拾話
数日後、土曜となり6時に玄関前で俺は待っていた。ルージュは少し遅れたが早速、噂のカフェにへと向かった。
「そうだ、言わないといけないことがあるの」
「何?」
「私、カフェに行ったらすぐに友達と別のところに行くことになって」
「あぁ~ それなら、大丈夫だよ 俺も近くをうろついて帰るから」
「ごめんね 急に」
カフェに到着すると、入口手前から長蛇の列となっていた。幸い、そこまで長くはなく俺らは列に並んだ。
「この間の模擬試合、ツカサくんって能力使ってなかったよね」
「え! 分かるの、そんなこと」
「うん 私の目、ちょっと変わってて魔素の流れる動きとかを見れるの」
「ってことは、ルージュの時の模擬試合って」
「そう、魔素の流れを見てどの方向に打たれるみたいなのを予測して回避してたの」
「すごいな、俺には予測とかはできないからな」
「魔素が見えなくても、筋肉の動きとかでどう動くか判断する、って言うのは聞いたことあるけどね」
「そこまで、見てる余裕ないよ」
そんな話をしていると、店は開店しぞくぞくと店内に入っていった。俺たちも店内に入り注文をした。ついでに、朝食も頼めるということなので一緒に注文した。品が届くと、ルージュは目を光らせ凄い速さで写真を撮りまくっていた。
20分後、朝食を食べ終え会計と同時にルージュはコーヒー持ち帰った。
「今日はありがとう 楽しかったよ、ツカサくんと話しできて」
「俺も、話聞けて良かったよ」
「それじゃ、そろそろ行くね 急がないと間に合いそうにないから」
「わかった、また月曜日にな」
「うん またね!」
そう言い、市街地のショッピングモールにへとルージュは走って向かっていった。それを見送った俺は、カフェの裏手側にへと向かった。先日渡された、メモに入口が記されておりその場所にへと向かった。そして、裏手の入口を見つけそこから建物内に入った。
「ここが、反組織の拠点か……ただの厨房じゃね?」
「拠点自体は下にあります」
「佐奈……下ってどうやって行くの?」
「こちらです」
佐奈に案内され、向かったのは食材の置いてある倉庫だった。佐奈が倉庫内にあるスイッチを押すと、床が動き出し下にへと続く階段が現れた。その階段を降りると、地下とは思えないほど広い部屋に入った。
「こちらが、私たちの拠点となります」
「ひっろ! 本当に地下なのかよ 何個か扉もあるし」
俺が、あっけに取られていると一人の女性の声が聞こえてきた。
「そいつが、うちらのボスってやつか?」
「月渚、その口の利き方はあまりよろしくはありませんよ」
「いいじゃないっすか、上下なんて気にしてたら終わりですよ~」
「あの、彼女は?」
「美河 月渚 我々の組織のナンバー4です」
「美河……」
月渚は俺の方にへと近づき、じっくりと全身を見ていた。見終えると、後ろに下がった。その時に、かぶっていた帽子を取っていた。
「へぇ~、あんた異種族なんだ 通りで周りと気配違った訳だ それに俺らと同じ女だし」
「返してくれない?」
「ほいよ」
月渚は、帽子を放り俺はそれをキャッチし被りなおした。そして、月渚はどこかにへと行ってしまった。
「すみません、いつもあんな感じでもので……」
「いいんじゃないか、あんな子もいるんだってことで」
「流石主様、お心が広いようで あのような方でも、しっかりと受け止められる」
「褒めなくていいよ それで、本題に入りたいんだけど」
「分かりました、それではこちらに」
そう言い、俺は広い畳の部屋に案内された。




