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【コミカライズ】夫に愛されなかった公爵夫人の離婚調停  作者: りょうと かえ
4-2 ふたつの因縁

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356.仕切り直し

 それからどれだけ飲んで、食べただろうか。


 おつまみはほとんどなくなり、ワインだけが消費されていた。


「ん〜……」

「きゅうんー……」


 いつの間にかフォードはルルを抱え、眠りに落ちそうになっていた。


 ルルは――目を開けたり閉じたりしている。寝てはいないが、その直前だった。


「ふたりはもう限界そうだな」

「そうね……先に寝かせてこようかしら」

「手伝う」

「ありがとう、じゃあ……そっちのタンスにフォードのパジャマがあるから――」


 エミリアはフォードとルルを連れて歯を磨かせ(ルルは鳥なので歯はない。くちばしのみ)、寝支度を整えさせた。


「もう寝る時間だっけー……」

「きゅう」

「まだ早いよね。でも眠いかも」

「きゅい」


 それは多分、外で夕食をしてきたからだ。自覚していなくてもフォードは無意識に疲れていたのだろう。


 ロダンの出してくれたパジャマにフォードが着替える。


「すぐ行くからね」

「んー、大丈夫だよ〜」


 フォードが眠そうな目をしながら、ロダンを見ていた。


「ロダンお兄ちゃんはまだお話ししたいみたい……」

「ま、まぁ……」


 エミリアもロダンも酔っているだけで、まだ眠くはなかった。

 さすがにいい大人なので。


「お母さん、してあげてね」

「……う、うん」


 どう答えていいかわからず、とりあえず頷いておく。


「おいで、ルル」

「きゅっ……」


 ぺた、ぺた……。


 眠そうな足取りのルルを伴い、フォードが寝室に向かう。


「おやすみなさい〜」

「きゅうん〜」


 結局、フォードとルルは抱き合ってベッドに入った。


 残されたのはエミリアとロダンだ。


 ワインも残り少なくなっており、おつまみはもうない。

 まだ飲み足りない気もする。


「買いに行くというのもひとつの手だな」

「……そうね」

「買ってくる。少し待っていてくれ」

「わかったわ、ありがとう」


 ロダンは言って、外へ買い物に出かけていった。


 残されたエミリアはすることもなく――ぼんやりとロダンの出ていった先の扉を見ていた。


「ふわふわする……」


 本当は皿を片付けても良かったのだろうが、する気がおきない。


 テーブルに腕を乗せ、そのうえに頭を乗せる。


 黒髪が床に広がり、時計の針の動きがじりじりと感じられる。


 15分ほど経って、ロダンが戻ってきた。


「おかえりなさい〜……」

「ただいま。……眠いのか?」

「んー、ちょっとだけ」


 顔を上げないでいても、ロダンは気にしていない。だるんだるんに振る舞ってもいいくらいの関係だ。


 ロダンは皮の袋に色々と買い込んでいるようだった。


「何を買ってきたの?」

「甘めの赤ワインだ。あとは……チーズの詰め合わせとアンチョビの小瓶など……」


 ロダンがテーブルの上に色々と並べていく。


 かなりの量だが、どれも保存ができるもの。余ったら後日食べればいい。


「……ちょっと待って」

「うん?」


 エミリアは並べられた小瓶の中に、紫色の粒が入ったものを発見した。


 酔った頭でも理解できる、輝くおつまみだ。


「これって――キャビア!?」

「うむ、売ってたから買ってきた」

「家で食べるには高価ね。いい感じよ」


 ちょうど塩気が欲しかった、ということにしておこう。


 エミリアはキャビアの小瓶を持ち上げ、ぽんと開ける。


「ふんふふーん♪」


 かなり調子外れの鼻歌を奏でながら、おつまみを皿に並べていく。


 もちろん中央にはどばーっとキャビアだ。キャビアの山盛りにワイン。


 仕切り直しには、なかなか豪華ではないだろうか……!

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― 新着の感想 ―
2人きりで飲むの……?〜(⸝⸝⸝´꒳`⸝⸝⸝)ドキドキ〜みたいなクダリは無いんですね、エミリアさん。だるんだるんだしね……(-_-;)
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