田中side 1話 自殺
はい、ということで田中サイドです。
あと、2週間に1回とか言いながら遅れてごめんなさい。
次の話は、半分ぐらいできているので、
早めに投稿できると思います。マジで。
俺の名前は田中太郎。
平凡すぎるが為に、逆に珍しい名前を持つ俺は、
今、
「これで...これであいつに会えるかな...。」
ビルの屋上から、
...自殺をしようとしてた。
時は遡ること2ヶ月前。
俺の親友青山大智が、俺を庇って亡くなった。
まだ、亡くなっただけなら耐えられたかもしれないが、
俺を庇って亡くなったこと、やけに呑気に
『ぐっばい、my人生...』
っと言ったことが気にかかってしまった。
「あら、行くの?」
「...うん。」
あんまり行く気にはならないが。
「昨日過呼吸でぶっ倒れたって聞いた時はびっくりしたわよ。」
「やっぱり、あれなの?...大智君が亡くなったことで、負い目を感じているの?」
「......。」
俺はその質問には答えない。
話したくなんて、ない。
わかってる、わかってるさ。
俺を庇った、てことは、
『その命を受け継いでしっかり生きろ。』
ってことぐらいは。
でも自分に言い聞かせてもやっぱり罪悪感に苛まれる。
俺があそこで車を見つけていれば、
あそこであいつを助けていれば、
そんなことばっかり考えてしまう。
もういっそのこと、自分も死んでしまえばいいんじゃないか...
そう思うぐらいに。
「えー、ではこの計算式、解ける人いますか〜?」
授業だってもう聞いていない。
ノートさえもとっていない。
あいつのことで頭がいっぱいなのだ。
何度も、何度もあいつの死に顔が蘇る。
なんでなんだ!なんでお前は、そんな安らかに死ねたんだ...!?
わからない、わからないよ...。
......。
そうだ、死ねば、わかるんじゃないか...?
そう思った俺は今日、自殺を決行する。
まず、帰った学校から帰った俺は、遺言書を書く。
ニュースとかでよくあるのを真似する。
そのまま、少し口角を上げて眠りについた。
「お母さーん!ちょっと出かけてくるねー!3時には戻ってくるからー!」
「あら、どこに行くのー!」
あ、やべ、言ってなかった。...まあ、適当でいいか。
「康太んところー!」
「ああ、中山さんね、いってらっしゃーい!」
「はーい。」
行くんじゃなくて逝くんだけどね。
俺が今から行くところは、取り壊し予定のマンションだ。
突き当りを行って、少し行った所にある。
30分ぐらいかな?多分。
......はあ、あいつ、今頃なにしてんだろうな。
天国へ行っててほしいけど。
...そんなことを考えていたらついた。
ここだ。ここ。
このボロボロのマンションlだ。
いかにも廃墟って感じの所だ。
周りにはビニールシートが張ってあって、
立ち入り禁止の看板がある。無視するけど。
おお...こんな感じの、ホラー映画とかで見たことあるぞ。
少し...入ってみようか。
『ミシッ...。』
今、階段を登ったんだけど、これ...恐いな。
でもこれも、あいつに会うためだ。
...あれ?301?...ここ、2階なのに?
少し気になったので、開けてみようか。
『ギギィィィ......』ポドッ...。
あ、なんかドアノブが落ちた。
ちょっと...『すいません』って言いたくなる。
まあ、結構錆びついてたし、いいか。
ん?あれ?本が落ちてる。
...勇者召喚のやり方?......えーっと...ラノベかな?
ちょっと、読んでみようか、死ぬ前に。
『ここには勇者召喚の術を書いておく。
古に滅んでしまった魔術だ。
まず生贄と媒体とする、実体と魂が必要だ。
魂は別に魔物でも人間でもなんでもいい。10個ぐらい集めれば。
ただ、生贄は絶対に人間が必要だ。
そしてその人間はみんなの記憶から忘れ去られる。
というか、そもそもいなかった事になる。
ここまで読んで
「そしたらなんでお前その事は覚えているんだ?」
と気になった人もいるだろう。』
はい、俺です。
『私は記憶を喰らい、知識とする魔物だ。
そのため、覚えているんだろうな、私自身もよくわかってないけど。
おまけに今、国に手厚く保護されてるからな、
こんなくっだらない事も書けるのだ。
まあ...正直言ってこの勇者召喚、
みんなの手に渡ってほしくないけど。
だからこうして、異世界の言語で書いているのだが。
まあ、こんな所だ。
試すんだったら、やめたほうがいい。
あんたには、人がそこにいた事さえ消える恐怖がわかるのかい?』
へ〜...なんか、凄かったな。
これ、書いた人誰だろう。
これ、妙に現実的だし、読んでると、その世界に引き込まれそうだ。
死ぬ前に会って見たかった気もするな。
まあ、いいや、とりあえず最上階を目指そう。
そうして最初に戻る。
「これで...これであいつに会えるかな...。」
さあ、死のう、柵に足を掛けよう。
「ふふふ...。」
ああ、逝けるんだ、あいつの元へ行けるんだ。
「じゃあ、ここに座って...。」
俺は柵の上に立ち、そこから...。
「君!そこの君!やめなさい!」
なんか聞こえた気もするが、気にしない。
そのまま俺は、空中に身を投げ出した。
逝ける、逝ける、逝けるんだ!
これで...あの恐怖も消える...。
ああ、早く死なせろよ...。
......そうか、人間って危険を感じると、
スローモーションのように見えるんだっけ。
後、自殺した人って、地獄へ行くんだっけ。
でも、ここにずっといるより、地獄へ行ったほうがマシだ。
生き地獄をずっと続けるより、針山に刺さってたほうが良い。
ああ、もうちょっとで地面だ...。地面に着く...。
『ミシッミシミシミシ、ゴギ!ボキ!』
そんな音と同時に、
全身に痛みが走る。
今まで感じたことがない痛みだ。
おまけに目の前が白く染まった...。
...ん?白く染まった?
「ええ...?なんで?」
あれ、俺、高い所から落ちたよね?
...え?どゆこと?死に損なったの?
あ、あれかな?天国と地獄へ行く途中みたいな...。
......。
そんなことを思っていると目の前のドアが開いた。
「は〜い、ってことで貴方は転生人に選ばれました!
イェイ!パチパチパチパチ!」
...は?
......って待て、それが本当なら...。
「おいコラ死なせろクソ女神イイイィィィィィィ!」
「ちょ、ちょっと、待ってください!
こっちも転生して貰わなきゃ困るんです!」
はあ?どーせ気まぐれとかそこら辺だろ?
「あのですね、こう、魂が謎の失踪事件が起きてまして...。
だから...その、......補充?しようと思いまして...。」
「人の魂を物扱いするな。」
「自殺した貴方がそれ言います?」
う、ごもっともだ。
「だけどそう言われたからって行く気にはならないんだが。」
「そんな貴方に良い情報があります!」
え?なに?くだらないことだったらぶっ飛ばす。
「今貴方が転生しようとしてる世界は...」
「うん。」
「なんと!」
「うん。」
「なんと! ! 」
「うん。」
「なーんと!!!!」
「......。」
「なん」「溜めてないで早く言えええええ!!!」
なっげえんだよ!
「わかった!わかりました!だからお願いですから殴ろうとしないで!」
「だったら早く言え!」
「えー、おほん、」
お前はオッサンか。
「なんとですね、貴方の親友、青山大智さんが転生した世界なんですよ!」
...え?...えええええええ!!!!
「マジか!マジか!」
「マジです。」
「うっしゃあー!転生してやるわあっはっはっはー!!」
「ふー、よかったです...。」
あ、そうだ、それなら聞かなきゃいけないことがあるな。
「なら、そいつの転生した時の名前は?」
「ごめんなさい、それは神様権限でも言えないのです。」
えー......使えない女神だなあ...駄女神。
「それはできませんが、近くに転生させることはできますよ。」
お、マジか、さっき駄女神とか言ってごめん。駄女神。
「あーそうだ、チート能力とかはつけてもらえたり...?」
「そんなことしたら理が丸潰れになるので無理です。」
あー、無理なんだー...。
......。
ちくしょう、ちょっと期待してたよ...。
世の中、そうそう上手くいくもんじゃないんだなあ...。
「あ、そろそろ始まりますよ!」
お、始まるのか。
「最後に1つ、」
あ、まだあんのね。
「記憶が戻るのはは8〜9才頃ですので。」
「...早くできない?」
「良いですが...。」
よっしゃ!
...。
あれ? で す が ?
「人格が崩壊するか、障害を持って生まれますが、良いですか?」
「まっっったく良くないです。」
「あ、でも!0.1%の可能性で正常な状態で生まれてきますよ!」
「わかった!わかった!俺が悪かったから!だから普通に転生させて!」
「そ、そうですか...。」
んな悲しそうな顔で言われても...。
「お、後ちょっとですね!」
「...ん?そうなのか?」
「はい。」
そーなんだー...
...って、自分の事なのに現実味がねえなあ...。
「では、良い転生ライフを、」
こうして俺は転生した。
田中「俺って友人キャラじゃなかったの?」
作者「いや、かなり重要なキャラだよ?」
「「.........。」」
田中「...マジで?」
作者「マジで。」




