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88話 ファン?ストーカー?

月曜日。

今日は店の帰りに初ちゃん家に寄った。

「旦那さんが動画のこと知っていたのなら、お店のこと、話しやすくなったね。」と喜んでいた。

 自分が人外なのはまだ言う勇気はないけどね。

 

 色々話していたら遅くなったので、家の中に転移できず、電車で帰って来たが、家の周りに数人の女の子がうろうろしている……。とうとうファンの子が家まで来てしまったか。以前店の前で話しかけてきた女の子ではなかった。


「家の付近を女の子が何人かうろうろしているみたいだけれど接触あった?」

私は気配察知で気付いたけれど、息子は気付いているのだろうか。

「え、そうなの?迷惑かけてごめん。通報する?」

何を言っているのだろうかこの子は。容赦がなさすぎる。家の付近に居ただけで通報とは。


「いやいや、通報しちゃだめだよ。まだ何もされてないんでしょ?」

息子は心底うんざりした様に顔を顰め舌打ちする。

「じゃあ迷惑だって言って追い払って来るわ」

私は玄関に向かおうとする息子に声をかけた。

「まってまって。本当に大丈夫だから。ね。別に迷惑かけられた訳じゃないから。もう少し様子見よ。ね。」

 過激な対応をして逆恨みされでもしたら怖い。ああいう時の女性は周りが見えていないのだ。なるべく穏便に対処したい。


 ちなみに確認したが息子に魅了などのスキルは無い。この子は何故か昔からモテるのだ。ステータスが高いからか?だが最近のこれは度を超えている気がする。もしかして私に見えない様な隠しステータスでもあるのだろうか。


しばらくすると女の子達の気配がなくなったので安心する。

息子が家に入る姿を見るだけの目的で電車に乗ってここまで来てるのだとしたら、もうストーカーと呼んで良いのかも知れない。しかも1人じゃなくて複数人である。


もしかしたらファンの子同士でお互いを牽制していて声をかけられないのかも知れないけれど。

「律樹さん、和樹ストーカーに付けられてるかも知れない。今のところ接触は無い様だけれど、今日は家の周りに数人の子が隠れてうちの様子を伺っていたの。被害も接触も無くて警察は取り合ってくれるかな。」

夫はスーツの上着を私に渡す。

私はそれを受け取ってハンガーにかけた。

「難しいところだけれど、様子を見て続く様なら一応相談はしておいた方が良いかも知れないね。」



異世界。

今日は青熊魔石と聖域産の木とステンレスで冷凍庫を作りました。

聖域の木とステンレスがいい仕事をして、熊魔石は実質冷やすだけである。

それから、私だけが特別扱いされたくないので、冒険者の力を底上げしようとお守りを作る。


 大量のチキン魔石とピッグ魔石で。貴族とかには買われたくないので、魔石の形のままストラップを付けて、幸運、素早さ等のちょっとした付与を付けていった。

 そしてバローマの街(あの街の名前)の食料事情の改善のため唯花が大量に持って来た熊魔石で冷蔵マジックバッグを10作りました。ボア魔石のマジックバッグと同じ2×2メートルしかないけど3度くらいの冷たさなので1日でお肉が傷む事はないと思う。凍る訳でもないし容量も小さくて微妙だから、そんなに価値はないと信じて商業ギルドに持っていく。


「ユメ様、このマジックバッグは個人では高すぎて買えません。ダンジョン27階の魔石自体がこの街に出回ってないので、どうしても高価になってしまうのです。冒険者が持つとダンジョンで襲われて盗まれる危険性があります。」

「えぇー。でもよその国では冷凍庫あるんだよね?これは冷蔵なんだから貴重じゃないでしょ?」

「普通冷蔵庫も冷凍庫もこんな大きくはないんです。」

「もー!面倒くさいなあ!」


 結局、冒険者にはお守りだけを売ることに。身バレを防ぐ為に商業ギルド名義で冒険者ギルドにおろすことになった。

 鶏の魔石で作ったのに付与があるから500ゴルドで売るらしい。これでも格安なんだとか。

 マジックバッグは商業ギルドが比較的防犯がしっかりしている飲食店を選んでリースを勧める事になった。

 もっと冒険者達がダンジョン攻略してくれる様にと考えたのだが残念だ。


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