11話 ひき肉カレーのピザ
水曜。
目覚ましが鳴る前に目が覚めた。少し汗ばんでいる夫に浄化をかけた。清潔が第一である。
「おはよう母さん早いな。今日は大丈夫そうだな。」
心なしか息子の肩の力が抜けている様に見えた。
「おはよう。昨日はごめんね。これからは早起きして時間を大事にしようと思うの。」
私はいつものようにお弁当と朝ご飯を作った。
「いつもお弁当ありがとう唯芽。もう大丈夫だね。じゃあ行ってくるよ。」
夫は出かけたけれど、息子は講義の時間の関係でもう少し家に居られるらしくテレビを見ていた。
私は猪に飽きたので買い出しに。
いつもの様に全力で漕ぐと思いの外スピードが出た。軋む音がやばい。自転車が走りながら分解しそうで怖い。止まらない。
死ぬ思いでスーパーに到着。いつもは25分かかるのが大幅に縮まった気がする。時計は見てはいないけれど。事故に気をつけて帰りはゆっくり帰ろう。
牛ひき肉と卵が安売りだったので大量購入。
買い出しの回数が減って自分の時間が増えたのはありがたい。アイテムボックスのお陰で冷凍庫もスカスカだし本当に助かる。
帰りにホームセンターで各種部品類を買う。
スーパーの帰りにホームセンターなんて、今まではできなかった事だ。アイテムボックス万歳である。
店内ではコンクリートやレンガその他色んな物の素材を鑑定し、触れ、園芸コーナでオシャレなガーデンセットやウッドデッキのデザインを頭に焼き付け、キャンプコーナーをぶらぶら歩いて、ペットコーナーで猫を見て癒されてから、念願の寸胴鍋と自転車のオイルや虫ゴムと、中国産の一番安い炭を買って帰途につく。
ホームセンター最高か。
帰ったらスマホでやり方を検索しながら自転車のチェーンとワイヤーに油をさし、タイヤのチェックをしてついでに虫ゴムを交換した。
今まで自転車屋さんに預けて終わりだったけれど、やってみたら案外簡単だった。まず家事以外の事をしようと思ったのは私の心に余裕ができた証拠だ。
カレーから肉を取り出してグラタン皿に並べ、カレーとホワイトソースとチーズを乗せてトースターで焼き、熱々を収納した。ホワイトソースは小麦粉とバターと牛乳だけでできるのはコスパが良い。
ひき肉と玉ねぎを炒めて残ったカレーを絡めて収納した。これは後で使う為のものだ。
ちなみにうちはカレーを連続では食べない。だって続くと飽きるし、私は2日目カレーより作りたての方が好きなんだ(少数派)
そして今日の夕食はひき肉と玉ねぎのオムレツである。同じ材料で同時に仕込んで違う料理に使う時短テクニックだ。
異世界にて!
いよいよピザを焼きます!
ピザ台に昨日のひき肉カレーを乗せて茹でてサイコロに切ったじゃがいもとチーズを乗せてピザ窯へGO 。
焼けたら完成!夫の大好きなひき肉カレーのピザ。これは若い頃夫が連れて行ってくれたBARのメニューを再現したものだ。そのお店が残念ながら閉店してしまったので自分で似た物を作る事にした。
ピザ屋にある大きなヘラは作ったけれど必要無かった。
そのまま収納したからだ。
ピザカッターも一応は作ったけれど、土魔法で作った道具は見た目が不思議すぎて家では使わない方が良いだろう。
ピザは10枚焼いて収納した。
それからステータスが上がるかも知れないと筋トレをしたりジョギングをしたりして時間を潰した。疲れた。
木曜日
朝電話をかけて居酒屋をしているお母さんをランチに誘ったけれど仕込みが忙しいと断られてしまった。
人付き合いで失敗するとお母さんに会って安心したくなる。お母さんは私がこんな人間だと知っているから、素の自分でいられるし、お母さんは私を私のままで認めてくれる。お母さんだけが私を否定せず育ててくれたのだ。
ランチは断られたけど電車で店まで行って、先日作った猪の角煮を夕食に食べてもらおうと少しお裾分けしてきた。娘だから感想を求めてもきっと許される。プロのお母さんにこそ食べてもらいたいと思うほど良くできたのだ。
「ありがとうよ。後でいただくよ。」
「頑張ってね。」
忙しそうなお母さんに声だけかけてとんぼ返り。
帰って来た私は家にもピザ窯作り。
庭の一角に四角い簡易のかまどを二つ並べて、片方はピザ窯に、もう片方は上に網を乗せて使える様にするつもりだ。
ドーム状の窯は複雑で、素人がいきなり作るのはおかしい。でも、買ってきたレンガ(本当は作ったけど)を使って作る四角い窯なら主婦が作ったとしてもまだ現実的だと思えた。
薬草達は順調に育っている。
そして寸胴鍋にトマトソースをたっぷり作った。
ピザ生地にトマトソースとチーズ、自家製ベーコンと玉ねぎ、ピーマンを乗せて10枚焼いてストック。
「んふ〜。炭焼きも良き〜。」
トマトソースの半分は前回炒めてストックしてあったひき肉や玉ねぎや薬味類と煮込んでミートソースにしてこれまたストックした。
ピザは明日に回して今日は豚しゃぶである。
豚肉は2日続いてもなんとも思わないけれど、ひき肉が2日続くと何故か手抜き感が出る様な気がして避けた。幸いアイテムボックスがあるから作り置きさえすればローテーションできる。もしご飯を作るのを忘れてもすぐ出せる。
――――――
今のステータスは魔力と器用さの成長が目覚ましい。先日のローテーブル作成でなんと木工スキルを覚えた。
地球で薬草達の株分けが成功したので、聖域でも増やすと心に決めた。もう外で薬草を摘んでいて襲われたくないのだ。
結界内の一角を柵で囲んで薬草達を植えていく。家で一度やっているから思ったよりも早く終わった。
木工スキルも生えたし、かまどに乗せて使うタイプの簡易燻製器も作ろうと思う。
もちろんベーコンのアリバイ作りだ。
名前 久我 唯芽 くが ゆめ
レベル16
HP 236
MP 720
力 88
体力 118
素早さ 67
器用さ 275
魔力 360
運 34
スキル スキル習得率アップ アイテムボックス
鑑定 浄化 解体 錬金術 気配察知
調薬 治癒魔法 木工
土魔法 水魔法 火魔法 光魔法 風魔法
光魔法 氷魔法
複合魔法




