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自分から追放された元貴族令嬢ですが許せないので見返します  作者: 創造執筆者
六章 ビオミカ男爵領
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113 ぼこぼこにしてやる

ルークにこぶしが振り下ろされるその刹那、その手をつかみ、拳を止める者が現れた。


「プエストさん!」


「おう、ここの従業員の子に助けに来てほしいって頼まれてきてみれば、お兄さんじゃないか。俺が来たからにはもう安心だ。さて、お前ら、いったいどういう了見でこの店を荒らしてるんだ?返答次第じゃ、容赦しねーぞ!」


プエストは鬼のような形相でチンピラたちをにらみつける。その形相に、先ほどから遠めに見ていた客たちは一歩後ずさる。しかし、チンピラたちは特に気にした様子はない。睨みつけられただけでうろたえていては、なめられてしまうからだ。


「プエストさん、この人たちは新しくできた商会に無理やり難癖をつけて、みかじめ料を取ろうとしてるんです。」


「なるほど、そういえばうわさに聞いたこともあるような気がするな。お前ら、こんなことをしておいて、ただで済むと思うなよ!」


プエストは先ほどよりもさらに、にらみを利かし、チンピラたちを威圧する。しかし、チンピラたちの態度は変わらない。


「おっさん、てめぇこそ誰に手を出しているのか分かってるんだろうな!俺たちはこの街の領主様の命令で動いているんだぞ!それを邪魔するなんて、この街で領主様に逆らってただで済むと思うなよ!」


「なに、領主様がバックにいるだと?」


突然、領主のことが出たことで、プエストは少し混乱する。ここにいるルークは領主であるクレハの関係者であるということを知っているため、ルークに目を向ける。プエストの心情を読み取ったのか、ルークが答える。


「こいつらの言っていることは全部嘘です。この店はオーナーが経営しているお店です。自分の店にみかじめ料を払わせるなんてことあるわけありません。ぼくがここにいることがその証拠でもあります!」


「なるほど、そこまで言われればこいつらのバックに領主様がいるなんてことは考えられないな。てめぇら、領主様の店を襲っただけでなく、名前をかたって悪事を働こうとしたわけだ。そういう奴らは、この街の奴らにとっても害悪だよな!


ここら一体の顔役として頼られている俺としちゃ、許すわけにはいかない!てめぇら覚悟しろ!」


プエストは拳を鳴らしチンピラたちに徐々に近づく。チンピラの1人は嘘を見抜かれたことに逆上し、プエストに勢いよく殴り掛かる。


「先から聞いてりゃ、ぐちぐち、うるさいんだよ!金を払わないのなら、てめえを見せしめにぶっ殺してやるよ!」


しかし、所詮彼らはただのチンピラ。日ごろから警備を任されているプエストの足下にすら及ばず、振り上げた拳はプエストに届くことなく、空回りする。


「ガキがピィーピィー喚くんじゃねぇ!黙って沈んどけ!」


プエストの拳がチンピラたちに炸裂し彼らは皆、地面に沈むのであった。


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