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【完結】ジュメレと毒華  作者: アレン
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第117話

妖界ではあの後、海冷に残る穢妖達の殲滅作業が行われた


もちろん海冷に行くのは明楽、柊菜、涼成、華惏の4人だがもう少し人手が欲しいとの事で茜璃も共に行くことになった



惰殺が消えた今、残るは穢妖達のみ


穢妖達は増える事はないし、今この時代に当時禁忌とされていたものや堕ちて穢妖になる者はいない


ならば殲滅さえすれば海冷も新たな領域となり、妖界がより豊かになるだろうと考えてのことだった


そして海冷の新たな支配者は華惏に任せる事も決まっていた、誰よりも海冷に長くいたのは華惏だ、明楽達よりかは海冷については知っている


最初は茜璃という案も出たが茜璃自身はそういうのは御免だとの事で、責任というものを背負わせてので華惏となった


それに力的にも茜璃が嫌だと言った今、華惏が適任だ


明楽達の口添えとそれでも納得しないのであれば実際に華惏に会いそれでも信じられないのなら勝負でも何でも挑めば良い


返り討ちにされるのは分かっているが



それに華惏は他の鬼の妖と違い元が惰殺の為妖術も明楽達と同様に使える、要は桔柳との違いは媒介も何も必要がなく妖術が使える特別な妖なのだ





柊菜『さて、これで全部か?』


涼成『かな〜、だってもう気配がしないし〜』



そして現在、場所は海冷


穢妖達の殲滅が終わった



惰殺も消え、穢妖達もいないとなれば妖界もより平和になる




明楽『………』



やっと全てが終わったか、と明楽は一息をつく




昔を思い出す、毒を作るのに剠華が必要だった


だからここに来た、剠華を摘んだ



そして作った




今思えば馬鹿な事をしたなと思えるが、あれがなければ美澪とも出会うことはなかったと考えると何とも皮肉な事だと笑える




紅葉『…よく頑張ったわね、明楽』


波瑠『お前がやらかした事ならきちんと責任もって最後まで、だ。偉いな、よく頑張ったな明楽』



ふと頭を撫でられる感覚と両親の声がした気がした



明楽の両親の名は紅葉(くれは)波瑠(はる)



母親が紅葉、父親が波瑠、波瑠は星蘭の前支配者だ




明楽はバッと後ろを振り返るがもちろんそこに誰もいないしましてや両親がいるはずがない、自分が幼い時に己を庇って死んだのだ



自分が幼い頃は何度も自分を責めてはきっと両親は自分を恨んでるのではと考えていた


だがそんな思いから逃げるかのように弱い方が悪い、死んで当然だと考えたし考えるようにした



紅葉『私達の幸せは、貴方が幸せに生きていくのを見守ることなのよ明楽』


波瑠『お前が無事ならそれで良いんだ、あの時頑張った甲斐があったというもんだ、お前が幸せなら俺達も報われる』



きっと自分に都合が良い幻聴だろう


だがもし、もし本当に両親の言葉なのだとしたら……


明楽『……ああ、俺は美澪と共に生きていく、もう既に幸せすぎるよ』




誰もいない方へのボソリと明楽は呟いた




茜璃『明楽貴方何やってるの?ほら早く帰るわよー』


華惏『どうせ美澪との新居の事とか考えていたんだろ、美澪馬鹿だから』


柊菜『一理あるな』


涼成『気が早いね〜』


明楽『おいコラ勝手に決め付けるな、良いか美澪との新居はな…__』




後ろを振り返るがやはり誰もいない


まぁだよな、と少し笑いながらも仲間の元へと戻って行く







時は約千年昔の平安時代



陰陽師と呼ばれた者達が活躍した華々しき時代



陰陽師の中でも選ばれた陰陽師一族達


昔は厄災を祓い裏では惰殺と呼ばれる穢妖達を式神達と共に退けてきた



その戦いは約千年先の現代へまでと続いていた



残された家は純桜寺家と海部家の二家のみ



長い戦い、ここにくるまでそれぞれ色々な想いを抱えながら生きてきた



そしてついにその長い戦いが終わった



おかげで人間界も妖界も平和になった




これは三人の人間と五人の妖を中心にした物語


長く苦しみながら戦いが早く終われと願ってきた双子達と戦いを終わりへと繋げるカギとなった毒華




美澪『これで、やっと自由に過ごせる、今までよりもっとこれからの日々が楽しくなるよね』




長きに渡る千年の戦いの物語は、これにておしまい。



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