レクリエーションsideHans2/3
ぼとり。ルビアナの近くに落ちたスライムの核。せめてそれだけは・・・・っルビアナは指先を伸ばした。
「ん・・あと・・ちょっと・・・・」
ひとつでもミッションをクリアして、ポイントを獲得しないと・・・・隠れていた土壁から這い出る。その間も、ナルキッススとオルラカは周りの迷惑を省みず、魔法合戦を繰り広げている。ーベチャ。ベチャ。飛び散るスライムの残骸。
「頑張るネ。ルビちん。気をつけないと汚れちゃうョ!」
「あっ。サィリンドリカール君・・・・」
「ルーファでいーョ!呼びにくいでしョ?そっちの名前。しかし、あの二人も困ったネ。あんなんじゃ、すぐに魔力枯渇するョ」
手を額にあて、ふよふよと漂いながら話すルーファ。
「ルーファ君は、それ、魔法で浮いてるの?」
「ん?あーオレの特異体質みたいなもんだョ。楽しいと浮いちゃうんだよネ」
にこにこ笑うその顔は、心からこの現状が楽しいらしい。
(私は、あまり楽しくないんだけど・・・・)
こちらに飛び散ってくるプルプルを避けながら、再びスライムの核に手を伸ばすルビアナ。
(やった!取れた!)
核を手にし、ホッとしたルビアナの顔に影が差す。
「ルビちん。危ないョ!」
「え?」
慌ててルーファが、庇おうとするが上空にいた為間に合わない。
ーベチャア!!!ドロッ!ぼととととととと!
「ひっ!」
「うわっちゃあ。クリーンヒットだネ」
オルラカとナルキッススが吹き飛ばした、特大のスライム・・・・それが頭に直撃した。
ールビアナを庇った、ハンスの頭に・・・・・・。
「大丈夫か?ルビアナ嬢。」
「ーはっはい。」
にこやかに笑うハンスから、ドロッと粘着液が零れ落ちる。
「ハーンス。凄まじいネ。悲惨だネ」
「ハンスさん。ごめんなさいっ」
「いや・・・・ルビアナ嬢・・・・君が無事で良かった」
「体を張って女子を助けるなんて、男前だネ!ハーンス!惚れてまうヤロー!」
ルビアナが気にしないように、微笑むハンス。ルーファは、すかさずチャチャを入れる。
「冗談はいい。ミッションをひとつクリアできたんだ、次に進もう」
顔と頭についたジェルを、拭い取りハンスが告げる。一通り暴れ終えた、オルラカとナルキッススも話に加わる。
「なんだよ。まだミッションひとつしかクリアできてねーのかよ」
「ふむ。このチームには僕がいるんだ。優勝しか有り得ない。早く次のミッションクリアに取り掛かりたまえ」
腕を組み偉そうに話す二人。
「そう思うなら、せめて喧嘩をしないでくれ」
ハンスは、ため息を吐きながら言う。
その後も、採取をしながら先に進むが、俺が俺が俺が!っといった感じで二人が遣り合う為、採取物をダメにしてしまったり、対象が逃走してしまったりで散々だった。
流石のハンスもフォローのしようがなかった。
しかも二人には反省の色が見えない。
「あの二人。オレの鎖で縛り上げてあげよーヵ?」
ルーファの#触媒__鎖__#を見せられた時は、ハンスは一瞬心が揺れた。ルビアナも思わず頷きかけた。
「いや・・まだいい」
「そ?必要になったら言ってネ。今なら雷魔法のオマケ付きだョ」
とってもいい笑顔で鎖を触るルーファに、ハンスは再び額に手を添え、肩で大きく息を吐くのだった。




