表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】夫に愛されなかった公爵夫人の離婚調停  作者: りょうと かえ
4-2 ふたつの因縁

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

355/364

355.飲み直し

「ちょ、ちょっと狭いかもだけど……」

「気にならない」


 ロダンを伴い、部屋に帰ってくる。


 大丈夫、玄関からして綺麗だ。

 余計な品物もないし……。


「ふぁー、帰ってきたぁ」

「きゅーい」


 手洗いを済ませ、リビングへ。


 なんだかロダンを招くと緊張してしまう。


 ロダンの目が水のないルル用水槽に向いて、すぐにルルへ移った。


「きゅ」

「この水槽はルルのなんだよー」

「なるほどな。ペンギンに水は必須か……」

「きゅー」


 ルルがふにふにと頷く。


「待ってて、すぐ飲み物とおつまみを出すから」

「手伝うぞ」

「ううん、大丈夫……歩いているうちに酔いが抜けてきたから」


 嘘だった。

 まだガンガン酔ってて、ふわふわしている。


 それでも手は動くので、問題はない。


「それよりフォードを見ててくれると助かるわ」

「わかった」


 フォードはまだ眠くはないようだった。ルルも珍しくそうだ。


(……辛めのものだったから?)


 わからぬ。普段よりもふたりは目が覚めているようだ。


 でもそのほうがありがたいかも。


 完全にふたりきりだと……本当にどうしていいか、わからなくなる。


 マスカットの白ワインと薄めの紅茶(フォードとルル用)を用意する。


 おつまみは簡素なもので。チーズや冷製ソーセージ、ナッツ、クッキーなど。


 リビングではロダンとフォードたちが図鑑を広げながら話をしていた。


「へー、この動物さんが竹をたくさん食べるんだー」

「ああ、東方にしかいない白黒の動物で、パンダという」

「本当にこんな模様なの?」

「うむ……しかもずっと竹の葉を食べている」

「はぇ〜〜」


 ウォリスにもイセルナーレにもパンダはいないのだが、ロダンは東へ行った時に見たことがあるのだろう。


 本当にロダンは色々なものを見知っている。


「さ、飲み直しましょう」

「わーい。ナッツだぁ」

「きゅー!」


 先ほどのコースにはデザートがほとんどなかった。


 ココナッツミルクに……多分タピオカっぽいもの。

 だからさほど甘くはなかった。


 なので、甘いという点ではクッキーのほうが断然デザートである。


 エミリアはロダンの隣に座った。


 ロダンにグラスを差し出し、ワインを注ぐ。


「君にも」

「ありがとう」


 グラスを持つとロダンがつつーっとワインを注いでくれる。


 うーん、見惚れるくらい格好いい。

 

 これでいてロダンは酒も嗜むのだからたまらない。


「1年の終わりに感謝を」


 乾杯して、白ワインを飲む。

 

 エミリアが家に置いているのは、甘めの白ワインだ。


 マスカットから作られ、発酵を途中で止めている。そのため口当たりは爽やかで、アルコール度数も5%程度。


 お料理にちょっと隠し味で入れるのにも適している。もちろん、ちょっと飲むのにも。


「美味いな」

「……そう?」

「口当たりが良く、こんな風に落ち着いて飲むのには最適だ」


 嬉しいこと言ってくれるじゃない。


 チーズやソーセージなどをもぐもぐ食べながら、ワインを飲み交わす。


「きゅいきゅい」

「ルル、あんまり食べ過ぎちゃダメだよー」


 フォードとルルはクッキーを食べていた。


 チョコレートと砂糖入りのクッキーなので甘い。辛いものの後にはぴったりである。


「ねぇ、ロダン?」

「なんだ?」

「このソーセージ、初めて買ったんだけど意外と美味しいわ」


 本当に他愛もない話をする。


 ロダンは微笑みながら頷いて、テーブルの下からこっそり手と指を絡ませてきた。


「どこのメーカーだ?」

「ええと、確か――」


 時間がどんどん過ぎていく。

 幸せ過ぎてワインを飲む手と食べる手が止まらない。


 実家も含めて、こんなにも幸福な年末はエミリアにとって初めてだった。

【お願い】

お読みいただき、ありがとうございます!!


「面白かった!」「続きが気になる!」と思ってくれた方は、

『ブックマーク』やポイントの☆☆☆☆☆を★★★★★に変えて応援していただければ、とても嬉しく思います!


皆様のブックマークと評価はモチベーションと今後の更新の励みになります!!!

何卒、よろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ