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神よ、与える前に考えてくれ、トイレットペーパーは武器じゃないっ!  作者: エッチな思考の鈴木
第一章 始まりは高難易度ステージ
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第12話:開幕、始まりは、エロ同人みたいに!




―――ゴトゴトと地面が振動する。



この音が身体に伝わってくる度に

愛する我が子と引き離されて行く感覚に心が軋む。



「おい、どうだった?最高だっただろう?」


自己満足で満ち足りた巨漢の糞ハゲが、私の髪を掴んで問いかけてくる。

何が最高だ・・・こっちは最低最悪以外の何ものでもない。

何よりも、顔に当てられるお前の生息の臭さが一番最悪だ。



「・・・。」



―――あぁ・・・もうほんと最悪だ。


まさか・・・こんな男に()()()を奪われるとは・・・。


痛む身体に、

何もかもが踏みにじられたその感覚に。

自然と涙が零れてくる。


・・・だが、今考えるべきはそれではない。


そんなことよりも、私は早くあの子の元へ帰らないといけない。

あの子の傍にいることは、私にしかできない役目であり。

それは絶対に放棄してはいけない、私に課せられた責務なのだ。


あの子はとても寂しがり屋だ。

今もきっと、自分が捨てられたかもしれないと泣き震えて・・・


「聞かれたら、返事しやがれ糞アマがぁ!!」


「ぎゃんっ!?」


糞ハゲの理不尽な拳が横っ腹にめり込む。

息苦しさと痛みで突きつけられる現実に涙がこぼれそうになる。


「・・・がはっ・・・あ゛っぐぅ・・・。」


「へへっ、まだ元気よく鳴けるじゃねぇか。」


今、切に願う。

この糞ハゲ、誰かぶっ殺してくんねぇかなぁ・・・と。


「兄貴、流石にそれ以上やったら死んじまうんじゃ・・・。」


今、私に助け舟を出してくれたのは、この馬車の現運転手こと

ちびでひょろっちいニワトリみたいな頭をした、ちびトサカの男だった。

考えるまでもなく、この糞ハゲの手下なのだろう。

溢れ出る小物オーラは如何にもって感じだ。


しかしだ、ナイスアシスト、ちびトサカ。


「・・・あ?てめぇ俺に指図する気か?」


「そ、そんなつもりじゃ!

 ただ、せっかくの翡翠の乙女だったんで、つ、ついっ!」


「てめぇは前見て運転してろっ!グズがっ!」


・・・翡翠の乙女ね。

髪色のことは前から危惧はしていたので、驚きは・・・ない。

驚きはないが、予想が的中してしまったことが非常に残念で仕方ならない。

・・・てか、ちびトサカよ、もっと頑張ってくれ。


「けっ・・・確かに壊しちまうのはもったいねぇか。」


・・・お?

流石の脳筋ハゲでも、惜しむ程度には私は高価な存在ということなのか。

だが逆を言えば、それだけ敵も多いとも言える。


「でもよ・・・もう1発ぐらいなら耐えんだろ?ゲハハハッ!」


・・・ハ?

おい脳筋、お前気でもくるったのか?

今のは流石に私を怖がらせるための脅し文句だよな?

な?そうだよな?

おいっ!私は高価な存在なんだろ!!

だったら!!


「・・・や・・・やめっ・・・!」



―――そこから、2度目の地獄が始まった。




―――そして目が覚めると、そこは牢屋の中だった。


あの・・・


糞ハゲぇえええええええええええええええええええええ!!



くそっ・・・そこら中が痛い。

まだ、やられた名残があるのが、ほんっとに気持ち悪い!!

今ならこういう行為をされた女子の気持ちがわかる・・・。


だが、それよりも怒りが私を支配した。

ぜってぇあの野郎のブツをちょん切ってやる・・・。絶対にな。


・・・だが落ち着け。

落ち着くんだ、私。

今はそうじゃない・・・そうじゃないのだ。



―――まずは状況の確認だ。


幸い、身体は多少だるいが、動けないほどではない。

左手首は錆交じりの鉄の手錠をされて、壁に繋がれているが

右手の方は自由。


両足が自由なのも、そういう行為を行うことを想定してか・・・。

まぁ、何にせよ・・・身体的条件はギリギリクリア、と言ったところか。



―――次に場所の確認だ


恐らくは奴らのアジト、どんなアジトなのかはさっぱりではあるが

夜虫のさえずりが結構な音量で聞こえる。


つまり・・・()()()()


良く言えば、建物からの脱出自体は簡単そう。

悪く言えば、脱出しても新たな出会い(エンカウント)の可能性ありだ。

総評すると、余りいい立地条件とは言えないが、希望は見えている。


そして・・・脱出する好機は今まさに来ているのだ。


目の前いるのは、監視するために残されたちびトサカが一匹。

私の朦朧とした記憶が確かなら。

糞ハゲ含めて他の手下共は、どこかに出かけているはずだ。



――― 一方の、番を任されたちびトサカと言えば・・・


腰元に鈍く光る鍵束をぶら下げ

退屈そうに呑気な顔して、年季の入った丸椅子に座っている。


つまり、アイツさえ攻略してしまえば、勝機はあるってことだ。


今、私にはシャッハ君(最強の相棒)がいない。

だから、男一人ですら力で倒すこともできない、ただのか弱き人間でしかない。

でもな・・・


神はそれでも生き抜けるように、()()()()を与えてくださった。



さぁ、始めようか・・・ちびトサカ。

私が、()()()だったのが運尽きだったと思え。




あぁ、そうさ・・・篭絡してやるんだよ。




4月21日に中改変。

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