───アナタは何を望みますか
昔……北の大陸。東の大国アルタニア王国は西のシャール帝国にて村を襲撃。宣戦布告と領地侵略の下、全地域から徴兵し、重装備した100万の王国兵は野蛮な小国である西のシャール帝国に進行を開始した……。町の中央広場、数百万の軍隊が威圧感を漂わせ、演説台に立つ国王陛下は高々と腕を突き上げる。
「勝機は我らにッ、蛮国を許すなッ!!」
当時の国王陛下の声は宣言。
「野蛮な帝国に、裁きをっ!!」
───そして徴兵された兵士達は、地鳴りがするような雄叫びで応える。お国の為、陛下の為、野蛮な行為を繰り返す帝国から守る為、物資の徴収や増税は、民は喜んで命を捧げる覚悟である。
★★★★★★
そして……。
西の森林地帯、王国兵はクロスボウから矢を一斉に放ち、次に剣を振るい、ランスを突き放ち、徴兵された兵士や重装の騎乗兵達は次々と帝国兵を一掃した……。圧倒的な士気と武力により、帝国兵を次々と無力化し、森林一帯には雨が降り注ぎ、地面には戦死体が無数に行き渡り、多くの血が流れた……。
★★★★★★
───僅か20日後、シャール帝国の全地域は制圧され、王国に併合されてしまった……。元帝国の皇族達は、戦争犯罪として断頭台に連行されたり、火炙りの刑、などにより処刑された。場所は帝国の中央広場、敵国の首都にて行われた粛清により、旧帝国国民からは悲鳴が沸き上がる。
★★★★★★
────ッ!!
次、異世界から現実世界に移行……黒い影は黒い影の少年を渇いた音を響かせ、張り倒した。張り倒された理由は、分からない……。いつも機嫌が悪い時に飛んでくる。灰色の景色のリビング。18歳の少年は、血のついた灰皿を片手で持ち、黒い影を殺害した。
────あナた……は……なニを……アナタは終わる世界で何を望みますか?……審判の日は近い、アナタは選ばなければならない、審判からは逃げられない……。
黒い景色に一変、白くボヤけた文字が出現し、すぐに消滅した。
───〈宗平の部屋〉───
「ハァ………ハァ………ハァ………何だ、今の夢は?……」
宗平は息を吐き、全身から寝汗を流し、ベットから飛び起きる……。酷い寝汗により、まるで溺れていたような状態であり、びしょ濡れだ。頭の中はワケ分からない……戦争の景色だったり、嫌な過去の話だったりして、理解しようにも理解出来ない……。
そして最後に、謎の文字が出現し、審判の日……それを何の意味をしているのか……。まだ深夜、もう少し寝よう………。と、宗平は再び就寝するのである。
 




