↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/2

Episode1-1 しょうが焼き①

大陸の南端に位置する港町【エンデルタウン】。海運業が盛んであり、商人から港湾労働者までさまざまな人たちで賑わっている。外の市場には新鮮な魚から異国の調味料まで多種多様なものが店頭に並ぶ。大陸最大の商業港町として、申し分のない賑やかさである。


ただ、この港町はそれだけではない。辺りを見渡すと冒険者らしき姿も見られる。大陸の南端の街にしてはたくさんの居酒屋。そして常に常駐しているように”見える”木造の大きな船。船の入り口には「冒険者ギルド」と書かれた看板。


【エンデルタウン】もう一つの顔

海のダンジョンによって栄えた「海中ダンジョン都市」である。


「ここが海中迷宮【エンデル】。この船みたいな建物の中にダンジョンがあるのね。」


軽装備を身に着け、黒茶色の長い髪を高い一つ結びで結んだ若い女性。冒険者ギルドの前に立ち、大きな船のような建物を見上げる。髪色とは違う赤茶色の瞳は、期待のまなざしをしていた。


建物の中に入ると広い部屋につながっている。中は冒険者であふれていた。長い机には受付や戦利品買い取り、クエスト受注板などが見られる。部屋の奥には金属製の大きな扉が開いており、横10mはある大きく深い階段が存在している。


「ダンジョン探索をしたいので、受付お願いします。」


元気な声で受付に話しかける女性。受付担当と思われる黒髪の女性スタッフに向ける表情は笑顔である。


「ダンジョン探索ですね、ギルド登録証をお願いします。」


淡々と業務をこなすスタッフに女性は青色の登録証を停止する。


「アリア・メイデスさん Fランク冒険者ですね。今回はソロ探索ですか?」

「はい!ソロで10階層まで行こうかなと」

「10階層、承知です。許可はしますがダンジョン内は何が起こるか分からないので無理はしないで、すぐ引き返してくださいね。」

「はい!わかりました。行ってきます。」


終始、元気な彼女は大きな扉の奥、大きな階段を降り”ダンジョン”と呼ばれる大迷宮へと進んでいった。





10階層 白い鍾乳石のようなものに覆われたエリア

鼻が刺すようなにおいがわずかにする。天井からは白く濁った液体が滴る。洞窟内にしては少し明るめだが、煙が立ち込め従来の人間なら足元を見るのも精一杯である。


「ゲコォ……」


白色に赤い目をした1mサイズのカエルのような化け物「シロガエル」が2,3匹、白く濁った池の周りで、何かを探すかのように辺りを見渡している。”ダンジョン”とよばれる迷宮には、「シロガエル」のような「モンスター」と言われる未知の生物が生まれ落ちる。ダンジョン・階層ごとに異なる「モンスター」が産み落とされ、深層にいけばいくほど一般的に強いモンスターが産み落とされる。


「とりゃぁ」


小型のナイフで「シロガエル」を軽々と討伐する女性。軽装ゆえに身軽なのか、池周りの「シロガエル」を次々と討伐していく。討伐されたシロガエルの死体は、灰になって消える。残されるのは「迷石」と呼ばれる薄く光る石だけである。迷石はこの世界の主要エネルギー源であり、電気や熱などに変換される「生活必需品」である。モンスターごとに異なる迷石を有しており、内包されるエネルギー量も異なる。中には街一つの電力を数百年補うほどのエネルギーを有しているものも存在する。


「これで10匹目、、、あ、《シロガエルの毛皮》だ。ラッキー。」


モンスターは時より「戦利品」と呼ばれるものを落とす。モンスターごとに異なるのはもちろん、各モンスターが落とす戦利品も複数種類存在する。戦利品で武具防具を制作したり、小物を作ったり、建築の材料になったりする、いわば「素材」である。


「ここの10階層も楽だなあ。もう少し深くまで潜ってみるか。」


意気揚々と11階層につながる階段を降りようとする女性。

階段からはさらに強いにおいが漂う。そんなことを気にすることもなく、足取り軽く階段を降りすのであった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。