敵は鬼?
現れた鬼!と対決ですが、なんだか違った方向へ・・・
転章1 世界探訪記 カクシカクの国⑤
勇者でありながら世界に戦いを挑む八神直哉です。謁見まで後8日。食事なし!
お腹空いた!
葵と燦覚を連れて一度クレイモアに戻る。
下では鬼が叫んでいる。甦ったばかりだからか動かずに天に向かって叫んでいる。
今の内にサンドイッチを摘まむ。腹が空いては戦も出来ぬ!とも言うし。
余り時間は無いが取り敢えず出来そうなことをやろう。
メジーナ博士に訊いてみたがあの鬼は魔物でも魔獣でも無さそうだ。どちらかと言うと精霊や神に近い存在らしい。
一体誰がどうやって封印したのだろう。
取り敢えずクレイモアの武器を一通り試す。
主砲:60㎝バレット魔砲
通り抜けた!
副砲:50㎝バレット魔砲
通り抜けた!
20㎝電磁カノン砲
通り抜けた!
30㎝機雷砲
通り抜けた!
自動5㎝マシンガン
通り抜けた!
10㎝ロケット砲
通り抜けた!
熱波砲
お!少し揺らいだ。
集光砲
おお!当たったところが削れたぞ!
どうやら物理攻撃は無効なようだ。
集光砲が効くとどこから攻撃されたのかきょろきょろ探していた。
ミラージュは見抜けないらしい。
苛立ったのかあちらこちらに吼えている。音波砲のような効果があるのか空気が振動している。
当たるとクレイモアでもヤバいかも知れない。
光魔法が有効なのかも知れない。
セラならホーリーが使える。でもセラは居ない。
葵の神聖属性はどうだろう。クリアー、リバイブ、サンクチュアリ、リターンどれが効く?
サンクチュアリならどうだろう。光魔法の聖域を作り出せれば少なくても弱体化出来るかも知れない。
あとは、クリアーで闇属性を排除する?
攻撃は僕のライトボールか?
え?ライトボール・・・・
うん、行けるかも知れない。あの鬼の見た目が闇属性のせいなら祓ってあげれば真の姿を現すだろう。
計画を葵とメジーナ博士に話す。近寄らなければならない危険性はあるが対処出来るのはエドに入る前の今しかない。
僕と葵はクレイモアの転送で鬼の前に立った。
立つと同時に無数の魔素ボールを生み出す。
鬼は直ぐに僕たちに気がついた。ぐずぐずしていると攻撃が来る。
「葵!サンクチュアリ!!」
僕がライトボールで鬼の目くらましをしている内に詠唱させる。
「聖なる光よ、集え!その輝きによりかの者の場所を神聖なる場所へと変えよ、サンクチュアリ!!」
葵の神聖魔法により鬼の足元から光が立ち上る。
鬼の身体のあちこちが光の粒子と化す。
そして僕の光魔法が放たれる。
「聖魔侵洸!!」
ライトボールの渦がサンクチュアリの神聖魔法を鬼に収束する。
轟々言いながら光の渦は破裂した!
そして、そこに立っていたのは巨大な精霊だった。
四天王の東方を守護する持国天のような甲冑を着た姿に見えた。
その巨人の精霊は葵を見て
ありがとう
と言った。それは言葉でなく念話のようなものだった。
そのとき、封印のダンジョンのあたりが吹き飛んで高笑いが聞こえた。
「ふはははは 手に入れたぞ!死魂の玉」
そこに居たのは大きな丸い1枚岩に乗り浮き上がり、大きな白い玉を両手に持ったエルランディアのシェネッツアと暁炎だった。
「暁炎!」
「シェネッツア!」
「死魂の玉!」
葵、僕、巨人の精霊が叫んだ。
「ご苦労だったなぁ~葵。お陰で目的を果たせたよ。礼を言うぞ。」と暁炎が笑った。
そのままシェネッツアと暁炎はフジの向こう側へと、飛んで消えていった。
「待てー!」
待つはずが無いが言ってしまう。
後を追おうとすると精霊が止めた。
「彼らの行く手に心当たりがある。それを聞いてからでも遅くあるまい。」
直ぐにでも追いたがる葵を抑えて僕は持国天のような精霊に尋ねる。
「あなたはいったい誰ですか?」
巨大な精霊が縮んで葵程にまでなると口を開いた。
「我はこのフジより生まれた精霊トウフなり。フジにて持ち去られてしまった『死魂の玉』を守護して来た。
いつの間にか闇の力に染められて鬼と化していたがお主らに解放して貰った。かたじけない。」
「それで、『死魂の玉』とはいったい何ですか?」
「そもそもが主らは魂とは何であるか知っておるか?
魂とは霊「時間がありません!!」 ・・うむ、早い話があの玉を用いて人の生死を操れるのだ。」
葵が口を挟んで話を急がせる。
「ただし、ある場所に奉納しないと出来ないのだ。
しかも、早く取り戻して元の場所に戻さねばフジが噴火するであろう。」
「で、その場所とはどこですか?」葵の声には焦りを感じる。
「よもつひらさか」
「!!」まさかの地名であった。
ここで古事記の世界観が出てくるなんて思いも寄らなかった。
地名は分かったが精霊トウフでさえ場所を知らない。しかし、思いも寄らないところから声があった。
「拙者が知っているでごさる。と言うか知っている人物に心当たりがあるでござる。」
「どこの誰なんだい?」と僕が訊くと
「竜宮城の主でござる。昔話の中に竜宮城の主がよもつひらさかから帰ってくる話があるでござる。」
「竜宮城?!」
日本では御伽噺で創作の筈だが、この世界には存在するらしい。
何でも海で遭難した者達が竜宮城で傷を癒し、戻って来た事が過去何度も起きているらしい。
場所ははっきりしないがカクシカクの国の西の沖合の何処からしい。飛空挺クレイモアで捜索してみれば見つかる可能性は高い。
闇雲に大陸に向かうよりはましだろう。
無論、エルランディアのシェネッツアを追って、エルランディアの首都に向かうより危険は少なそうだ。
シェネッツア達は恐らくカンサイの港の亀甲船に向かったのだろう。亀甲船では外海は越えられないだろうから母船が外洋にある可能性がある。
飛空艇クレイモアなら追いついて破壊出来るかも知れない。外洋を行く母船がどの程度の物か分からない以上危険ではある。単純に破壊したら『死魂の玉』を失う。
『死魂の玉』を失うとフジが噴火してカクシカクの国もお終いになるのだ。
竜宮城に向かうのが最善な気がする。メジーナ博士とも相談しよう。
精霊トウフはこの地を離れられないらしい。フジのあるカクシカクの国に留まると言う、その代わりよもつひらさかの精霊の名前を教えて貰い、見せれば少なくても話は訊いて貰えるであろうと言う“トウフの勾玉“を貰った。持ったら潰れそうな名前だ。
飛空艇クレイモアに戻り、メジーナ博士に話をして、大筋で賛成して貰った。
僕達は竜宮城に向かう。
竜宮城とは?
乙姫様は美人?
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拙作を読んで頂いてありがとうございます。
拙い文章ですが、読みづらくないでしょうか?
話の展開もそうですが、楽しんで頂けると嬉しいです。
これからも宜しくお願いします。
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