青髪からピンク髪に交代
すみませんm(__)m少し短いです。
どれくらい時間が経っただろうか。
美涼は余程気分がいいのか、さっきから明るい調子のリズムでハミングしている。
その合間合間には、堪えきれなくて思わずといった感じの笑い声が含まれていた。
身体は完璧に俺に預けているし、相当リラックスしているのがわかる。
そんな、どこかのどかな雰囲気の中―――。
「二人とも、いつもまでそうしてるのかしら?」
多分に呆れを含んだ声が響いた。
「ひゃっ!?」
美涼が奇声を上げて飛び上がる。
俺は声のした方を見て、思わず苦笑を漏らしていた。
望愛が顔だけを覗かせて、俺達にジト目を向けていたからだ。
「美涼さん。私のこと完全に忘れてましたね?」
「望愛!?ち、違うよ?忘れてなんていないから!」
「そうですか?それにしては、目を閉じて、随分と幸せそうに浸ってるようでしたけど?」
「し、幸せって、そんなことないってば!?」
美涼は望愛に声をかけられてから、ずっとあたふたしている。
なので俺は、助け舟を出すことにした。
「望愛も終わったのか?んなとこにいないで、こっち来いよ」
俺の言葉で、望愛が部屋に入ってくる。
だが、これで落ち着くだろうと思った俺が甘かった。
「そんなことより、玲旺くんも満更でもなさそうだったわね?私が見ていても気づかないくらいだもの。美涼さんはそんなに抱き心地がよかった?」
チッ、藪蛇だったか。
ターゲットが俺になっちまった。
「まあ、確かに悪くなかったな。それにこれが美涼のしてほしいことだったんだ。なら、叶えてやらなきゃ礼になんねえだろ?」
「それはわかってるわ。だから私達だって、この機会にちょっと大胆なお願いをしようって決めたんだもの。でも、まさか私もいるのに、ここまで二人の世界ができあがるなんて予想外だったわ。……私も頑張らないと」
「あん?」
最後の方、何か言っていた気がするが、声が小さくて聞こえなかった。
ってか、二人でそんな話してたのかよ!?
ん?ってことは、もしかして望愛も美涼みたいな願いなのか?
「そ、それじゃあ、そろそろ交代しようか、望愛!ここからは私が料理を見てるから、望愛はこっちで休んでてね」
美涼が突然、わざとらしく切り出し、そのまま逃げるようにキッチンへ行ってしまった。
そんな美涼に望愛がクスっと小さく笑う。
「ありがとうございます、美涼さん」
「なあ、交代ってなんだ?それぞれで料理作ってるんじゃなかったのか?」
「そうよ?でも、火を使ってるんだもの。どちらかが見てないと危ないでしょう?だから最初が美涼さんで次が私なの」
「順番まで決めてたのかよ……」
「もちろんよ。ということで、玲旺くんにはこれから私のお願いを聞いてほしいのだけど?」
「まあ、最初からそういう約束だからな。で?望愛は俺に何をしてほしいんだ?」
「ありがとう。まずはあぐらになってくれるかしら?」
美涼と同じで、座り方の指定からかよ……。
「……はいよ」
俺は指示されたとおり、あぐらを組んだ。
「す、少しそのままでいてね?」
「ああ」
なんだ?緊張でもしてんのか?
望愛が二度、三度と深呼吸している。
さっきまで余裕の態度だったってのに、いったい何するつもりなんだ?
それから、気合を入れるように「よし!」と小さく呟いた望愛は、俺の正面に立ち――――。
「………おい、望愛。これはさすがにマズいだろ」
美涼のときの比じゃねえぞ!?
なんと望愛は、俺が組んだ足の上に、対面で座ってきたのだ。いや、もっと正確に言うと、位置的に、足というよりも股間の辺り……。
そこに望愛のお尻ががっつり当たっていた。
しかも、膝を立てて、俺の太ももの後ろに両足を着き、腕を俺の首に回している。
スカートがかなり際どいところまでめくれてしまい、眩しいほどの白く滑らかな太ももが露わになってしまっていた。
さらに、望愛の大きな胸は俺の胸元に思い切り押し付けられ、その形を変えている。
玲旺はこの体勢を過去に何度もベッドの上で経験しているからよ~く知っている。
はっきり言おう。
これはいわゆる対面座位だ。
普通にダメだろ、これは!!?
何考えてんだ、望愛は!?
「……お願い。今は何も言わずに抱きしめて」
望愛は俺の肩辺りに顔を押し付けているため、表情は見えないが、その声は弱弱しいにもかかわらず、確かな熱がこもっていた。
だから……。
内心で深くため息を吐き、決心する。
俺はこれ以上何も言うことなく、黙って望愛の背中に腕を回し、強く抱きしめたのだった。
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