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オタクはチートを望まない  作者: 福島 まゆ
第2章 シェラリータ
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第16話・暗い影

拙い文章ですが、よろしくお願いいたします。

そのうち、書き溜めていたものも順次、放出しようと思います。

・・・・・いつになるか分かりませんが。

「だから、勝手にこいつが付いてきちゃったんですってば。嘘はついてません!」


「だから、トビウサギが勝手に人に付いていくなんて、あり得ないって言ってるでしょうが!!」


今、俺はギルドの依頼も達成し、フトコロ暖かいままギルドの真向かいにある料理屋、『水の精霊亭』

に来ている。

同じテーブルには、帰り際に会った『風狼』パーティーの面々がいる。

そして先ほどから俺は、トビウサギや、冒険者ランクのことで質問攻めにあっていた。


あ、それとこのウサギの名前は、『のぞみ』に決めた。

由来は新幹線の『のぞみ』である。

この名前ならば、オスでもメスでも心配あるまい。 

我ながらいい名前を思いついたものである。



「あーー、もういいわ。 なんだかこの質問すること自体が馬鹿らしくなってきちゃった・・・」


メヴィアさんが、腰掛けていた椅子いすに身を投げ出す。

つい先ほどからの議題はズバリ、『俺の傍にいる、そのウサギは何か?』と、言うことである。

一時間ほど前から、ずーーっっこの話をしていた。

 ・・・正直に話しても、ちっとも信じてくれないのだ。


「おれはCランク昇格まで七年も掛かったんだがなあ・・・」


ファデオさんが腕を組んで、俺に視線を向ける。

ギルドマスターの言っていた、『知人にはランクの公表を極力避けたほうがいい』と言うのはこのことだろう。

この世界に知人なんてほとんどいないから、甘く見てました。


「なんか・・・すいません。」

なんだかとっても申し訳ない気分になったので、ファデオさんに謝った。


「謝る必要なんかねーよ。 俺たちのパーティー五人掛がかりでもやられちまった相手を、

一人でぶっ倒しちまうほどの実力があるんだから。」


がっはっはっと、水割りをあおる。

あれは怖くて、木の棒振り回してたらたまたま、そういう結果になっただけである。

・・・なんだかさっきにも増して申し訳ない気分になる。


ファデオさん達もそんな、俺の意思を汲んだのか、ビミョーな表情になる。

こ、ここは話題を変えなければ!!


「そ・・・そういえばあの時のゴブリン、変異種とか言っていましたけど、どういうことなんですか?」


少し気になっていたことについて、いてみることにした。

が、いた瞬間、しまった!と思った。

三人のまとう雰囲気が、お通夜のようになってしまったのだ。

少し考えれば当然である。

一瞬にして、大切なパーティーメンバーが二人も死んでしまう事件が起きてしまったのだ。

トラウマにならないわけがない。


「す・・・すいません。 思い出させるようなことを訊いてしまって・・・」

これは本当に申し訳ない。

こんな事ならウサギの質問攻め攻撃を受けていたほうが、はるかにマシである。


「何度も言うようだけど・・・私達冒険者はいつ死んでもおかしくないのが常。 あなたがあの時

来なかったら私達も死んでいたわ。 私達はあなたに感謝はしても、そのことで責めたりなんかは

しないわ。」

最初に口を開いたメヴィアさんは、噛み締めるように俺に言った。


「そういうこった。俺達に変な遠慮えんりょなんかいらねーよ。」


ファデオさんも、先ほどのような笑顔で俺の頭を、ポンポンの軽く叩いた。

先ほどからポテトをチビチビかじっていたバイルも、コクコクとうなずく。

許してもらえたようで、よかった・・・


「それであの時のゴブリンだがな、あれは『ゴブリンソルジャー』だ。ゴブリンソルジャーはゴブリン

の上位種でな、あの森にはよく、群れで出没するんだが・・・」


なるほど。 ファデオさんの説明によると、ゴブリンにもいろいろいるようだ。

ん?だけどおかしいな・・・ よく出没するなら、対策とかできなかったのか?


「だけどあの時のは異常だわ。 五十匹以上ソルジャーがいたし、マジックタイプのまでいたわ。」


「・・・・・魔力も、強かった・・・・・・・・・・・・・・。」


メヴィアさんと、バイルの様子から何か起きているのでは?と、思ってしまう。


畳み掛けるように、ファデオさんが話し始めた。

「もちろん、このことはギルドへ報告済みだ。明日にもギルドからの調査隊が出発する手はずになっている。 今は、待つほかない。」


・・・・嫌な予感がするが、今できることは調査結果を待つことだけだろう。

調査期間は、状況によっても左右されるが、遅くとも一ヵ月後には出るとのことだ。


「さ、あのゴブリンについては以上だ。 他に質問はあるか?」


「いえ、大丈夫です。ありがとうございました。」


別に、何でそんなに危ないやつがいる場所を、ファデオさん達が護衛していた商隊が通ったのかが疑問

だが、それはいいだろう。 急いでたとか言っていたようだし。


この後、俺達は過去の活躍話などで、大いに盛り上がるのだった・・・



ちなみに、宿に帰ったらエリカさんに「遅い!」と怒鳴られてしまった。

宿には別に門限はなく、遅くなっても問題はないはずだ。

メシを済ませてきたと言ったら、激昂げっこうして顔面パンチを食らった。

エリカさん、理不尽すぎである。

俺は別に、悪い事なんかしていないのに・・・・・





モンスターって難しいですね・・・

もう変異種とか私はさっぱりです。

おかしなところがあれば、ご指摘いただければ幸いです。

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