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P-X  作者: 真叉風巳
第2章「ダーク」
7/100

プロローグ

第二章突入いたしました!

最初は、プロローグ(昔話)からはじめていきたいと思います!

では、楽しんでお読みください!

-10年前-

「NO.1少し待ってくださいよ~。」

私がそう言う。相手は黒く腰まで伸びた黒髪でこちらに背を向けて歩いている。背を向けたまま答える。

「早くしろ。新人とはいってもここは戦場だ。気を抜けば殺されるぞ。」

この人は私の所属する部隊『P-X』のNO.1で小さいころ戦争孤児になった私とエディクを拾ってくれたエースという人だ。『P-X』とはサイキッカーの所属する部隊で、主に戦争をするときに使われている。

「エディクはもう任務を終えたらしいぞ。」

エディクは私の幼馴染だ。能力は結界師といって、かなり強いそうだ。私は、能力をコピーする力を持ち、今回の戦いで1つ以上の能力をコピーすることが私の任務だ。

「そうだな・・・。あそこにいる千里眼はどうだ?」

そういって指を指したのは、テントに隠れおどおどしている男だ。うん、勝てそうだ。

「・・・分かりました。やってみます。」

任務は一人でこなさなくてはならないため、エースさんの元を離れ近づいていく。こちらに気づき逃げようとするが、走りこんでそれを阻止する。

「・・・あなたの能力くださいね。」

男の頭に手を置く。どうやら適合したらしい。

「・・・ありがとうございます。それでは・・・。」

立ち去る私の前に、女の人が一人立ちふさがる。

「あんた『コピー』の能力者だね。・・・私たちはもう戦争に負けた・・・。このまま生きていても殺されるだろう。私の力は『読心術』だ。頼む、コピーしてくれ。」

エースさんを見るといつもと同じ表情だ。たぶん「コピーしてやれ。」ということなのだろう。

「分かりました。では、頭を少しこちらに向けてください。」

女の人の能力も適合した。コピー成功だ。

「ありがとう。最後に“長”から能力を受け継いだものにコピーしてもらえてうれしいよ。」

女の人はさっきの男を連れ立ち去った。エースがこちらに来る。

「任務終了だ。帰るぞ。」

エースさんが私の手をつかみテレポートをはじめる。私は逆らわずにそれに従い『P-X』へ戻った。

そこで見たのは・・・エディクと知らない人だ。戦っているようにも見える。訓練だろう。

「エディクー。その人誰?」

エディクがこちらを向いて言う。

「・・・エースさん無事だったのですか。・・・敵襲です。他の皆さんはたった二人の者により殺害されました・・・。」

エディクがこちらを向いたまま倒れた。

「エディク!・・・貴様、ダークか!」

エディクをエースが抱きかかえて言う。

「ああ、そろそろ飽きてきたんだよ。・・・“長”より使われし魔導師よ!」

そう言った男は私に何かを飛ばす。エースが前に出て守ってくれた。

「守るものがある奴は弱いな・・・。おい、そこの餓鬼!敵を討ちたいのなら追ってきな。いつでも相手になるぜ。」

ダークと呼ばれた男はもう一人の男と合流し、消えた。私はその場に膝をついた。エースが虫の息ほどの小さな声で何かを伝えようとしている。

「・・・奴は・・・“サタン”より使わされた者だ。・・・奴を殺すには・・・“長”より使わされた魔導師が必要だ。・・・俺の記憶をコピーし、見つけ出した魔導師に与えろ。・・・そうすればそいつはダークを打ち破れるだろう・・・。」

私はすぐに『読心術』で読んだ後、私の記憶の一部として刻み込んだ。そのときにはエースは息絶えていた。

「エース・・・。ねえどうしたの!・・・起きてよ・・・起きてよー!!!」


-翌日-

エディクがやっと起きた。エディクはすべてを話してくれた。ダークは能力を奪う力を持っていて、他のメンバーの力を奪い殺したこと。そして自分は生かされたこと。最後は私に聞いてきた。

「エースさんはどこ?」

「・・・。」

「まさか・・・。」

私は首を横に振る。エディクの目から涙がこぼれる。私は決意をこめて言う。

「まだ・・・。終わりじゃない・・・。」

「えっ?」

「私達が生きている。『P-X』はまだ死んでいない。」

私はこの日からエースと名乗った。

第2章プロローグ終了です!

エースの過去はどうでしたか?かなり壮絶なことが起きていますが、このとき15歳という設定なのでかなりむごいとは書いているときも常に思っていました。

『P-X』の過去としてこの話をプロローグとして書かせて頂きました。

今回もお読みして下さった皆様ありがとうございました!

                                 真叉風巳

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