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【コミカライズ】夫に愛されなかった公爵夫人の離婚調停  作者: りょうと かえ
4-2 ふたつの因縁

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337/361

337.繋がるもの

(この話は……まぁ、してもいいか。フォードを不安にさせる要素は省かないとだけど)


 とはいえ、この話はガンツの言葉に繋がる。なので聞かないわけにもいかない。


 エミリアはさきほど、ルルと繋がった時の話をガンツたちに話した。


「そんなことが……」


 ルールーもさすがに眉を少しひそめる。いくらなんでも聞いたことがないという顔だ。


「うーむ、それは――しかも、その男は……」


 ガンツの目には懐かしさがあふれている。


 エミリアの語った壮年の男性。

 さらに彼が口にした「ガンツ」という人名。


「少しアレかの。しゅっとして頬のこけた男だったか? 背は高くて美形で」

「ええ、そうでした」


 エミリアはロダン以外の男を格好良いと思ったことはないが、客観的に見てあの男の人は美形だろう。


「うーむ。だとすると、その男はダイトかもしれん」

「やはり……」


 なんとなくそんな気はした。


 セリド家特有の黒髪と虚ろな雰囲気とエミリアの記憶にない……つまりは昔の人物だということ。


 それに今、ルルと関係する人物はガンツしかいない。


「きゅーる?」


 今、ルルはフォードの膝の上に移動して、ぽよぽよしていた。


「不思議なことがあるもんじゃのう。いや、しかし必然ではあるかの」


 ガンツは寂しげな目でルルを見つめた。


「精霊魔術は深く究めると精霊の記憶と繋がる。それはより精霊の力を引き出す業じゃ」

「それは私も知りませんでした」

「ダイトが非常に得意としていたが、その曾孫に繋がっておらんとは……だが、あやつも真面目な男じゃのぅ……」


 ダイトはガンツのことを気に病んでいた。彼の空虚さの中で、それだけが人としての感情を強く感じさせていた。


「ウォリスの貴族が王国政府に逆らえるわけもあるまいに。むしろ責務を負わせてしもうたのは、わしのほうじゃのに」

「ガンツさん……」

「政府がわしの家の領地を取り上げるのに、セリド公爵家を使ったのは……意図があるんじゃろう。わしの領地をよく知っておったし、忠実に働くかどうか確かめたかったのだろうて」

「その面はあるかもしれません」


 貴族家が不始末をした時、そこと親しい貴族家にも疑いの目が向けられる。

 それらが結託した場合、王国政府にとっても厄介なことになるからだ。


(踏み絵を踏まさせられるのよね)


 嫌な話だが、貴族社会にはこのような側面がある。


 ガンツがルルからエミリアへと視線を戻した。そこには懐かしさと親しさが見受けられた。


「精霊魔術はどれほど深く繋がれるかの業じゃ。エミリアさんの技量は年齢に比べても極めて高い。精霊魔術の教職としての資格は十二分にあるじゃろう」

「……! ありがとうございます……!」


 なんか、すんなりと決まった気はする。


「話は聞いておる。カーリック伯爵ともやりあったとな」

「…………」


 エミリアが心の中で唇をへにゃっと曲げた。


(うおー! こんなところにも……!)


「カーリック伯爵は間違いなく当代随一の魔術師じゃ。それと互角にやりおうたのなら安心できるというもの」

「いえ、あれは試し合いで決闘でもないのですが……」

「えっ……」


 ルールーがぎょっとして少し引いた。


 ううん?

 カーリック伯爵の名前に恐怖を抱いているようだ。


「カーリック伯爵と決闘だなんて、そちらのほうがヤバくないですか?」

「…………」

「心をへし折られるか、五体満足で帰れなさそうな」


 とんでもない言われようである。

 

 ロダンは紳士なので手加減はしないが、心はあんまり折らない。

 感情の少ない男なので、勝てばよかろう精神なのだ。それ以上のことはあまり気にしない。


 どちらかというと、心を折るのが得意なのはエミリアのほうであった……!

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― 新着の感想 ―
コレ……、ガンツさんにウォリス学園当時のエミリアの学生生活を伝えたら失神するのでは無かろうか?だって年に二桁は決闘してそうだし、その内の半分以上はロダンとだろうし。 ついでに対戦成績も公表したら、心臓…
戦い方までヒーローと魔王だなこの二人。 ロダンは相手を見て全力で戦う。エミリアはラスボスよろしくある程度戦ってから第二形態になる戦い方。しかも相手がちゃんと育った勇者でも始まりの街を旅立ったばかり勇…
そうだろうと思ってました。
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