紛失よ
「義妹!あんた、なんて事をしてくれたのよ!!」
ガーデンチェアの前の、コウモリのはねを広げたニナルがふよふよしながら、喚いたわ。
「何にもしてません。で、どうしたのよ一体?」
本当に失礼なニナルね!
でも、ニナルなんだから失礼なのは仕方無いんだったわ。
寛大なナノは、こんなニナルにすら慈悲を垂れてあげるのよ。
「わたしの身体が無いのよ!」
ニナルがまた喚いたわ。
「それは、大変ね。これからあんたは魂で生活するのね。あら、良かったじゃない。これで、身体が無いんじゃ、子孫繁栄出来ないから、誰とも婚約させられる事は無くなったのよ。おめでとう。精精自由を謳歌してね」
心からの言葉を掛けてあげたわ。
拍手をして祝福よ。
「何をのんきにパチパチ手を叩いてるのよ!あんたん家で無くなったんだから、あんたも捜すのよ!」
ニナルが叫んだわ。
「それは遠慮させてもらうわ。もし、子孫繁栄できる戸籍上女なら誰でも良いっていう、尾苜大先輩みたいな変質者があんたの身体を持って行って使ってるんなら、あたしの身に危険が降りかかる可能性があるもの。そうだ、大人のママとパパに探してたもらいましょう」
正論を吐いてやったわ。
「使ってる……嫌ぁあ!!それに御義母様に知られるのは駄目よ!!不法侵入とかで、訴えられちゃう!!」
ニナルが絶叫したわ。
「ごきげんよう。これは大変ね。さようなら」
魂ニナルに挨拶して、御部屋に戻りましょう。
「義妹!お願い致します!捜すの手伝って!」
ニナルが何か言ってるわ。




