吃驚よ
はぁ、おやつが、九ようもんのあのゼリー料理だったわ。
これ、グルマン・ゼリーってネーミングだったのね。
食感はおやつなのに、味はお食事よ。
ママには、ずっと『もっとナノに相応しい生き物が居るはずよ。何処に居るかが分からないだけだから、安心してなさい。そうよ、ここで使わないで何時使うのよ。ナノの為なら、ママは血の涙を流しながらでも、お婿さん候補を、札束で頬を張って無理矢理にでも』なんて、意味不明な事をおやつを食べてる間中言われたわ。
血の涙を流しながらって……札束で頬を張ってって……ドン引きよ。
「あたし、気分が良くないわ。御部屋に行くから」
言ってみたわ。
「なら、これね」
ママが何か渡してきたわ。
やっと解放されて、あた
しの御部屋に……!
「あぁ、やっと来たわね、義妹」
あたしの御部屋ニナルが居るわ!
コウモリのはねを広げて御部屋の中でふよふよしてやがるわよ!
「あんた!何で入ってんのよ!!不法侵入よ!」
主張するわよ!
「あんた、あたしが一時的にプリンセスの次元子宮に居たのを忘れたの?」
ニナルに言われたわ。
そういえば、パイロープ・チューズデーの絨毯爆撃の時に、身体が炭化したニナルの魂を、プリンセスが次元子宮に入れてたわね?
「それで?」
一応質問よ。
「ダメ元でチャレンジしたら、簡単に次元トンネルを潜れたのよ。ただし、この家のすぐ外とこの部屋の中だけだけど」
非常識な事をニナルが言ってるわ!
「あ……あんた、それじゃ、どぶねずみ共と同格って事よ!?」
吃驚よ!
「違うわよ!ソリス達は、まるごと行き来してるけど、わたしは魂だけなのよ!肉体は外有るよ!つまり、ここに居るわたしは、妖精のような存在なのよ」
自慢気にニナルが言ったわ。
妖精のような……妖怪の妖に精神の精で、妖精よね。
妖怪みたいな精神のニナルが妖精のような存在。
妖精呼ばわりなのに、羨ましがる要素が1ミリも無いわね。
「ふうん、それは、大変ね。それで?」
あたしは魔法の言葉を言ったわ。
「それでって、まぁ、義妹だものしかたない反応よね……本題よ。尾苜秋礼大先輩との婚約破棄に、義妹、あんたも協力しなさい」
ニナルが更に非常識な事を言ってるわ!?
「何でよ!あんたも知ってるでしょう!ママはあたしと尾苜大先輩を結婚するのを画策してたのよ!尾苜大先輩がフリーに成ったら、再開するわよ!」
言ってやったわ。
頭の可哀想なニナルにも分かるように。
「あんたが頑張って、尾苜秋礼大先輩に、この国の女なんか懲り懲りって思わせるのよ!これは、あんたにしかで……あぁ、あんたの親友だの幼馴染みだのでも大丈夫かも」
突然ニナルが考え込んだわ。




