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第二十八章

 ギデルが自身の魔力適正を確認出来た後、翼のメンバーの態度が急変し、ギデルが王都に凱旋っと叫んで、俺に大げさな感謝をして、ギルマスから何か物凄い脅しを掛けられた所だ。


 しかし解せぬ。

 ハーデンの魔法適性を見付けて魔法剣士にしたのを知ったギルマスが、その情報をギデル達に勝手に流した事から始まった話だ。

 その話を出した時に、ギデルから一番にでも適正判断させて欲しい旨相談されていた。

 俺は昨日の作戦の功労にそれを与えたいと思っただけなのに。


 「ハルドよ。緊急事態だ。一刻も早く俺は王都に戻る。」

 「だろうな。」

 「で、予定通りの開門に、ダルクだけ残して向かう。ダルクは勤めを終えたら追って貰う予定だ。それで良いか?」

 「い、いえ、ギデリユンハルト様! わたくしめは、あなた様の護衛から外れる訳にはいきませぬ。」


 やはり王族関連で、それなりのしがらみが有る様だ。

 「な、なあ、口を挟んで悪いが、俺が開門を手伝うから、ダルクはお前と一緒の方が良くないか?」

 「ひゅ、ひゅうご殿、初めて言葉を交えるが、お主の言葉に賛同したい。お主にどの位の負担が掛かるのかは知らぬが、それが可能なのであれば、それ相応の礼を致す故、是非お願いしたい。」


 「そんな礼などいらないよ。でもダルク一人分に届くようには頑張るから、思う存分ギデルの護衛についてあげて欲しい。ギルマスもそれで良いか?」

 「あぁ、ひゅうごがダルク以上の働きをしてくれると約束したのだからな。儂には文句なぞ無いぞ。」


 何だよダルク以上の働きって。とは思うが、俺が勝手にダルクを外しても良いかの提案をした以上、ダルク以上の働きが出来るか考えるしかないか。


 「そ、それよりギデル!」

 「何だ? ひゅうご。」

 「今ギデルが魔法を発動出来たのは、強制的にギデルに魔力を入れた事と、先に同じ火属性魔法を見せてイメージを強調させたからなんだ。」


 俺は今のたった一回でギデルが火属性魔法を完全習得した訳では無い事を伝えたい想いで声を掛ける。


 「自身に魔力を集める方法や、魔法を発動させるイメージをもっと自身に具現化させられる位の反復訓練が必要なんだ。それを知らないと。」

 「それは良い。その辺りの知識は王族として嫌という程教えられてる。ただただ、発動させるきっかけが無かったのだ。これに関してひゅうごには、変えられない程の恩義がある。礼は期待して良いぞ。」


 いやいやいや。恩義とかは良いから。それより今この場で王族と言ってしまってるよ。それはどうなってるの。そう思っていると、耳元からセイラの声が聞こえる。

 「ひゅうごは何をしてくれたのじゃ。」

 「せ、セイラ?」


 俺は皆には聞こえない様に小さな声で、口元も皆には見えない角度で話す。

 「なぁセイラ、俺はギデルに魔法適性を見付けただけなんだけど、何故これ程皆が急に態度変えるんだ?」

 「お主はギデルの事情や抱えていた問題なぞ知らぬからな。致し方ないとはいえ、やらかしたのぉ。」


 「な、なぁ、俺は何をやらかしたんだ?教えてくれ。」

 「まぁそれはいずれ知ることになるじゃろうて。今聞いても何も変わりはせぬ。」

 「いやいやいや、教えてくれないのか?」

 「童は今ギデルに感づかれると面倒じゃ。ここまでにするぞ。」


 「おい、セイラ。セイラっ!」

 すると、

 「ん? 今セイラと言ったか? ひゅうご。」

 ギデルに聞かれる。

 「え? あ、いや、違う。」


 考えろ。考えろ。セイラに近い言葉、せいら、せいら、、、せいだ。

 「いや、何で俺がギデルに魔法適性を確認して、それが成功した瞬間に皆が慌ただしくなって、それを皆が俺のせいだって言うから。」

 「その、せいだ?」

 「あぁ、色々考えてたら、こうなったのはそもそもハーデンの魔法適性を見出した事を皆の前で大々的に話したギルマスのせいだ!って思ったんだ。多分心の声が最後漏れたのかも。」


 言い訳が苦しいか?と、思ったが、

 「そ、そうか、そうだったのか。」

 ギデルが何かを察してなのかどうかまでは分からないが、突っ込んで聞こうとしないことだけは分かった。


  ま、まぁ、いずれ分かるなら考えるのは止めておこう。

 俺は間もなく鳴る2の鐘から始まる開門作業の段取りをギルマスに聞く。

 「なあ、ギルマス。そろそろ2の鐘だと思うが、俺達はここに居て大丈夫か?」

 「あぁ、土魔法使いは門の外で集合だからな。ひゅうごはここで良い。」


 2の鐘が鳴り南門の前に向かうと、一昨日の土属性魔法使い達が集まっていた。

 この土属性魔法使い達の指揮者はダンの様だ。なにやら大声で話し始めた。

 「おーいっ、こっちに集まってくれ!これから班分けを行うっ!」


 ぞろぞろと正面に皆が集まり始める。

 そこでダンが俺に向かって小声で話す。

 「なぁ、ひゅうご。お前は影で参加するんだよな?どの位の重さまで持てるんだ?」

 「あぁ、俺はダルクの代わりに、」


 そこで急に会話に割り込む者が現れる。

 「ダルク様の代わりにダルク様以上の働きをするとのことでしたよね?」

 「あ、あぁ。」

 「ではわたくしが班決めを行いましょう。ダン殿ではこの街の冒険者情勢は疎いと思われますので、わたくしが行った方が宜しいでしょう。いかがでしょうか。ダン殿。」


 「あ、あぁ、確かにな。宜しく頼む。」

 「えぇ、仰せのままに。先ずはひゅうご殿。あなたはダルク様の代わりです。一番の責任を持つ右班のリーダーです。」

 「え、あ、お、俺がリーダー?」

 「左様でございます。ダルク様以上の働き。でございます。当たり前でございましょう。」


 そ、そういうものなのか。なら仕方がないだろう。と、そう思った。

 「そして、わたくしが左班のリーダーを努めます。勿論、ダルク様に次ぐ土魔法使いだからです。」

 なんか、嫌味な言い方をするなと、鼻を突く。


 「更には今までハルド様は毎年の競技に置いてご成長なされ、班決めを調整する必要がある程でした。それに合わせると次席はこちらの左班、そしてその次も左班、そして・・・」

 と、次々と班決めを終わらせていく。


 その速さだけを見れば頼もしいのであろうが、その全ての行動がダルクを排した俺への当て付けであるのは明らかで、その当てられた想いに応えるのには、どの位の力が必要なのか。それだけを悩むことになった。


 そして、ここのこれからの流れはこうだった。城壁の上にいる冒険者達が二班に分かれ、一斉に石壁に繋がれた綱を引くと。

 するとあの巨大な石壁が、数十センチ程持ち上げられると。

 そしてその瞬間に、ここの土属性魔法使い達が、石壁の重量に耐えられる強度の巨大石ブロックを作成し、少しずつ石壁を上げていくのだと。


 俺は最初の砦上部の者達が綱引きによって引き上げた隙間に、各班の者達が魔力を同調させて同じ石ブロックを作るのを感じる。

 俺もそれに習って初めての土魔法を練習してみる。

 簡単にはいかない。土ブロックは生成されない。


 そうこうしてる間に、砦上部の者達の綱引きを終えられ、石壁が落ちてくる。

 左班の作った石ブロックに対し、右班の石ブロックは高さが足りず、石壁が傾こうとした。

 俺はそれを察した瞬間、操影で石壁を押さえる。


 俺が操影で石壁の落下を抑えている間に、左班と同じ高さの石ブロックを作る。

 が、俺にはまだ土属性魔法が操れなく、影魔法で石壁が落ちるのだけを防ぐ。


 本来は左右の班による完成の差は、指揮者であるダンが取り繕う役の様で、ダンの魔力が俺達が作っていた石ブロックに注がれているのを感じる。


 「ダン、悪い、何とか持ち堪えてくれ。こちらで石壁を落とさない様にだけはする。」

 「あぁ、何とかしてみる。」

 「なぁなぁ、指揮者が片方に付きっ切りじゃぁ、全く役に立ててないってもんだぜ。」

 「こ、これからだよ。」


 また石壁が引き上げられ、左班が二つ目の石ブロックを完成させた頃、右班の一つ目が完成した。

 「どこがこれからなんだぁ。」

 「こ、これからだよ。」


 俺は徐々にコツを掴んではいるが、まだ早くはならない。

 左が3つ目を完成させた時に右では2つ目が完成。

 左が4つ目を完成させた時には右は3つ目を完成させて4つ目に入る所。

 徐々に速さが追い付いてきてる。


 「早くなって来てたって、ダンが付きっ切りじゃぁ意味ないがなぁ。」

 「分かってる。これからだよ。」

 「はっはっはっ。」


 そして6つ目を完成させた時に左に追いついた。

 「ダン、次のを手伝ってくれたら左に行っていいぞ。」

 「ほ、本気か?」

 「あぁ、慣れてきたからな。」


 七つ目は右の方が早く完成させた。

 そしてダンの助力が無くなり8つ目では遅れたが、9つ目で追い付き、10個目ではまた右が早く完成させ、そこからはいままで以上の大きさの石ブロックを作成し、13個目で石壁が一番上まで上げる事が出来た。


 そこにフードを被ったギルド職員が3名、それぞれに違う魔道具を手に石壁が収まった天井に入っていく。

 俺は慌てて薄い影を向かわせる。

 影が天井の部屋に入ると広げて中の様子を視覚的に、魔力的に何が起こってるかをみる。


 「うーん。良くわからんなぁ。」

 周りに聞こえない程度の小声が漏れる。


 天井の部屋の3人の職員は、石壁の根元の左右に二人、石壁の天井付近に一人が居る。

 それぞれが魔術具をかざして何やら呪文を唱えている。

 根元の二人が唱え終えるとそれぞれが動きだし、左右入れ替わった。

 天井付近の一人はまだ唱えている。


 三人が唱え終わるとゆっくりと石壁から離れる。

 最後に天井付近の一人が一言、何かの呪文を唱えると、突然、石壁が大きな音を立てて30度位だろうか傾いた。


 ふぅん。良く解った。根元の二人は、一人が今石壁の根元で枷になっている大きな金属の物をここに嵌るように移動させてたのと、もう一人は30度位に傾いた魔法石で出来た石の台を作ってた。

 有事の際は金属の枷を外し、魔法で出来た石の台を消す事で、石壁が更に角度が付いて、元々の角度の付いた台を滑って下に落ちるのだと。

 そしてそれぞれの枷を外す鍵をリセットしてたのが天井の一人だ。しかしその枷を外す魔法なのか物理的なのかまでは解らなかった。


 ま、完全に理解しようとギルドに背いて勝手に石壁を降ろす事は無いだろうし、ただの知識欲だ。

 この位知れれば充分だ。


 職員3人が降りてくると、ギルマスからダンに石ブロックを消す様に指示が飛ぶ。

 俺達はダンから指示があり、今作ったばかりの石ブロックを消していく。


 「よぉし、四半刻ほど休んだら西門の開門だ。あちらは仮砦がまだあるからな。その破壊からだ。儂らは先に向かっておる。」

 「おぉっ」


 俺はマインを連れ、ギルマスの後を追った。

 まぁ、追うといってもギルマスは砦の上で俺は砦お周回してだが。


 「なぁ、マイン。先程は俺の魔力を感じたか?」

 「えぇ、びっくりしました。ひゅうごさんは土属性魔法までお使いになられるのですね。」

 「あぁ、分かったか。さっき初めて試したんだけどな。」

 「そうだったのですね。凄いです。ひゅうごさんは闇に火に土と3属性魔法に加え、賢者で在られると。」

 「まぁ、これもご加護だしね。でも、初級魔法までなら複数扱える魔法使いは結構いるみたいだよ。気付いていないだけで。」


 「えぇっ!? 本当ですか?」

 「あ、あぁ、そうらしい。」

 「では、私もチャレンジしてみた方が良いでしょうか。」

 「んーー。こればっかりは向き、不向きかな。」


 「と、言うと?」

 「魔法ってイメージが大事だからさ。一つのものを伸ばす方が良かったり、複数を少しずつ出来たりというのは、その人によるだろ?」

 「あ、えぇ、確かに。」


 「例えばマインにも教えた水採取があるだろ?」

 「はい。」


 「あれのせいで俺は水魔法を覚えにくいんだ。」

 「そうなのですか?」

 「あぁ、闇魔法で「水」自体を空気中から集める事が出来るから、純粋魔術で魔力を水に変えるイメージが付かないんだ。」


 「そうだったんですね。それは苦労しそうです。」

 「あぁ、でも絶対にやり遂げるけどね。」

 「どうして出来ると言い切れるのですか?」


 「あぁ、これは神様から出来ると聞いちゃってるし、水の発生だけでなく、その先の氷の発生は俺にとって必須だからな。」

 「そ、そうなのですね。氷が。」


 「あぁ、氷は必須だ。俺は暑がりでな。日毎に暑くなってきてるだろ。耐えられないんだ。」

 「あぁ、そういう。」

 「あぁそうだ。冷たい水をグイっとな。」


 「気持ち良さそうですね。」

 「だろ?」


 俺達は会話していると西門に着いた。

 「おぉ、ひゅうご達、こちらで休憩するのか?」


 ギルマスにそう言われ、俺は俺とマインの事かと思ったら、ハーデンもギルマスの後ろを追って西門に向かってたみたいだ。

 俺はマインと共に影で砦の上へ上がる。


 「ハーデン、こちらに来てたんだな。助かる。この後手伝ってくれるか?」

 「はぁ、何言ってるんだ?ギルマスが向こうが終わったらこっちだって。」

 「あ、いや、それじゃ無いんだ。ここで俺がやりたい事があってな。」

 「何だよ、それ。」

 「まぁ、待て。」


 「マインも手伝ってくれるか?」

 「勿論です。何をすれば宜しいでしょうか?」

 「マインとハーデンで左右のロープを引っ張って欲しいんだ。」

 「あぁ゛あん! 一人でそれぞれのロープを引っ張れってかっ? 出来る訳無いだろっ!」

 「そうです。一人で数十人分のロープを引くなんて。」


 「違うんだ。さっきとは違って、俺が石壁を操影で押し上げるから、ロープが滑車で絡まない様引っ張って欲しいんだ。」

 「影であの石壁を押し上げる?」

 「滑車で絡まないっていうのは?」


 「先程やってみて確信した。俺一人で石壁は上げられるけど、それをすると石壁を引っ張り上げる為のロープが、力を抑える滑車を逆転させてしまい、次に使えなくなる恐れがあるんだ。だから、俺が石壁を押し上げる速度に合わせ、そのロープを引っ張って欲しいんだ。」


 「そ、その様なことが、、、」

 「で、出来るのかよ。そんな事」

 「あぁ、出来る。で、お前達には兎に角素早くロープを引っ張って貰いたい。引っ張るのはロープの重さだけだから、兎に角早くだ。」


 「し、師匠の壊れっぷりには驚かされたけど、理解はしたぜ。引っ張るよ。」

 「あ、あの私も同じです。びっくりしましたが言われた事は全力で行います。」

 「ほ、本当に3人だけでアレを引き上げるのか?」

 「ギルマスのおっさんよ。3人で引き上げるんじゃないぞ。師匠一人で引き上げるのに俺らは手伝うだけなんだからな。」


 「た、確かにそうだな。で、では宜しく頼む。」

 「頼まれたぞ、ギルマス。じゃあ引き上げる。ロープを手に。」

 「おうっ」

 「はいっ」


 俺は操影で一気に石壁を押し上げる。

 だが、重さ故一瞬では上がらない。少しずつ上空に、それでも先程の人手で上げたよりは早く。

 それと同時に、俺は石壁の真ん中の真下に、先程の左右の石ブロックを足したより少し大きめで、一本でも支えられる石ブロックを下から順番に生成する。


 石壁を支える石ブロックは、一個ずつ作り上げるのでは無く、一つの大きく高い石ブロックを下から完全な物になるよう生成していく。


 そして操影によって一番上まで引き上げられた石壁の真下に、直ぐ後にそれを支えるだけの一本の長い石ブロックが生成された。


 「ギルマス。完了だ。職員に固定を指示してくれ。」

 「あ、あぁ、分かった。お前達、宜しく頼む。」

 「はい。」


 先程と同じように魔術具を持った三人が、石壁が収まった天井に入っていく。

 一応、俺はもう一度影を生成して、天井を担当する職員の近くを重点に覗く。


 俺の収穫は余り無いまま、三人の作業は終わり、ギルマスがその次の作業を指示しようとするが、それを受ける者達がまだいない。

 「ひ、ひゅうごよ、石壁を押し上げた石ブロックを消して貰えるか?」

 「あぁ、問題ない。」


 俺はそう言って先程作ったばかりの石ブロックを消す。

 丁度その頃、休憩を終え、そろそろ四半刻になるようで、冒険者達が集まる。そこで、


 「西門での作業は、土属性魔法使い達は仮砦の破壊を。砦上部にいる冒険者達は先程と同じく、引き上げ切ったロープの回収と滑車への巻き付けをお願いする。」

 「・・・・・」

 会場がざわめく。どうして作業が終盤の片付けだけになっているのか。


 その中の一人が声を発する。

 「あ、あのどなたがここの石壁を上げて頂けたのですか?」

 そこに先程左班のリーダーの男が付け加える。

 「これは誰がやったのだ。どうしてこの短時間に引き上げが完成しているんだ!?」


 俺はその男に向かって言う。

 「ダルク以上の働きを求められたからな。俺が、俺のパーティーメンバーに助力してもらって終わらせておいた。これでダルク以上と認めるよな?」


 その男は言葉も出ない。

 それを察してギルマスが再度指示を出す。

 「お前達、土属性魔法使いは仮砦の破壊だ。残りの冒険者はロープの回収だ。早くしろっ!」


 俺はギルマスとの目配せで、もうここに留まる必要の無い事を確認し、マインとダンを連れて梨花亭に向かう。その道中で。


 「やり過ぎだ。ひゅうごよ。」

 「だろうな。だがあの野郎に一泡吹かせたかったんだ。」

 「それは分かるが、な。」

 「悪かったよ。ダン。」


 「あいつは兄のダルクに心酔し過ぎててな。それで俺にも当たる程にだ。立場を弁えずだ。」

 「そ、それって、大丈夫なのか?」

 「いや、全然大丈夫では無いのだが、突き詰めていくとダルクに心酔故、だけとなるんだ。」


 「えぇっ! それはそれで、かなり危なくないかっ?」

 「あぁ、それも懸念して調査はしたが、危なくは無い。と結論された。」

 「はぁっ!?」


 「その気持ちは分らんでも無い。同情する。」

 「いや、いやいやいや、そうじゃなくて。」

 「いや、そういうことだから。」


 ま、まぁ、俺にとっては全然解決しないが、俺はこの後のガイスとの交渉をどうすれば上手くいくのかを考えていた。


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