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F・F 異世界の神になった少年の話   作者: やませさん
自分に出来ること5
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第68話 ごめん、みんな……




───時刻は昼。昨晩の台風は過ぎ去り、今日は蒼天日和である。


───〈宗平の部屋〉───


「ううっ……」


 宗平そうへいは、苦しい表情を浮かべ、目を開ける。また、あの嫌な夢か……この世界に来て、たまには良い夢を見させろって言いたい気持ちだ。するとそこに。

 

宗平そうへいッ!!」


───アリシアは駆け寄る。そしてエイダ、リア、エヴァン、ニィーも駆け付けた。


「みんな……あの子はッ!!痛っ……」


 宗平そうへいは声を張り上げて尋ねる。しかし同時に全身に激痛がピキッとイナズマのように行き渡り、思わず表情を歪ませる。額には包帯、上半身は裸で包帯が巻いてある。身体中には重い疲労感、思わず小さい声を吐き出し、横に伏せてしまう。


 宗平そうへいの状態を眺めるように。


「まったく貴様は……今は自分の事をな……」


 エイダはタメ息を吐き、呆れた様子を浮かべている。


「そうですよ、アップルパイとオッパイが食べられなくなったら……けど、宗平そうへいさんなら、私のアップルパイを……」


 エヴァンは恥ずかしい様子でモゾモゾさせる。


「お前は黙ってろ……」


 エイダはエヴァンの頭をコツンと突っ込む。


 すると、リアは宗平そうへいの前に歩み寄り、安心するような様子で口を開く。


「あの娘は、無事よ……。宗平そうへいさんに、ありがとうって……」


 リアは笑顔を浮かべ、告げる。女の子の安否の確認に安心し、まるで拘束が解放されるように。


「ははは……そうか……」


 あの娘は無事だった……宗平そうへいは安心した。あの娘はどうなっていたか……と、気になって仕方がなかったのだ。自身が命を張った甲斐がった……人の役に立てた。と、涙がぽろぽろと流れてくる。しかし………怒りに震えるアリシア。

 

「そうか。じゃないわッ!!」


 アリシアは激昂する。


「アリシア……」


 宗平そうへいはビクッとした様子でアリシアに視線を向ける。さらにアリシアは声を張り上げる。


「お主は、いつもいつも無茶しよって、私がどれだけ心配したと思っておるッ!!なかなか起きないから私はな……」


 アリシアはプルプルと感情的に震え、涙を流す。皆に引き上げられた時、宗平そうへいは意識が無い状態であり、叩いても、叫んでも、返事がなかった為、死んだと思ったのだ。アリシアの言葉に、宗平そうへいはしんみりとした表情を浮かべる。


「ごめん……みんな……」


 宗平そうへいは、ぽつりと一言。今回ばかりは、自分が悪い……。一歩、間違えたら死んでいたから、それにより皆には心配を掛けたから。アリシアだけでなく、皆は大変怒っている。けど、自身の行動に後悔はない。言えないけど、これだけは譲れない。



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