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転生悪役令嬢の前途多難な没落計画   作者: 一花八華
第二章
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四MEN楚歌



「ヴィクトリアー!待ってー!!」

後方で、鈴が騒々しくリンリンと鳴っていますわ。


「嫌ですわ!私を追いかけるのは、およしになって!フィロス・インカ!」


ここ数日、休み時間になる度に、私とヒロインの追いかけっこが始まりますの。


「おー。フィロス頑張れよー。お嬢、逃げ足早いからなー。」

「フィロスちゃん。私も応援してるよ。ヴィーと仲良くなれるといいね」


周りは、その追いかけっこを遠巻きに見ながらフィロスを焚き付けますわ。

私の味方は何処ですの?


「ヴィクトリア。ほんと待ってよ!お願いだから!待って!」


待てと言われて待つわけがありませんわ!

私、貴女と関わりたくありませんもの!!


「ヴィクトリアー!なんで逃げるのー!?」


決まっていましてよ!

それは、貴女がヒロインだから!


「私、貴女と親しくするつもりは毛頭ありませんのよ!!」


有り得ませんわ!何処の世界に自分を死の淵へと誘う、死の御使いと仲良くする人間がいまして?


私、そんなドMな趣向は持ちあわせていなくってよ!


それに、貴女


「私のこのドリル(アイデンティティ)をお笑いになられましたもの!私、許すつもりはなくってよ!」


ええ、オズワルド皇子(山猿)然りグレイ様(悪魔)同様、ヒロイン(貴女)も私の敵ですわ!!


ですのに、このヒロイン・・・・


私を懐柔しようと追いかけ回してくるのですわ!


「ねぇー。友達になろうよー。友達になってよー。女の子三人なんだよー。ルビアナとばっかり仲良くしてズルイぃー」


「私もヴィクトリアをヴィーって呼びたいよー」


キラキラと発光しながら、四六時中追いかけてきますの!

発光の美少女に追いかけられる私。

学園でちょっとした風物史になりかけてますわ!

なんて事!?


ヒロイン!貴女が追いかけるのは、私でなく攻略対象(イケメン)でしてよ!



根本的に色々間違ってますわよ!




「むー!意地でも仲良くなってやる!」


言ってる側から喚いていらっしゃいますわ。

何がここまで彼女を焚き付けているのかしら。

ここ数日のヒロインの私への執着は、薄ら寒いものを感じますわ。


寮、学校と四六時中付き纏われていますの。

逃げ場がありませんわ。


「絶対、落として見せる!」


ついこの間なんて、そう宣言されましたの。



ーちょっと。攻略対象間違ってらしてよ?

私、いつの間に乙女ゲームの攻略対象に?


私ルートだなんて・・・・何の嫌がらせ!?百合的展開!?恐ろしいですわ!!



「いーかげん、仲良くしよーよ。ヴィクトリアー」

「嫌ですわ!私、貴女と馴れ合う気はなくってよ!」



「お嬢様。廊下は走る場所ではありませんよ」


ハンスに通せんぼされてしまいましたわ。其処をおどきなさい!

主人の窮地を救うのが、貴方の役目ですのよ!


「ー何をどう見れば窮地なのですか。お友達あんなに欲しがっていたくせに・・・・」


ハンス、貴方あくまで傍観者を貫くのね。

酷いわ!あんまりよ!貴方だけは、私の味方だと思っていたのに!



「うふふ。つーかまえたー♪」

「ぎゃあ!」


ハンスに手間どっている間に、ヒロインに捕まってしまいましたわ!


「ありがとうハンス。お陰でヴィクトリアを捕縛できた!」

「いや。どうってことないよ。これくらい」


私を挟み、にこやかに笑うヒロインとハンス。

貴方達。いつの間にそんなに仲良くなってらして?

軽く嫉妬を覚えますわ。


「ヴィクトリア。今日こそ、ゆっくり私とお話しよーね」


醜い嫉妬に苦しむ私に、ヒロインは愛らしい顔を近づけ、私の手をしっかりと握りしめますわ。


くっ。可愛い顔して力が強いですわ。

馬鹿力!

振りほどけなくってよ!



「フィロス嬢。頑張って」

「はーい。ヴィクトリア攻略頑張るー♪」


ニコニコ笑う二人。

くうう!この浮気者!

早速ヒロインに絆されてますのね!

速攻で攻略されてどうしますの!



「・・・・ハンスの裏切り者!!」


貴方、やっぱりチョロんすですわ!!





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