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139 ついに勝利の時!

「じゃあ、早速これを頂こうかしら。二人も一緒に食べない?」


「そうですね、王妃様がおっしゃるのであれば頂きます。」


「わーい、ありがとうございます、僕もケーキを食べたことがなかったので一度食べてみたかったんです。」


三人が幸せそうにケーキを皿に取り分けているとサラは縄で口がふさがれているため、声が出せないのか、声にならない叫びをあげている。


「んーっ、んーっ!」


すると王妃は切り分けたケーキを一口頬張る。それに続いて、クレハとルークもケーキを頬張る。


「ほわぁ、クレハ、口の中で無くなってしまいましたよ!なんて柔らかいんでしょう、これはパンなのですか?いえ、パンなんか比べ物にならないくらい柔らかいわ。それに、白いものが甘くておいしいうえに、イチゴとの組み合わせが絶品です!」


「ほんとですね、これは雲パンの時以来の衝撃です!溶けて消えてしまいましたよ、まるで氷のようです。オーナー、こんなおいしいものを知っているなんて、さすがです!」


「この白いものは生クリームといって、このケーキはショートケーキという名前です!このケーキは使う材料で様々なバリエーションを作ることができるんですよ。それは、まるで宝石のような色味、輝きで食べるのすらもったいなく感じてしまうほどです!」


クレハはいかにケーキという存在が素晴らしいのか、王妃とルークにそしてサラにも説明する。


「まぁ、なんて素晴らしいものなのかしら。こんな美味しいケーキを食べることができるなんて私は幸せよ!」


王妃は幸せいっぱいでケーキを一口、また一口と食べ進める。そこで無言ではあるが熱い視線を王妃に向けるサラに気づいたようだ。


「あら、サラ?もしかしてこのケーキを食べたいのかしら?」


サラは王妃にそう聞かれ、ものすごい勢いで首を縦に振り自分の意思を伝える。そこで、王妃はとりあえずサラの口に巻かれたロープを外す。


「王妃様、私は信じていましたよ、あなたは私のことを決して見捨てないと。さぁ、そのおケーキ様を私に食べさせてください!」


その言葉を聞き、王妃はサラにケーキを一口食べさせようする。


「サラ、あ~~ん。」


「いっただきまーす、・・・カチン。」


サラは王妃の差し出したケーキを食べようとするが部屋の中に響き渡ったのはサラの歯がかみ合った音だけだった。


「へっ、あの王妃様?どうして私のケーキを王妃様が食べているのですか?」


王妃はサラに食べさせようとしたところ、それを中止して急に目の前で食べだしたのだ。


「あら?私は食べたいのって聞いただけよ?誰があなたに食べさせてあげるって言ったの?ほ~ら、美味しいケーキですよ。あなたには匂いだけは味合わせてあげますよ。」


そんな王妃を見てクレハとルークは顔を合わせ、再び笑みを浮かべる。


「ほ~ら、サラさんこれが生クリームという甘~い食べ物なんですよ。もはやこれだけでもスイーツと呼べるものですよ。」


「見てください、サラさん!こんなに美しい食べ物って見たことがありますか?オーナーが宝石のようだというのも分かります。う~ん、美味しい。オーナー、お代わりください!」


そんな三人の残酷な猛攻にサラは血の涙を流し、体に巻かれているロープをほどこうと抵抗している。しかしながら、王妃の縛り方は完ぺきだったのだろう。いつまで経っても外れることなく、無駄な抵抗だと分かると恨み節を三人に向かって吐き続ける。


「お~に~!あくま~!ケーキ、ケーキ、ケーキ!大人げないですよ!どうしてこんなことをするのですか!」


「その言葉、全部あなたにお返ししますよ。」


サラは最後まで抵抗をし続けるがクレハ達が食べ終わってもロープをほどくことができず、涙を流し抵抗をあきらめる。


「はぁ、楽しかった。さて、この残念メイドは置いておいてクレハの話を聞きましょうか。」


サラとの攻防もついに王妃の勝利となり収まるのであった。


いつも私の作品を読んでいただきありがとうございます!


さて、私事ですが先日、新たな新作をアルファポリス様で投稿させて頂きました。

タイトルは「婚約破棄をされてしまったので国を守る契約も当然破棄ですよね?」です。


この作品は現在皆様がご覧になっている「自分から追放された元貴族令嬢ですが許せないので見返します」と同じ系統のものです!


ですので、このお話を面白いと思える方はそちらも大好物だと思います!現在はアルファポリスのみでしか公表していませんので、もしよければそちらをのぞいてみてはいかがでしょうか?


可能であればお気に入り登録などで皆様の応援を形にしていただければ大変光栄でございます!

あらすじを読むだけでも良いのでぜひ、お願いいたします!m(_ _)m

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