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14話 嫌われないためのセオリー

日曜日:地球

「おはよう。母さん。今日は大丈夫?」

「え、おはよう。別に普通だけど?何故?」

「そうか。今日は俺出かけるから。友達と遊びにいく」

息子は友達に会うというが、きっと彼女ができたのだ。最近前にも増してスタイリッシュになったし、服装の好みが少しだけ変わった。

少し気にはなるが母親が息子の交友関係を詮索してはいけない。

「唯芽、大丈夫そうなら、僕も出かけていいかい?」

「パチンコに行くの?」

「まだ具合悪そうなら家に居るよ」

一瞬夫の運を鑑定しそうになって何とか踏みとどまった。たとえ夫婦でもプライバシーを覗かれるのは私なら嫌だ。

これに対するベストな対応はこれだ。

「うん。大丈夫。お留守番してるから行ってきて。楽しんできてね」

「ああ。行ってくるよ」

夫は私の髪に少しだけ触れた。


あ、あぶなかった。

運が私より悪かったりしたら私の性格上パチンコなんてやめてしまえと言いたくなるだろう。

世の中では夫の事を縛りすぎるうるさい妻は浮気されるそうだ。私はうるさい妻と思われるのは嫌だし、夫に疎まれるのだけは絶対嫌だ。


やっぱり夫婦でも距離感が大切だ。私だって、詮索も指図も絶対されたくない。私が普通の人間じゃなくなっている事を知ったら、夫はどう思うのだろうかと考えてしまう。絶対に夫にだけはこんな風になってしまった自分の事を知られたく無い。

私だけが相手のステータス見られるのはフェアじゃない。人の嫌がる事はしてはいけないというのは父の教えだ。


「たとえ家族でも、プライバシーは大事。聞きほじったりするのは禁止」

ステータス見るのも、見せるのも禁止。


時間があいたので今日は服飾関係の動画を見まくった。

「う~ん……服飾かあ……」

私は眉間を揉みながら目を閉じた。


ゆっくりと、目を開く。


思ったよりも着られなくなった服が多い。だけど昔の服なので丈が中途半端だったり肩が張っていたり微妙にダサい。

ファッションは周ると言うけれど、レトロ系でも新しいものは形や雰囲気がなんというか今風だ。着られなくなったものは、リメイクをしてフリマアプリで売ろうかと考えている。売れなければ私が着れば良いのだし。


今日は息子が居なかったので帰ってきた夫とお茶漬けを食べた。考え事をしすぎて夕食を作るのを忘れてしまったのだ。何故だか夫が帰りにお茶漬けとパックご飯を買ってきていた。


「帰る時間を言ってなくてすまなかったね。僕はこういう夕食も好きなんだよ」

「……ごめんなさい。これからは気を付けます」

「良いんだよ。君の家は飲食店だから手作りが多いのかも知れないがね。時々無性にこういう物が食べたくなるよ」

「分かったわ。銘柄は覚えました」

「時々気になったものがあれば買ってくるから大量ストックはするんじゃないよ?消費期限があるからね。僕は自分で買うのも好きなんだ」

夫の楽しみを奪うのは妻として良くない。


「分かりました。外食が良い場合はまた……」

言ってくださいと言いかけて、私は夫を見上げた。

「また、誘ってください」

夫は目を丸くして絶句した。

「あ、ああ。もちろんだ」

セオリー通りに言葉を選んだつもりだった。

だけど間違えてしまった。


私は俯いて、目を閉じた。


気まずい。こういう時の日常会話……直近の出来事について話題を出して相手に話させる……お茶漬けの話は今したし、パチンコか……。

パチンコは、勝ったのかどうかが非常に気になる。気にはなるが……。

「唯芽?」

「あ、ううん。何でもない」


ダメダメ、妻が夫に干渉してはダメ。

パートのおばさん達に、干渉しすぎると旦那さんが外に癒しを求めて浮気をするという話を何度もよく聞いた。それでなくとも私は親しくなると友達が離れていく様な人間なのだ。ちょうど良い距離感なんて分からない私は絶対に夫の趣味に口出しなどしてはいけない。


——

異世界。

今日は無属性の必要性について考えた。

属性魔法はどれも突き詰めれば、火以外は全部似た使い方ができるけれど、もっと無駄をなくす事は出来るのだろうかと。

手元に引き寄せたり集めたりするのにいちいち魔法で集めて収納して出してとステップを踏んでいるけれど、もし収納でも水でも風でもなく、魔力のみを引き寄せる事ができたら面白いかも知れない。新たな可能性を感じた。


という訳で純粋な魔力だけの魔法、これを是非とも習得したい!


ラノベいわく丹田に魔力があるらしい。確かになにかじんわり温かいものがある様な気がする。確かこれを循環させる……と。

おお、ラノベ通りだ。


アニメでは、気?みたいなもの、念?みたいなもの?

これを手のひらから出したりする。

「ぐんぬぬぬぬ!ロケットパーンチ!!うお!風圧よ!!!これは覚えたのでは!」

来たれ無魔法!ステータスオープン!


「おぅ。予想外」


身体強化だった。

それから私は魔力をいろんな箇所に動かしたり集めたりして身体強化の練習をした。高くジャンプをしたり、素早く動いて縮地ごっこをしたり、石を握りつぶしてみたり、目に集めて遠くを見たりして遊んでいたら時間切れ。


またやってしまった。だけど私が夢中になったら他の事を忘れてしまうのは今更だ。この性格とうまく付き合っていかなくては。誰も認めてくれない私を私が認めてやらなければどうするのだ。


名前:久我唯芽《くがゆめ》

レベル16

HP 256

MP 810

力 99

体力 128

素早さ 77

器用さ 298

魔力 405

運 34


スキル習得率アップ アイテムボックス

鑑定 浄化 解体 錬金術 気配察知

身体強化

調薬 治癒魔法 木工

土魔法 水魔法 火魔法 光魔法 風魔法

光魔法 氷魔法

複合魔法

スキル習得やステータスアップの雰囲気が文章だけでは伝えられずステータスを頻繁に載せています。第三章ではほぼ出てこなくなる予定にしております。

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