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オタクはチートを望まない  作者: 福島 まゆ
第2章 シェラリータ
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第14話・初依頼

拙い文章ですが、よろしくお願いいたします。

誤字、脱字、などありましたらお教えいただければ幸いです。

「それは、災難でしたね。」


「ああ・・。」


朝。

まだ冒険者たちは来ていない。

俺の目の前にはギルド受付嬢こと、レンさんがいる。

宿で朝食をとった後、直行でギルドへと向かったのだ。

昨日買った冒険者装備でやってきた。 

うん、少し異世界の住民らしくなった気がする!!


「『蒼き炎竜亭』のエリカさんは、客でも絡んできただけで、ぶっ飛ばす方なんですけどね~~。

もちろん、彼女さんが誰かにそこまで絡むなんて、きいたことがないですよ~~。」


・・・殴らなくてよかった。 どんな目にあっていたことか、想像するだけで生きた気がしない。

あ、エリカさんって俺をいじめてくる宿の姉さんな?

俺も今日、初めて名前を聞いたからさ・・・


「昨日はいらっしゃらなかったですね。何か用事でもあったんですかー?」


「買い物を・・・ね。 おかげさまで、良いものを買えたよ。」


「へー。それはよかったですねー。」


昨日は、良い買い物が出来たが、脳裏から筋肉モリモリおじさんが離れない。

ちょっと・・・いや、かなり忘れたい記憶である。


「ああ、だからその服・・・熊みたいなおじ様の店主さんがいらしたでしょー?」


なに? 知っているのか??

レンさんいはく、街で一番人気の服飾店だったらしい。

安くて、生地きじもよくて、店主の洋服コーディネートも抜群で・・・

確かに俺も、それは感じた。

あの店主さんは、センスが非常にいいようだ。 

あの筋肉が、まったくよく分からないが。


「それで?今日は何か依頼を受けるんですか?」


そうそう、忘れるところだった。

レンさんとは、話してて楽しい。 

時間が経つのも忘れてしまう。

俺は受けるつもりの依頼の申込用紙を、レンさんに渡す。


「おや? これは薬草採集ですか?」


言いたいことはわかる。 

これは、Cランクハンターが受けるような依頼ではない。

だが、いきなり魔物討伐とかは危ない気がするのだ。

っていうか、怖い。

この際、ゴブリンを倒したのは無かったことにする。

そんな昔の事は、覚えておりませぬ。


「はい。 徐々に慣らしていこうと、思いまして。」


「良い心がけだと思いますよ? 背伸びして命を落とす冒険者が毎年、後を絶たないので。」


ふむふむ。 やっぱりいるんだな、そういう人。

背伸びして、良いことなんか無い。



「はい、受付完了しました。お気を付けて~~。」


相変わらずの眠そうな感じで、カウンター越しに見送ってくれる。

なんか美人さんに見送られるって良いな。 エリカさんのは、いらないけど。


◇◇◇


城門をくぐる際、番兵さんにギルドカードを見せる。

これが無いと、通行料を取られてしまうからだ。


城門から街道を十分ほど歩いたところで、脇へそれた。

レンさんにもらった地図によると、この辺りに目当ての薬草の、群生地があるはずだ。

少し進んだところで、白いじゅうたんが敷かれたような、草原が姿を現す。

やったーーー!!!

目当ての薬草がそこかしこにいっぱい。

刈りすぎは禁物だが、依頼の十本と、プラス十本くらいなら問題ないだろう。

俺は意気揚々と、薬草採集に取り掛かった。


ここでの注意は、根っこを残さない事である・・・らしい。



◇◇◇


薬草採集は、すぐに終わった。

家の庭の雑草を抜くようなものだったので、当然と言えば当然だ。


さて、今日受けた依頼はこれだけではない。

ちゃんと動物の討伐だってある。 と言っても、やばい猛獣のとかではない。

狩るのは、『トビウサギ』。

何ちゃあ無い。 見た目がちょっぴり大きい、ただのウサギである。

拍子ひょうし抜けしそうな名前だが、これでもDランク級狩猟しゅりょう対象である。

強いのではなく、逃げ足が速くすばしっこい為、ランクが高いと言うわけだ。

襲ってくることが無いので安心して狩る事が出来る。

しかも肉はとてもうまい。 

昨日の夜、こいつの肉が宿の夕食で出たのだ。

脂が乗っていて歯ごたえがあり、臭味も無くて大変美味だった。


依頼は一匹から。 二~三匹狩れると良いな。

一匹ぐらい、宿にお土産を持って帰りたい。 女将おかみさん良い人だし。

エリカが、過剰反応しなきゃいいけど。




-十分後-


あろうことか俺は、トビウサギの巣を見つけてしまった。

二匹狩ったら、他の五匹が立ち向かってきたのでやむなく、全滅させた。

そろいもそろって、俺に噛み付いてきたのだ。

あれは痛い。 どのくらいって、悲鳴上げそうになるくらいには痛い。

二匹でめようとしていたが、離してくれないのではしょうがなかった。

俺の前には、何ともいえない光景が広がっている・・・

しかしここで俺は、驚愕(きょうがく)の光景を目の当たりにする。



◇◇◇


アイテムボックスと言う、異次元収納スキル発動のおかげで、荷物が増えることなく帰途へつけた。

薬草二十本、トビウサギ四匹で銀貨四枚と小銀貨八枚ほどになった。

普通、ここまで多くのトビウサギが狩れることは無いとかで、ギルド内が騒然としてしまった。

ちなみにトビウサギ三匹は、宿へのお土産である。


あと、獲物は解体して持ってくるとさらに買い取り額が上がるとのことだ。

そういうスキルもあるだろうか? 

あとで探してみよう。


なんだか思ったほど今日は疲れていないな。

狩りより対人関係のほうが疲れるとはどういうことだろうか?



「あ、そうそう。」


宿屋に向かう前に俺は、青果屋へとあしを運んだ・・・









すいません。

ごく自然すぎて、宿屋の娘さんの名前を出すのを忘れていました。


ちなみにアイテムボックスのスキルは、まだLv.1なので、収納中でも中のものは時間がたってしまいます。

入れたものを忘れると、腐敗しちゃうので要注意です。

時間遮蔽じかんしゃへいはLv.3から使用可能です。

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