極悪美少女の夏休み ~一宿一飯の恩義だ手伝ってやる~
綺羅は二人だけの…つまり三年前の10月から12月までの宿泊台帳と三年前の12月から今年の3月までの台帳とこの3ヵ月を分けてみせた。
「部屋のランクと食事ランクが全く違うだろ」
かかっている金がな
功一は目を見開くと
「確かに…二人の時はスタンダードだが三人の時はスイートだな」
食事内容も三人の時は特別料理だ
と告げた。
綺羅は腕を組むと
「これは明らかに」
第三の女性と二人の関係は違うということだ
と告げた。
「しかも、三人の時はカード払いで三人目女性の名前になってる」
言うなればカモってるって感じだな
功一も悠も顔を見合わせた。
綺羅は功一を見ると
「お前、この鈴木由美子と牧原凛子に連絡を入れろ」
この宿だけならまだしも
「もし他でもカモられていたら…相当な金額になる可能性がある」
と告げた。
「宿泊代だけで一泊20万以上だ。それも一回や二回じゃない」
普通のOLが支払うにはしんどい値段だと思うぞ
「まあ、分らんが突然人間が変わっても同じような状態って言うのが気にはなる」
功一は一瞬戸惑ったもののこのままでは実家の宿が不味いことになると思うと
「わかった」
と答え、携帯を手にした。
鈴木由美子の書いていた携帯番号に電話を入れたものの繋がらなかった。
そう、番号はもう使われていなかったのである。
牧原凛子とは連絡が通じたが彼女は泣きながら
「水島…あの二人の関係者なら私はもう関係ありませんから!」
全て返済したはずです!
「これ以上付きまとったら警察に訴えます!」
と叫んだ。
功一は慌てて
「違います」
俺は関係者ではありません
と言い
「失礼します」
と携帯を切った。
そして大きく息を吐き出した。
「なんか泣いて叫ばれた」
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




