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14話 三人の候補生 中編

「私はここ、基地立書店によく来るの。本の数も種類も、間違いなく街で一番よ」

「おおー」


 さっきとはうってかわって明るい大通りの、巨大な建物に着いた。

 基地立ってことは国立みたいなもの?

 店内はその肩書に恥じない広さで、本棚なんて私よりはるかに大きい。

 人も多いし油断したらすぐ迷子になっちゃいそう。


「ヴァーユさんはどんな本を読むんですか?」

「私? そうね、恋愛ものが好きよ。愛し合う二人が様々な障害を乗り越えて、めでたく結ばれた時に心が暖かくなって、ああ、読んでよかったなって思うの。あとは、たまに自分と重ねてみたりもするわ」

「恋愛ものですか」

「ええ。この辺はみんなそうだから、ぜひ読んでみて」


 平台に並ぶ表紙を端から眺めていく。

 確かにそれっぽいものばかりだけど、当たり前というか女の子しかいない。

 こういうのに嫌悪感を抱くような性格じゃなくて良かった、と思った。


「またそれ? よく飽きないねぇ」

「またって何よ。 いいの、好きなんだから」


 ヴァーユさんのように、感情移入して読む人は多いのだろう。

 でも、その恋人は趣味じゃないみたいだ。

 女の子が見つめ合う絵を一瞥すると、やれやれ、とため息をついた。


「コアさんはどんなのが好きなんですか?」

「あたしは戦闘するやつ! とんでもない外敵を、颯爽と破壊したりするのが好きかな! ほらこれ、すごくない?」


 表紙には、まるで軍艦と戦車を無理やりくっつけたみたいな物体と、空で対峙する守護者が描かれていた。

 これは少年漫画とか、そういうのが近いのかな。


「それこそいつも同じようなのじゃないの……」

「お二人は趣味が合わないんですねぇ」


 私はヴァーユさん側かなぁ。

 小さい頃は少女漫画とか恋愛小説とか読んで、三角関係とかに憧れてたっけ。

 今現在どんな主人公もびっくりのモテモテ度合いだけど……同性に。

 こういうの読んでみたら何かの参考になったり……おや、二人の様子が。


「そうなんだよ、昔から好きなものが違って──────」

「ふふん」

「な、なに?」

「そんなことないわよ? 知ってるんだから、内緒で私の本読んでるの!」

「なっ……んのことやら」


 勝ち誇った顔で秘密をばらして、攻守交替。

 さっきのお店の時と立場が完全に逆転して、今度はコアさんがうろたえ、顔を赤く染めてる。

 今去るのはちょっと不自然だし、顛末を見届けることにした。


「もっと堂々と読みなさいよ。別にからかったりしないのに」

「だって……その、君の理想を知りたかったから……」

「理想?」

「ああいう恋愛をしたいんでしょ? だから少しでもそれに近づけようって……」

「コア……」


 ……まあ、行きつく先は同じだよね。

 わざと……じゃないんだよね? 見せつけてるわけじゃないよね?

 なんかもう羨ましくすら思えてくる。

 これが幸せか……なんて悟った心で二度目の寸劇を眺めていた。


────────────

──────


 結局また人だかりができ始めてたから、適当に「ごゆっくり」と桃色空間を離れた。

 耳にした会話から察するに、あの二人のあれは一度や二度じゃないみたい。

 ならもう軽く流すのが正解だよね。

 というわけで、ほっといて候補生の子たちを探そう……いたいた。


「あ、ミーユちゃーん」

「ひゃぅ、わ、えーっと……ハンナさん」


 三人固まって、何かを探したり熱心に読んだりしてた。

 なんだろ、漫画? 小説? まさか絵本とか? ……じゃない、この棚の本、表紙だけで威圧感がすごい。

 『一対複数の戦闘におけるなんとかかんとか』

 こんな感じの、タイトルからして読む気を消し去ってくるようなものばかり。


「え、こんなの読んでるの?」

「はい、もう最終段階だから先生が読んでおいたら、って……」

「先生ってレシュヌさん?」

「そうだよ、なんかふわふわした人だよね!」


 私もそう思ってて、授業とかもフィーリング重視だと想像してたけどこれを見るに結構理論派なのかも。

 とはいえ中身は案外簡単だったりして、と手近にある一冊の、分厚く硬い表紙をめくる。

 うーん、案外絵は多かったけど……それ以外の部分は文字でびっしりだし、注釈の量もすごい。

 『丙型の単独での対処法』……適当に撃ったら跡形もなくなるよ、なんてね。


「これくらい身につけないと、って言われます」

「そっか、大変なんだなぁ」

「いやー、流石にそこまでは言ってなかったよー?」

「で、でも……」

「まあまあ、学んでおくのはいいことだと思うよ。ね!」

「え、うん、そうだね」


 強くなれるならそうするに越したことはない、のかな。

 やっぱり私も読んでおいた方が……と手に取ったけど、その重さと大きさにそんな気は一瞬でしぼんだ。

 今はまだいっか、いいよね、と本を戻しかけて、ふと思った。

 私、この子達と同じように振るまわなきゃいけないんだった……。


「ど、どうかしましたか?」

「や、えーっと……勉強頑張ろうね!」

「え? うん、うん?」


 突然の不自然な声かけに、きょとんとする三人。

 とりあえずみんなの真似をして、再び一冊手に取った。

 「候補生の子? 頑張ってね」って言われたし、変装は完璧だ!

 今更その必要があるのかは、気にしないでおこう。


 でもこれだけじゃ嫌だし、なんかもっと軽い本を……あ、これにしよっかな。

 新刊、おすすめ、大人気の垂れ幕の下、表紙が一番綺麗な文庫本を手に取った。

 儚げな女の子が木の下で眠ってて、傍にはランドセルが二つ。


「それ読むの? すごく良かったわよ」

「あ、もうコアさんはいいんですか?」

「う、さっきはごめんなさいね……」


 え、自覚あったんですかと言いそうになったけど、さすがにこれは嫌味っぽいからやめておこう。

 いつか恋人ができてもああはなるまいと決意しつつ、話を続ける。


「そ、それでその小説だけど、正統派な恋愛ものの傑作と言っても過言じゃないわね。内容そのものも良いんだけど、主人公が守護者だから──────」

「どうしました?」

「いえ、このまま結末を言ってしまいそうだったから……。とにかく、読んで後悔は絶対にしないはずよ」


 とりあえず折り紙付きのこれは読むとして、あとはどうしよう……手荷物増えるし買ってももう一冊かなぁ。

 なんてヴァーユさんと喋りながら、棚を物色していく。

 するとこちらに駆け寄ってくる人影があった。


「おーい!!」

「あら、あなたもおすすめ聞きにきたの?」

「ち、違うし。そうじゃなくて、隊長が帰って来いって」

「今すぐですか?」

「ううん、私とヴァーユだけだって。たぶんあの話じゃない?」

「なんで今なのよ……予定はちゃんと伝えておいたのに」


 というわけでごめんね、と引き留める間もなく二人とも急ぎ足で帰っていってしまった。

 どうしたの、と集まってきた三人に事情を説明して、本の会計を済ませて店を出た。

 さて、ここからは四人で行動するわけだけど……。


「ここからは四人で行動するんだね……!」


 一瞬心でも読まれたかと思ってどきっとしたけど、そうじゃないみたい。

 私とは逆に、顔中に嬉しさをにじませながら、すすすとマリちゃんが寄ってきた。


「つまり、独り占め! いや三人占めだね!」

「な、何を言ってるんですか」

「でもミーユもお近づきになりたがってたよねー」

「せ、セナさんまで!」


 慌てた様子だけど、確かになんか近い。

 目を合わせると気恥ずかしそうに、えへへと笑いかけてきた。

 可愛らし……じゃなくて、それならよかった。

 ぎこちなく会話少なめで街を行く、なんてことにはならなさそう。


「私もみんなと仲良くなりたいな。えっと、改めてよろしくね」

「よろしく! じゃあ次はあたしが案内するね!」


 この明るさに感謝しつつ、どんどん先に行ってしまう彼女を小走りで追いかけた。


────────────

──────


「あらマリちゃん、こんにちは。おや、みんなも。ごゆっくり」

「こんにちは!」


 何か飲みたくならない? と連れてこられたここは、青果店だった。

 みんなの髪に負けないくらい色鮮やかなフルーツが、所せましと並んでる。

 ネットに包まれてたり、無造作に盛られてたり、大きな箱に収められて鎮座してたり。

 深呼吸をすると、まるでミックスジュースにおぼれてるみたいだ。


「よく来るの?」

「ふふん、行きつけってやつかな!」

「あれ、そっちの子は初めて見るね。候補生?」

「あ、私は……」

「聞いて! 実はね、救世主様なん「私はあああああああああ」

「ま、マリさん!」


 完全に油断してた。

 一度口から出てった言葉は、もう二度と戻らない。

 ここまでの道中、結構会話は盛り上がったけどここまでなるとは予想外。

 少し遅れてはっと息をのむのを見ながら、慌ててごまかしの言葉を考える。

 ……けど。


「この子が? もう、冗談はよしてよ、ふふ」

「な、なーんてね! びっくりした!?」

「髪が違うし、救世主様はもっと大人でしょう? わかった、新しいお友達ね?」

「そうです! そうですよ!」


 なんか失礼なこと言われた気がするけど、信じてないならそれに乗っからないと。

 というか私の大人なイメージは一体どこから来てるのか。

 ランさんあたりと間違えてない?


「マリちゃんはよく冗談を言うんだけど、たまーに本当だったりしてね。いつも騙されちゃうんだけど、さすがに今回はすぐわかったわね」

「そ、それよりいつものを、えっと、四人分! それと盛り合わせも、一番いいのを!」


 慌てたマリちゃんが、気をそらすように何やら注文し始めた。

 私も一息ついて、店内を見回してみる。

 飲食スペースありって貼り紙があるし、『いつもの』はジュースか何かなのかな。

 その言葉から常連感がにじみ出てるけど、それ以上にどや顔は可愛いくてかっこよさがあんまりない。


「はいはい、お代はあるのかしら?」

「もちろん! みんな、今回はあたしが……払って……」


 言いながらお財布を覗いて、しだいに動きが止まっていった。

 そして半べそでこっちを見てきたから、三人同時に自分のを取り出した。


────────────

──────


「マリさん! だめですよ、もう!」

「ご、ごめん、つい……」

「まーまー」


 できたら持っていくからね、と言われたから三人を眺めつつ二階で待つ。

 腕を組んで、小さな声で叱るミーユちゃん。

 てっきり大人しい子だと思ってたけど、やっぱり姉妹は似るのかな。


「それになんですか、あたしが払うって! 結局四等分ですし」

「まあごまかせたし、お金も払ってもらうつもりなかったから。もうそれくらいで、ね?」

「えっ、あっ、そ、そうですね、ごめんなさい……」

「…………」


「はい、おまちどうさま。マリちゃん特製……あら、どうしたの?」

「あー、なんでもないよー」


 ああ、助かった。

 ちょっと変な空気になったけど、タイミングよく来てくれた。

 両手のお盆にはカラフルな層になってるジュースと、深皿いっぱいのカットフルーツ。

 目と鼻が、食べる前からもうおいしいと言ってる。


「ならいいけど。じゃあはい、どうぞ」

「ありがとうございます……わ、こんなにいいんですか?」

「ちょっとおまけだよ。私は下にいるから、おかわりとか欲しくなったら呼んでね」

「はーい!」


 おばさんが出ていくと、貸し切り状態になった。

 ひとまず他のことはおいといて、気を取り直してみんなで乾杯といただきます。


「んっ……すごいねこれ、おいしくて色も綺麗で」

「そうでしょ! ちょっとずつ飲んでも、一気に飲んでもおいしいよ。いっぱい組み合わせを試したんだ!」

「私たちもそれに付き合って、たくさん飲まされたけどねー」

「エルドとメロニスを混ぜたものは一生忘れることはないと思います……」


 その名前を聞いて、三人ともしかめっ面を見合わせた。

 エルドもメロニスもなんなのかわからないけど、まずいというのは間違いない。

 ドリンクバーとかで片っ端から注いでできあがる液体みたいなものだろうか。

 ……嫌だね。


 でもそんな試行錯誤から生まれたらしいこのジュースは、誇張なしに人生で一番おいしい。

 虹のように積み上がった色の各層をストローで飲むと、甘い、酸っぱい、爽やかな、濃厚な、それぞれの個性に楽しさすら覚える。

 一通り味わって喉を潤したら、この色はこれ、その上のはこの果物だよ、と教えてもらいながら盛り合わせの方をいただく。

 歯ざわりや食べた時の音も様々で、五感でフルーツを満喫できた。

 そしてグラスの中が三分の一くらいになったところで、慌てて止められた。


「あっまだ全部飲まないで! 最後にとっておきがあるの!」

「なになに?」

「上から下まで、全部混ぜて飲んでみて!」


 ここまで、このジュースは境目すら上下の味の長所が増幅されてておいしかった。

 そんな理想の飲み物と言えてしまうものを考えた本人が言うなら、間違いない。

 疑問なんてかけらもなく、期待を込めてよくかき混ぜ、色が均一になったあたりで一気に飲み干した。

 飲み干した……んだけど……。


「?」

「んふっ、あはははは! ねえねえ、どんな味がした?」

「どんな味っていうか……何の味もしないっていうか」

「すごいよねー、それ」

「もう……だめですよ、からかっちゃ」


 噛み終わって、捨てる直前のガムをジュースにしたらこうなるのかな、って感じ。

 ほぼ無味だけど水とかじゃない……ほんとに何これ。


「これも考えたの?」

「ううん、偶然だよ。面白いでしょ!」

「まあ……」


 面白いというか拍子抜けというか……なんとも締まらない。

 とんでもなくおいしいのとか想像しちゃうのは仕方ないよね。

 とりあえず口の中がすっきりしたと思えば……うーん……。

 まあいっか、マリちゃんのどや顔に免じて、ここは素直に感心しておこう。

 で、ごちそうさま、だけど……。


「…………」


 もうジュースについては一通り言い終わってしまって、なんとも言えない沈黙が流れる。

 何か話題があればいいんだけど……さっきの写真札とか本とか?

 でも記憶喪失どうこう以前に、そもそも私はこういう雰囲気のお喋りが得意じゃない。

 マリちゃんすら静かになっちゃったら、私はもう……。


「ほら、聞こうよ」

「だ、だめですよ……」

「でも誰もいないよー」


 と思ったら、なにやら小声で相談を始めてた。。

 そわそわきょろきょろ、口を開いてためらったり、それを咎めるように見るけど自分も何か言いたそうにしたり。

 前対面した時質問の嵐だったけど、何にも答えられなかったしあれから会ってないし消化不良だったに違いない。

 セナちゃんの言う通り、今なら私が『救世主様』でも問題なさそう。

 誰もいないし、なんでも聞いて! って自分から言い出すのはちょっと恥ずかしかったけど、可愛らしい記者たちと取材の延長戦の始まりだ。

 さて、どんな質問が──────


「六枚で飛ぶってどんな感じなの?」

「攻撃を避けずに受け止めてるのはなんでー?」

「あの、あんなに大きい武器で疲れませんか?」

「……!」


 それ! 待ってた! と思わず叫びそうになった。

 そうそう、どうせなら強さの秘訣みたいなのを聞かれてみたかったんだよね。

 出撃なんてまだ二回しかしたことないでしょ、という心の声には耳を塞いで、上機嫌で口を開いた。


「六枚は速い、のかな。まだ全然制御できてないけどね。武器は重くはないけど確かに疲れるよ。避けないのは……後ろに誰かいたら危ないからかな!」

「「「おおー」」」


 ということにしておこう。

 避けられないからじゃないよ、決して。

 それからしばらく他にもそれっぽく答えたら、私からもいろいろ聞いておいた。

 候補生は守護者の前段階、小中学みたいなものだと考えると、知ってなきゃいけない基礎知識はまだまだいっぱいあるはず。

 えっ、それも覚えてないの……? と心配されながらも質問を重ねていった。


────────────

──────


「──────かな、私は」

「そっかー、なるほど」

「うん……あれ」


 そんなこんなで、気が付くとグラスもお皿も空っぽになってた。

 お客さん全く来てないけどみんな食べてかないだけだよね、と要らない心配をしつつ、そろそろ退店することにした。

 それにしてもおいしかったし、また来ようかなぁ……全部混ぜると面白いですよ、なんて……。


「あっあの、最後に質問、いいですか……?」

「うん?」


 立ち上がろうとしたら、すがるようなか細い声。

 そういえば、最初以外ミーユちゃんにはほとんど何も聞かれなかったけど、遠慮とかしてたのかもしれない。

 なんでも聞いてねと促すと、奥歯に物が挟まったかのように話し始めた。


「その、えと、つまり、あなたの……」

「私の?」

「あなたの……あの……」

「どんな人が好みか知りたいんだよねー」

「せ、セナさん!」


 もじもじとためらってたら横から援護射撃、いや不意打ちが飛んでった。

 好み……好みかぁ。

 部屋のベッドの配置は? とかよりは答えやすいかな。

 でも当然女の子への、恋愛的な意味でってことになるんだろうけど。

 そうだなぁ、当たり障りのない、最善の答えは……。


「綺麗な人、かな。あとは頼りになる人とか」

「なるほど……」

「なるほどー」

「なるほど!」

「な、なに」


 無難なことを言ったつもりなのに、マリちゃんは身を乗り出すほど食いついてきた。

 セナちゃんはにやついて、ミーユちゃんは「綺麗……頼りになる……」と繰り返し呟いてる。

 なんか急に恥ずかしくなってきた……。

 へ、変なこと言ってないと思うんだけどなぁ!


「そ、そろそろ出よっか! おいしかったよ、ごちそうさま!」

「どんな? どんな風に綺麗な?!」

「も、もうちょっと詳しく……!」

「やっぱり年上が良いのー?」


 六つの目の輝きがぎらついて、憧れが好奇心に変わる前に話題を変えようとしたけど手遅れだった。

 可愛らしいけど執拗な追及はお店を出ても続く。

 このままじゃ次もまた静かで人がいない場所とかになりかねない……あ、そうだ。


「じゃあみんなのタイプはどんな人?!」


 恋愛話が好きなら、みんなそれぞれ好みが、もしかしたら好きな人がいるかもしれない。

 とにかく私から興味を逸らそうと思って言ってみたんだけど。

 ……おや?

 おやおや?


「うっ……」

「えっと……」

「あー……」


 三人とも顔を赤らめて、黙りこくってしまった。

 しかも目の動きを見るに、この中に好きな人がいる気がする、私の勘がそう言ってる。

 こうなったら今度はこっちから……はしないで、この場はひとまず流すことにしよう。

 またの機会にそういう話をしようねと約束して、歩き出した。

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