いながら俺はいつものごとく重力魔法で着替えをとる。
そして一階へと行く。
「おはよー。」
「「おはよー」」「おはよ...。」
「「「「日々の糧に感謝していただきます。」」」」
お、今日はサジェル焼きだ。
バター焼きを想像してもらうのが一番早いだろうか、いやなんだろうかこれは...。
少し辛いな。うまいけど。
あとは、いつもの黒パン、スープ、サラダやら何やらとある。
「「「「命を与えてくださりありがとうございました。」」」」
「今日は実技試験なんでしょ?頑張ってきなさいねー。」
「「うん!」」
「あ、お弁当!」
「「あ...。」」
やっべ、忘れかけてた...。
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「さー、今日は昨日言ったとおり実技試験だ。」
皆が緊張した空気を漂わせる。
...と言うか、6〜9才に実技試験とかやばくないか?
日本だったら...うん、その前にこんな物騒な実技試験とかないな。うん。
ちなみに実技試験は生徒同士で闘う。やばい。
「おーい、Bクラス移動するぞ〜」
お、どうやら移動するようだ。
会場は学校内にある闘技場だ。
闘技場といってもかなり簡素だが。
「えー、今からたいせ...実技試験を始める!」
おい、今対戦って言いかけたろ。
「ルールは教科書213ページを見るように!」
「まずは、ウリベラ=アンジェリカ対ユウバイカム=ルドルフだ!」
お、よくファンタジー系でおっさんキャラとして出てくるルドルフだ。
しかし、ここでは狼の獣人の、銀色の毛並みをしていて、かなりのイケメンだ。9才だけど。
俺もあんなイケメンだったらなあ...。
「よーし始め!」
「ねえねえ、君さ、」
「え、何ですか戦いの最中に私に...。」
「君さ、なんか隠してることあるよね?」
「君さあ、私のこと好きなの?」
うわ、いくら魔法で戦うからってそれは...。
「な、いや、そそそそんなことがあるはずが...。」
「もっと言うと次の私の誕生日の時にプレゼント渡して告白しようとか考えてたんでしょ?」
「..あ...あ....あ....。」
「「「「「「あ?」」」」」」
「もういやああああああぁぁぁぁ恥ずかしくて死ぬううううううぅぅぅううん!‼︎」
あ、失神した。
「第1回戦目はアンジェリカの勝ちだ!」
秘密暴露されて失神するってこの世で五本の指に入るくらい嫌な負け方かもな。
「第2回戦目はイルギス=クルス対カイルラッド=シリウスだ!」
「クックックックック...。」
こいつ中二病かな?何才かわかんないけど。
「...何がおかしい?」
「お前では俺には敵わない...。」
「なんでだ?」
「何故ならな、俺は今、風の魔王なんだぜ?」
「風の魔王さんが何の取り柄もない奴に負けるわけねえだろ?」
「さあ、そっちに先制権を与えてやるぜ?獣人さんよお...。」
「クックック...そっちが攻撃をしないならこっちがするぜ?アマダクロクネ....。」
「はい、お終い。」
...何と、そこには、中二病に背後から短剣を突き立てているシリウスがいた。
「なん....だ...と!」
「どう?僕の幻術魔法のお味は?」
「そんな...俺が...負けるわけ...。」
「いやあ、どこで時間稼ぎしようかなー...っと思ったけど、」
「そっちが中二全開で助かったよ。」
あ、でた、悪魔の微笑みだ。
「そんな!嘘だ!俺が負けるなんて...
そんなことあるわけ「あ、先生、こいつうるさいんで
さっさと第3戦始めちゃってください。」
ドンマイ、中二病。
そんなこんな観戦してたら、ついに俺の番がきた。
「第11回戦目、マーティクス=ガブリエル対サリウス=ビリカムだ‼︎」
こいつ、後で分かったことなのだが、ほぼ全ての魔法が使えるっぽいのだ。
みんながざわついている。無理もないだろう。
ほぼ全部の魔法を使えるやつと、UNKNOWNが闘うのだから。
「さあ、始め!」
「ん?どうした?攻撃しないのか?」
「いや...その...傷つけるのが怖いっていうか...。」
「そうしたらお前の負けになるぞ?いいのか?」
「...後悔しないでよ?」
「それ、フィラスドグラネキス!」
だが、これくらいなら、重力魔法で軽々避けれる。
「そしたらこれでどうだ!」
「アマルラクロクネル!スジェイルコネル!」
ん、上から火炎と下から水攻めだ。
ちょっと横にずれてみる。あ、ホーミングタイプなんだな。だったらくる前に上に飛んでしまえばいい。
いちかバチだ。
お、いけた。
「こっちも反撃させてもらうぞ!」
そうして俺はビリカムに重力魔法を掛けようとする。
「うわ、あぶない、ヘリドクス!」
...が、どうやらダメだったようだ。
「ロクロリルガ...うわ!」
お、どうやら発動を中断させることはできるようだ。
だが、これでは根本的解決にならない。どうにかして攻撃しなければ...。
「それ、キスタムリキリス!!」
くっそ、どうすれば...。とりあえず重力魔法で...。
あ、まずい、本人じゃなくて魔法に...!
...そう思った矢先、急に相手の魔法が向きをかえ、
ビリカムの顔面に直撃した。
「う、うわああああああ!!!!」
.....これって相手の魔法にも掛けられるのかよ!!!
これもっと早くに気づいていたらもっと楽だったじゃん....。
「あ、11回戦目は、ガブリエルの勝利だ!」
「疲れた....。」
皆から歓声が沸き起こる。
....その後の試合で、アマリリスが敵をボッコボコにし、俺らはなんとか実技試験を終えた。
「よし、今日はここまでだ!皆お疲れ様だ!あ、帰って良いぞ!」
「あー、ちがれだ...。」
「あー、ガァリルゥ!」
あ、あの事件以降、カップルとなったアンジェリカとルドルフだ。
「凄かったよあれー、何て言う魔法?」
「お前の闇魔法ならすぐ調べられるだろうが...。」
「いやーなんかね、ガリルっちの魔力は多すぎてねー、なんか調べられないのー、」
そもそも俺の秘密を探ろうとしてたことが驚きだが...。
「あれはその特性を理解してないと、とても危ない魔法なんだ。だから教えることはできない。」
「えーイイジャン教えてよー!」
「だめだ。」
「えー、あ、わかった!」
「それって実家の秘伝とか言う奴でしょ!」
ちょっと違うが...。まあ面倒くさいからそれでいいだろう。
「あー、そうだな。」
そう俺は棒読みで答える。
すると、「えっへん、そうでしょ!」と胸をはっていた。
「おい、そろそろ帰らないのか?アンジェ。」
「そうだね!そろそろ帰ろ!」
「じゃーねー!があぁりるうぅぅ!」
最後までうるさい奴らだったな...。
「おにーちゃーん!かーえろー!」
「...そうだな。」
「お兄ちゃん、魔法発動してくれない?」
「家に帰ったとき、俺がぶっ倒れるか、途中でぶっ倒れるかするがいいか?」
「はい、無茶言ってごめんなさい。」
「わかったならいいんだ。さあ、帰るぞ。」
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「「ただいまー...。」」
「あら、おかえり〜!」
あれ、父さんがいないぞ?
「あれ、父さんは?」
「あー父さんは、いま買出しに行ってるの〜」
ん?買出し?
「あ、もうそろそろ帰ってくると思うわよ〜。」
「お、ただいま。」
あ、ほんとに帰ってきた。
「今日はどうだったの?実技試験。」
「あー、うんまあ一応勝ったけど、あ、アマリリスは文句なしの一方的勝利だったぞ。」
「あらあ!凄いじゃない!」
「凄さで言ったらお兄ちゃんの方が凄いと思うよ...。」
「じゃあ今日は、晩ご飯を豪華にしましょうか!」
「いいが...リリアンも手伝えよ。」
「はいはい分かりましたよ キ リ エ ス♡」
「こういう時だけ名前で呼ぶんだから...。」
「あ、ガリルとリリスも手伝ってね〜」
「「はいはい」」
「あ、生活魔法使って洗ってくれない?」
「...いま魔力がピンチなんだが...。」
「じゃあ、リリス...あ、そうだ仕込みしてるんだった...。」
「しゃーねーな、母さん、水魔法かなんかで水出してくれないか?」
「は〜い」
「ちょ、まて!攻撃するんじゃないんだからそんなに出さなくていいってぇ!」
「あら〜?いまの多すぎたかしら?」
「多いも何も致死量レベルだよ!」
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「イェーイ!ということで、合格祝いでぇ!」
「まだ合格したかはわからんぞ。」
「いーのいーの!あんまり変わんないじゃなーい!」
「いや結構変わるんじゃ?」
「変わるね。」「変わるな。」
「あら、そうかしら、私はお酒飲めればいいから気にしてなかったわ〜」
気 に し ろ
「かんぱーい!」
「か、かんぱーい...。」
ちなみに俺ら子どもはヤクドムって言うジンジャーエール的な飲み物を飲んでいる。まあ、ただ、アルコールはほんとちょびっとだけ入っているけど。
「あ、コルトリスの丸焼き取ろうか?」
「うんじゃあお願い。」
コルトリスは今日、父さんが狩ってきたものだ。ちなみに危険度ゴールドだ。
「リリアン、今日はがぶ飲みすんなよ。」
「わかってるわよ〜4本ぐらいにしとくから〜」
「いや、お母さん、十二分にがぶ飲みしてるじゃん。」
「そうかしら〜?」
こんな感じで家族でワイワイ騒ぐはやっぱりいいな、と思った夜だった。
「さあ、これ飲みましょう!」
「待って、それアルコール高いやつじゃん!制限の意味ないじゃん!」
「うふふふふ〜騙されたわね〜」
「はい、これ飲んでな。」
「ん?ってこれヤクドムじゃない!私のお酒返してえええぇぇぇ...。」
「わははははは!」
やっぱちょっとうるさいな...。
ビリカム「ねえ、前回も今回も
僕の名前半ば忘れかけてたよね?」
作者「いやー...気のせいじゃない?」
ビリカム「よし、なら魔法で作者の身体を
グチャグチャに....。」
作者「やめて下さい死んでしまいます。」