表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
変人主婦の二重生活  作者: 白石とな
第一章
4/324

4話 めくるめくアジ

 またまた来ました異世界!

昨日の掃除で随分スッキリした聖域を見渡した。この柵で囲まれた部分は安全地帯の様なものらしい。私は眠っている時間まで使える様になった喜びを噛み締める。


 まずはテーブルに非常用ポリタンクいっぱいに入れた水を置いた。まだ少しがたつきはあるが昨日夢中になってしまった反省もあり、今日は作り直しはしない。カセットコンロと鍋で湯を沸かし、採ってあった薬草と魔力草を洗ってティーポットに入れたらお湯を注ぐ。

 出来上がったフレッシュハーブティーをカップにそそぎゆっくりと椅子に座った。一口飲むと気分が落ち着く。

 

「さて、始めるか!」

  

 ここで料理をすれば時間が増えるし、もしかして料理スキルを習得すれば、凄い専門的な料理が作れる様になるかも知れない!まさしく一石二鳥である。

 私は張り切って腕まくりをし「消毒♪消毒♪」と歌いながらアルコールスプレーをテーブルに吹きかけていく。

 まな板と包丁とバットを置き、買いっぱなしでアイテムボックスに突っ込んであった鯵を次々まな板に置いてさばいていく。まずはぜいごを取り、何の料理にも使える様に、お腹を出して形のままのものと、開いた物、三枚おろしといろんなパターンでどんどんさばく。

 鑑定でちょっと古いと出た魚なのに買いすぎたなと少し後悔しながらも慣れてきて捌く手つきがどんどん早くなってきて、しまいには手を触れる前に三枚におろされた。

 

「んな訳あるかァァ!」


 私は息を整え、まずゴミをゴミ袋に入れ、鯵を収納するとポリタンクの水で手を洗った。

 

「落ち着け私……」

 

 ガッカリだ。料理が自動で発動するタイプなら私には意味のない全く使えないスキルになってしまう。料理は毎日の私の楽しみだからだ。

 

 他の趣味はする暇が無くても、家事であるという理由だけで料理の時間だけは必ず確保される。私は1日の中でその時間を何より楽しみにしているのだ。

 

 これが一瞬で終わるなんて事になれば、自由時間と家事との線引きができない主婦というこの立場、ついダラダラと空いた時間で何か雑用をしてしまうに違いないのだ。

 

 私は冷めたハーブティーを一口含み、一息ついてから意を決してステータスを開き、確認した。

 なんと少しずつ上がっている数値、昨日覚えたスキルの他には……


 錬金術 浄化 解体 水魔法 火魔法の文字


「勝つる!!!」


 私はテーブルや魚の血がこぼれた地面に浄化をかけてその効果に満足する。

テーブルに置きっぱなしだったアルコールスプレーをアイテムボックスにしまおうとした時、買ってあった冷凍鶏胸肉2キロの表示が気になった。

[鶏胸肉 6]

え、これもしかして凍ったまま一枚ずつ出せる?と考えると私の手には一枚の鶏胸肉。

「凄い!半解凍からの再冷凍劣化を防げる!」


あ、でも結局解凍しないと下処理できないか。

臭いは出ない様に皮を剥いで薄皮や脂を取り除きソミュール液に漬けなくてはいけないのだ。

ちなみにソミュール液の材料は今はアイテムボックスに無いのだ。溶かすと劣化するから今度にしよう。



その後はひとしきり水魔法の練習をした。ポリタンクから水を出し、土魔法を覚えた時の様に形を変えたりチェーンソーの様に回転させてヒャッハーしていると気が遠くなって……


 水遊びをしていたのに目が覚めたら体は濡れてはいない。何だかよく分からないが私の尊厳は守られた。

 

 

 名前 久我 唯芽 くが ゆめ

 レベル1

 HP 32

 MP 64

 力 12

 体力 17

 素早さ 9

 器用さ 30

 魔力 32

 運 18

 

スキル習得率アップ アイテムボックス 

 鑑定

 錬金術 浄化 解体 

 土魔法 水魔法 火魔法

少し短めです。

主人公の言動が幼かったり言動がコロコロ変わる事を気になってしまう方も多いかも知れませんが今はご容赦下さい。その為に年齢を若くしようかとも考えたのですが、ストーリー上息子を大学生にしたかったのでアラフォーのままいくことにしました。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ