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二番煎じの転生者  作者: きゅうとす
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大森海エルフの里

大森海にあるエルフの里を目指します。


それには・・・

承章4 学術都市ディービアの陰謀⑨中


ババロンの3つ目、宿泊施設バウンサー)のメメア復活を目指す転生者である八神直哉ナオヤ)です。



宿泊施設バウンサー)のメメアは西、大森海のどこかと言う推測である。

方向から言ってエルフの里が怪しい。


だが、エルフの里に行くにはエルフの案内が要る。

学術都市ディービアのダイダインに会わねばなるまい。

研究所チェイサー)の連結を早くするには中央施設センチネル)にも近づいてもらう。だから、学術都市ディービア近郊での連結になった。

ダイダインに会うにも都合が良い。

予め、学術都市ディービアの都市長で限定機能指輪エルダーリング)保持者のジャロンに連絡を付けてダイダインを呼び出して貰っておく。

ジャロンの執務室が良いと言うのでジャロンにお任せだ。


夕方近くで茜色に染まる空を後に飛空挺クレイモアからジャロンの執務室に転送してもらう。


突然現れた僕にダイダインは驚くが、ジャロンは慣れたものだ。

そのジャロンが書類から頭を上げ、僕を見て唖然とする。

「なナオヤ殿、そちらの方はどなたですかな?」


2人が唖然としたのは僕の隣にはメジーナがいたからである。どうしても早く話がしたいと言うので一緒に転送してもらったのだ。

ジャロンやダイダインが驚くのも無理は無い。

タイトスカートに白いシャツはこの世に無い服だし、透けて見える もの(ブラジャー) もやけに煽情的で、開襟された胸がこれでもかと女を主張している。


「こちらの女性はメジーナ・ババロン博士です。

宿泊施設バウンサー)のメメアのことを早く訊きたいと言うので連れてきました。」


2人とも聞いてない。


メジーナ博士が口を開く。

「今晩は、メジーナです。宜しくお願いします。」

頭を軽く下げた為、青緑色の髪がはらりと揺れる。


コクリと2人の頭が縦に動く。

「あ、ババロン? もしかして空中庭園のババロンですかな?」

意外と頭が回ったジャロンが訊いてきた。

「ええ、ババロンの空中都市は私の設計です。」

事も無げにメジーナが答えると、ジャロンの空いた口が更に大きくなった。

「に2000年も前の人物が何故ここに居られるんだぁー!」絶叫してしまった。


一悶着あったが掻い摘まんでジャロンとダイダインに説明した。

研究所チェイサー)の中でメジーナが生き長らえていたこと。

今、中央施設センチネル)研究所チェイサー)が連結中なこと。

宿泊施設バウンサー)がエルフの里の遺跡らしいこと。


単刀直入にダイダインに僕は訊いた。

「僕たちもエルフの里にはいれるだろうか?」

ダイダインはエルフの里を害さないと言う誓約書を書ければ族長の許可で結界を越えることが出来るようになると言うのである。

ダイダインを見ても判るように、耳が尖っているだけで外見は人間と変わらない。太っていたり、背が高かったり、巨乳だったり様々なエルフがいるのだと言う。

何でも、世界樹の結界に護られていた時に遺跡が転がって来て、結界を破壊して、世界樹を傷つけてからというもの、隠れ里的な隠蔽出来るような結界が張れなくなってしまった為にかなり開放的になっているのだと言う事らしい。

どんな風なのかは行ってみれば判るとダイダインは言っていた。


ジャロンは都市運営と言う仕事があるのでついて行かず、ダイダインだけが一緒に行くことになった。


エルフの里は西の大森海の外れにあり、世界樹の根元にあるというのである。

里の人口は500人ほどで、残りは世界各地に広がっていると言う。


合計しても2000人程度しかいないらしい。

500年位が平均寿命のエルフは高位の冒険者だったり、魔法使いだったり、隠れ住んだりしていると言う


僕のイメージのエルフとなんか違う。


ダイダインだってエルフというより耳尖りのおっさんにしか見えない。幻滅である。


エルフの里までは研究所チェイサー)があったグリーブランドと同距離位離れていて、飛空挺クレイモアでおおよそ5時間掛かる距離である。その間はクレイモア内部で待機するしかない。


飛空挺クレイモアの持っている転送と言う便利な技術も制約がある。

転送するにはクレイモアが静止しなければならないし、距離の制限もある。

転送する位置は直線で繋げる場所である必要があり、クレイモアから離れれば離れるほど転送位置がずれることになる。


惑星ガライヤ全域を網羅するにはGPS(全ガライヤ測位システム)衛星が必要なのだ。

転送技術の欠点を補う将来的な話はメジーナ博士ともしているが、今は仕方ないことである。


ただ、代替システム的な事は出来なくもないとクレイモアの倉庫に僕はメジーナ博士に連れてこられた。

小型個人飛行システムがあるというのである。


「ルキスシステムと言う」

心なしかメジーナは自慢そうに手を向けた先には7~8メートルくらいの高さのロボットがあった。

「・・・」

声を出せずにいる僕を感動していると思ったのか、メジーナは更に続ける。


「ルキスシステムは変形して飛行形態にモードチェンジできる。」

手元のスイッチをメジーナが押すと目の前のロボットがあっという間に変形して先端の尖った小型飛行機になった。


ふふんと鼻を鳴らして得意そうにメジーナはしているが、翼が極端に小さくとても飛べそうに無い。

「これ、飛べるのか?」と言う僕の問いかけにメジーナ博士は大きな胸を張って言った。

「無論、飛ぶに決まっているではないか。」

怪しい。そして僕は疑問を追加する。


「何でロボットの形態になるんだ?」

「そんなの決まっているだろう!格好いいからだ!」

そういうメジーナに僕は脱力してしまった。


まあ、必要無ければ変形しなくても良いだけだしね。

諦めの気持ちと共に運用方法についてメジーナ博士と協議し始めた。


ルキスシステムは試作で1台しかないので試験運用された事は無い。

しかも、メジーナ博士の趣味で造ったものだから色々と雑である。

形はあるが隙間だらけなので魔法で補わないと搭乗者は悲惨な事になる。

エネルギー源が全種類の魔法石なのでかなり高価になる。しかも、航続飛行時間は1時間程度しかない。

ロボット形態での動作支援はパワーアシストだけなのでハンドルとペダルによる人力が基本である。

ロボットから飛行形態への変形と逆変形は音声認識なので大声で叫べと言われたよ。恥ずかしいだろうが!!

しかも、さっきスイッチ使ったよね?


肝心な名前はまだ無いがメジーナは“ベータ“と仮称していると言った。


飛空挺クレイモアが先行して移動し、後から僕がベータで追いかける。

それを転送でクレイモアが捕まえれば時間の節約になるだろうと言う見込みである。

飛行速度を合わせた等速飛行になれば相対的に静止しているのも同じ筈であると言うのはメジーナ博士の言い分だった。


何となくベータの試験飛行に協力させられているような気になったが、気のせいだろう。


僕は飛行形態のベータに乗り込み、クレイモアから落ちた。


目指すはバフォメのセラの処だ。

ナオヤだけバフォメに行きますが、どうなるこの展開!

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