漆話
数日後、土曜日となり一年や二年など様々な生徒が闘技会館にて集まっていた。闘技会館と言ってもほとんどドーム状の天井が高い建物内で行われる。話によると天井、開くらしい。
俺は、会館の試合が行われるところにへと入った。辺りを見渡すと、座席のほとんどに生徒が座っていた。そして、自分とは反対方向からリーベルトが入ってきた。
「この間の借り、きっちりとここで返させてもらう!」
「なら、さっさとやって終わらせよう」
(何とも、雑魚っぽいセリフを放つんだ 逆に笑えてきそうだよ)
そして、審判の笛によって試合が開始された。俺は、あえて動かず相手の動きを見た。様子見である。相手がどう動くか、そしてそれをどう対処するのか、冷静に判断する必要がある。ただし、何も構えず立っている状態でだ。
案の定、先に動いたのはやはりリーベルトだった。そして、その動きに観客は盛り上がっていた。
「よっしゃー!そのまま行けー!」
「そのまま、倒してまえー!」
リーベルトは剣を大きく縦に振りかざした。周りが確実に脳天に当たったと思った。しかし、俺は鞘から刀も抜かず鞘のままその一撃を防いだ。リーベルトは一旦引き、再び構えなおした。
「ふーん、そんなもんか すぐに終わりそうだな」
「なにをふざけたことを!」
俺は、専用に打ってもらった刀を鞘から抜いた。反りは無く、直線的な刀である。もう一本の方は反りがあり少し長い。ちなみに、専用の方は、鞘も特注で頑丈なものでありさっき受けたのもその鞘だ。すぐさま、構えに入り俺は右足を一歩前に出し体を左方向に少しねじり構えた。一つ深呼吸をして右足に荷重をかけ一気にリーベルトに接近した。リーベルトは驚き、すぐに防御に入ろうとしたものの俺は刀を右横に振りその剣を切った。そして、握っていた左手を離し、ほんの少し鞘から出しておいたもう一本の刀を出し、首元に近づけた。
「もういいだろ、終わりだ」
そう言い、俺は二本とも鞘に戻した。その時に、リーベルトは膝から崩れ落ちた。ひと目でわかる、戦意喪失したのだ。俺は、その場を後にした。その後、俺は控室に戻った。
「やり過ぎたかな~ 膝から落ちてたし」
俺が、椅子から立ち戻ろうとしたその時廊下の方からどたどたと走ってくる音が聞こえた。その次の瞬間、勢いよく扉があき目の前にルージュが現れた。そしてそのまま飛びかかり抱きついてきた。顔を見ると少し涙目になっていた。
「良かった~ 無事で~」
「大丈夫だから、いったん離れてくれ」
「いやだ~」
そして、その後にもう二人ほど入ってきた。ルーベと、フェルメリアだった。
「隙を見逃さない、立ち回り お見事でした」
「お疲れ~」
「来てたのか、二人共」
「そりゃな」
「えぇ、興味はありましたので」
俺は、雑談をしつつ控室をみんなで後にした。ルージュは部屋に戻るまで離してはくれなかった。
「流石ですよ、ツカサさん いえ、主様」




