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転生悪役令嬢の前途多難な没落計画   作者: 一花八華
第二章
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命令よ!これは命令ですわ!

※流血表現あり。苦手な方申し訳ございません。




「いいから見せなさい!これは命令よ!」


主人と使用人。その立場を利用しますわ。だって、そうしないとハンスは私に傷を見せようとしないから・・・・それで嫌われたっていい。私、傲慢で横柄なヴィクトリア・アクヤックですもの。


渋々と差し出された右手。その状態に、思わず顔を顰め、目を逸らしそうに・・・・。だめよ。ちゃんと見ないと!逃げてはだめよ!痛いのはハンスなのよ!


血が流れ真っ赤になっている。これじゃ破片がよく見えませんわ。


水魔法で洗浄すべきね。


指先で水を生み出し、血を洗い流しますわ。


ダメね。あとからあとから溢れ出てくる。これを止めない事には・・・・かと言って、この状態で治癒魔法はかけられないし。出血を止める方法は・・・・。


そうよ!血液は液体よね。私は水魔法が得意ですもの。血液だって水だと思い込めば、操れる筈よ!


「お嬢様。大丈夫ですから、あとは先生方に任せて・・・・」


「平気よ。大丈夫。黙ってなさい」


気が遠くなりそう。しっかりなさいヴィクトリア!貴女の大切な人が怪我をしているのよ!


「血を止めるわ」


集中よ。集中なさい。身体を巡る血液。想像を現実に。イメージを指先に。零れる赤い液体を体内へ止める。


ーぼたぼたぼたぼた。

ーぼたぼたた

ーポタ・・・・。


「血が・・・・。」


「なに!?ハンスの血が止まっていく。・・・・ヴィクトリア?お前まさか」


「先生方、今のうちに処置を・・早く」


「そうだな。レジーナ先生。私が破片を取り除く。治癒を頼む」


Mrsシャーウッドが呪文を唱えますわ。それに伴って、ハンスの手から硝子片が剥離され、パックリと開いた傷口が・・・・うっ。無理・・これ以上は・・・・胃液がこみ上げてくるのを抑えなきゃ。


【 癒しの風を、慈しみの光を、()の者に。・・・・ヒール】


レジーナ先生の詠唱。ちゃんと治癒がかけられ、ハンスの傷も光とともに修復されていく。それを目にし、ホッと力が抜ける。


「よかった。・・ハンス」


安堵とともに足元が揺らぎますわ。いけない。足に力が入らない。これくらいの事で・・・・倒れては・・・・


「お嬢様!!」

「大丈夫よ。ハンス。ちょっとチカラを使い過ぎただけ」


慣れない事をすべきじゃないわね。ぐらりと揺れる身体を、ハンスが支える。


「救護室にお連れします」

「平気よ。ハンス。大袈裟ね」


肩を抱かれ、腰に手を添えられる。そうでもされなければ立っていられない。・・・・私の魔力量って、少ないのかしら。まさかこの程度で枯渇してしまうなんて。


「端の方で少し休むから、平気よ救護室に行く必要なんてないわ」

「お連れします」


ハンス・・・・貴方頑固ね。私、魔力を使い過ぎただけで、なんともありませんのに。


「大丈夫ですわ。私はヴィクトリア・アクヤックですのよ。これしきの事で救護室なんて・・・・きゃっ!」


体がふわりと持ち上げられ、ハンスの顔が至近距離に。


ーええっ!?これってお姫様抱っこという奴かしら!?


「はははハンス!?お・・降ろしなさい!私、平気ですわ!大丈夫ですわ!」


むしろ、今この状態が大丈夫ではありませんわ!嫌ですわっっ。私、きっと真っ赤よ!茹でダコよ!皆の前でこんな顔っっ!!何よりハンスに抱っこされただけでこんなになるなんてっっ・・・・またこどもだって思われてしまいますわっ!


「ハンス、今すぐ降ろしなさい!こっこれは命令よ!!」


貴方が私の執事である限り、主の命令は絶対よ!絶対の筈!それを貴方が望んだのですもの!こんな羞恥プレイ!私耐えられそうにありませんわ!!




閲覧ありがとうございます。




呪文は中二病全開でいきたいと思っております。


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