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転生悪役令嬢の前途多難な没落計画   作者: 一花八華
第一章
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貴方を想いますわ。

「ーぅっぷ」


「ー・・・・最悪」




 グレイ様が、白い顔を更に青ざめ、ぐったりとしていらっしゃるわ。


「大丈夫ですの?ご気分が優れなくて?まぁ!どうかなされましたの?一体何が原因かしら??」



「・・・・アクヤック嬢。原因わかってるよね?」

「あら?何が原因ですの?私良くわかりませんわ」


ハンスの野菜攻めが原因だなんて、私、知らなくってよ?

オホホホホホホホ。



 にこやかに微笑む私に、グレイ様は大きな溜息をつかれますわ。


「ー君って良い性格してるよね」


「あら?グレイ様ほどではありませんわ。オホホホホ」


うふふ。悪魔が野菜で弱ってますわ。追い討ちをかけるならいつですの?ー今でしてよ!?


「ご気分が優れないのでしたら、お飲み物などいかが?ほら。こちらをどうぞ」


 ほら、優しいヴィーちゃんは、ストローまで差して差し上げましたのよ。後はお口にいれるだけですわ。御遠慮なさらずにどうぞお飲みになって?グレイ様?ほら。どうぞ。ナウ!


「・・・・」

「さぁ。こちらをググッと!!」

「・・・・」


「まぁ、私が用意した飲み物は気に入りませんか?グレイ様を想って買って参りましたのに」


 今、私は中庭の噴水に腰かけ、グレイ様を介抱(する振りを)していますの。


 他の4人は、レオニダスがどうしてもと言うので演習場へ行きましたわ。お腹がいっぱいで動けない私と、気分の優れないグレイ様は暫し中庭(ここ)で休憩中ですの。



 悪魔(この方)と2人きりというのは、些か不安でいっぱいでしたが・・・・ふふふ。こうやって悪魔成敗ができるのだと思えば、この時間も悪くはないですわね。


こうなれば、奥の手を使ってでも徹底的にギャフンとやっつけて差し上げてよ!




「グレイ様は・・・・私がお嫌いですのね。」


 よよよとあからさまに悲しみを演じて見せましてよ。涙目。上目遣いのダブルコンボですわ!ふふふ。女優ヴィーちゃんの名演技!どんな殿方だってイチコロですのよ!(※ただし、ハンスは除く。)


「・・・・」


あら、反応がありませんわ。

寧ろものすごく冷めた視線を感じましてよ。


「グレイ様?」

「アクヤック嬢・・・・いや。ヴィクトリア嬢」

「はい?」

ジュース(これ)を僕に飲ませたいんだね?」

「ええ」


沈黙・・・・居心地が悪くってよ。


「飲んであげてもいいよ」

「せっかく、君が僕を想って(・・・)買ってきてくれたんだものね?」


 何故そこまで【想い】を強調なさるの?その笑顔・・・・背筋にぞわぞわとしたモノが走りますわ!


「いえ。その・・・・ご気分が優れないのでしたら、無理にとは・・・・」

「なんで?気分を和らげる為に用意してくれたんだよね?僕の為を想って(・・・)


「君の気持ちが籠ったジュースを、無下になんてできないよ」


がっ!とジュースを持つ腕を捕まれますわ。

あっ。これ。逃げられない。


「あの。本当に宜しくってよ?私が飲みますし」


むしろこれ、飲ませると取り返しのつかない事になりそうな・・・・気の所為かしら。


「気付いてるかと思うけど。僕ね。野菜苦手なんだよね」


ええ。あの様子を見ればわかりましてよ。


「それで、ヴィクトリア嬢。これは、青汁・・・・だよね?」

「・・・・」


「僕・・・・やられたらやり返す質なんだ。それも完全犯罪で完膚無きまでに徹底的に」


ふふふ。

オホホ。


やだわ。

至近距離で笑い合ってる筈ですのに、殺伐とした空気が流れますわ。


心無しか、私達の周りだけブリザードが吹き荒れていましてよ?


んん?物理的にツンドラ状態ですわ??





ー本能が、エマージェンシーと警告しますわ!避難経路は何処ですの!?





ヴィー。にげてー。

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