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スンドゥブ
「伝説のファルコン鈴木を探すために、お主にはアトランティスまでバタフライで旅行してもらう。飛行機のチケットは取っておくが甘えずに自分で泳ぐんじゃぞ」
「はい、ファルコン鈴木マスター伊藤さん」
俺の目の前に居るしわくちゃな紙袋はファルコン鈴木マスター伊藤さん。
「それと、郵便届いてたから受け取りに行って」
「はい」
玄関をヌンヌン、ヌンヌンと開くと、目の前には蒼穹が広がった。
そう、私が蒼穹だと思ったものは配達員の制服だったのだ。
「なんと、見事な上腕三頭筋」
「宛名はファルコンマスター鈴木さんで問題ありませんでしたか?」
「あ、はい。それで見事な上腕三頭筋ですね」
「こちらにsignをお願いします」
そういって差し出された紙に、師匠の苗字であるファルコンマスター鈴と書いた紙を渡す。
「へー、ファルコンマスター鈴ですか。珍しい苗字ですね」
「ありがとうございます。それで、素晴らしい上腕三頭筋ですね」
「はい、荷物重いので気負付けてくださいねー」
それだけ言うとそそくさとその場から去っていった。
なんだあの郵便員。人が上腕三頭筋について褒めてるのに。
しょうがない、近所のスンドゥブ専門店の食べログを荒そう。
『星1 とてもスンドゥブの雑巾の味がした』
スンドゥブ専門店は伝説になった。




